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80代の著者さんもおられます。

「寝かさない寝かしつけ」で子育てをもっとラクに。眠れない日々を経験した母として実現したい「ねんねママ」としての活動

著者: 株式会社mominess


株式会社mominessは「子育てをもっとラクにする環境と家庭の笑顔を創造する」というビジョンのもと、代表である和氣春花(ねんねママ)の活動を通じて乳幼児期の育児サポート事業に取り組んでおります。代表自身が第一子の産後1年以上にわたって夜泣きに悩まされ、眠れない日々を送った辛い経験から、母として、家族として、幸せに生きるためには良質な睡眠が必要だと感じて始めたのが「ねんねママ」としての活動です。


2019年の活動開始から5年間、全国の保護者に向けてYouTubeや各SNSで子ども自身の睡眠(ねんね)が上手になるための情報を発信し続け、現在ではTVや新聞、ラジオ、雑誌などでも取り上げていただける機会が増えてきました。

このストーリーではそんな「ねんねママ」が誕生した背景を振り返り、提案している「寝かさない寝かしつけ」についてお伝えしていきます。


寝かしつけの難しさに愕然。毎日夜が来るのが憂鬱になる日々

2017年、第一子を出産後に直面したのが「眠れない」という問題。先に出産した学生時代の友人から「3時間以上連続して眠れない」という話を聞いていたものの、赤ちゃんが産まれているのだから幸せなのだろう、贅沢な悩みだ、くらいに捉えてしまっていました。


ところが、いざ自分の娘が産まれてみるとあまりの眠れなさに愕然。夜、大泣きする我が子を抱いて汗だくになりながらスクワットをしてゆらすこと1時間。やっと寝たものの、ベッドに置くと泣いて起きてしまうため、そっとベッドの壁によりかかり、娘をお腹の上に抱いたまま気を失うことさらに1時間。ふと目を覚まして、背中の痛みを感じながらも慎重にベッドに置き、自分も布団に入って就寝。その30分後にまた娘は泣いて目を覚まし、起き上がってメガネをかけて、髪を束ねて授乳をする。終わったらまた立ち上がって抱っこして揺らして、お腹の上に抱いたまま気絶…。


一晩中これを繰り返していました。あまりのつらさに毎日夜が来るのが憂鬱で、もう逃げたい、いっそ消えてしまいたい…とすら思っていました。



両親学級や助産師訪問では習わなかった、育児の重要な知識

娘が生後8ヶ月のとき、保育園の入園が決まりました。つまり、復職が決まったということです。このままの状態で復職なんてできない!と焦りを感じ、本格的に夜泣き解決に向けて取り組むことにしました。

海外在住の友人から、海外には乳幼児睡眠の専門家がいると聞き、相談することに。そこで得た知識は、当時の私にとっては驚きの連続でした。


  • 枕やクッション、掛け布団などやわらかいものは窒息の原因になる
  • 安全のため、赤ちゃんを大人と同じベッドに寝かせてはいけない
  • 適度に昼寝をさせないと夜泣きにつながる
  • 明るいところから急に寝室に連れて行っても、ホルモン分泌されず眠れない
  • 抱っこで寝てから布団に置くと、環境変化に驚いて起きてしまう


第一に思ったことは「なぜもっと早く、病院でこれを教えてくれなかったんだ!」ということでした。“夜泣きをしてしまうのは、そういうタイプの子だから”だと思いこんでいたのに、まさか自分の行動や環境づくりに原因があったとは夢にも思わなかったのです。



日本のママ・パパを助ける決意を固める。少しずつ想いが形に近づく

海外では当たり前のことが、日本にはほぼ情報が入ってきていない…ということに衝撃を受けると同時に、胸に宿ったのは使命感でした。「私がこれを日本に広めないといけない。同じように苦しむママに正しい知識を届けないと!」そう感じ、復職して働く傍らで小児の睡眠について専門的に学び始めました。


学んだことはSNSで発信し、1人でも多くの保護者に届くようにとYouTubeでの動画配信も始めました。当時勤めていた会社では、廊下ですれ違う同僚に「よっ!YouTuber!」などと揶揄われてしまうこともありました。それもそのはず、どんなに真剣に重要なことを話したつもりでも再生回数は100回程度。チャンネル登録者数もなかなか500人に届かないような状態でした。


当時、まだYouTubeで子育てを学ぶという文化があまりなく、ビジネス系と呼ばれるビジネスマン向けの学習チャンネルは流行の兆しがあったものの、女性向けはエンタメが主流でした。そんな中でもYouTube発信を続けてきたのは、動画で視聴することの重要性を感じていたからです。

「マミーブレイン」という言葉もある通り、産後は頭を働かせることが難しくなりがちです。文字を読んで理解したり、画像を見て読み解いたりすることは、産後まもない母親にとってはハードルの高いことでもあります。だからこそ、YouTubeで流しておくだけでなんとなく学べる、という手段を作っておきたかったのです。誰かが感情を込めて話して、自分の大変な状況に共感してくれるというのは、悩んでいた頃の私がして欲しかったことの1つでもありました。


転機が訪れたのはチャンネル開設から半年ほど経った2020年2月。「寝かしつけNG10選」という1本の動画がヒットし、あっという間にチャンネル登録者数は1万人を超えました。それと同時に「睡眠について相談したい」という問い合わせも増加し、少しずつ思い描いていた一人一人の睡眠問題を解決していく形に近づいていきました。


退職し、本格始動したオンライン相談コミュニティ「寝かしつけ強化クラス」の誕生秘話

2020年の夏、活動を本格的に拡大するために退職を決意しました。「すべての時間をこの事業にかけることで、より多くの人を救える!」という一心でした。

ところが、相談を受けるのがねんねママ1人となると数には限界が出ます。悩んでいる方はたくさんいても、1人では対応しきれません。


さらに、もう1つ課題がありました。個別対応となるとそれなりの金額になってしまうため、お客様にとっては相談のハードルが高くなってしまっていたのです。「育児相談にお金をかけるなんてダメな母親だ…と考えてしまう」という声も聞かれ、育児相談に対する心理障壁の高さにも直面していました。


そこで、たくさんの人になるべく低価格でアドバイスできる方法はないのかと考えた末に見つけたのが、オンラインサロンという形態でした。当時のYouTubeのチャンネル名「寝かしつけ専門学校」(現在は「ねんねママのもっとラクする子育て情報局」)にあわせて、その学校の中の特進クラスのような意味づけで「寝かしつけ強化クラス」と名付けました。

インターネット上で夜泣きや寝かしつけに悩んでいる保護者が集まる場所を作り、そこでお悩み相談にのっていく形で1対複数の相談のスタイルを作りあげました。この寝かしつけ強化クラスは今日に至るまで、累計で1,800人以上の卒業生を輩出し、小児睡眠に特化した国内最大級のサロンとなりました。



寝かしつけ強化クラスには主に0〜3歳ごろのお子さんの睡眠の悩みを抱えた方が集まり、「抱っこでしか寝てくれなくてつらい」「1歳を過ぎても夜通し寝てくれなくてしんどい」「睡眠不足が続いて、心も体もボロボロ」という悩みを打ち明けてくださっています。そういった状況を変えたいと思うけれど、悩みがあり過ぎてどの一歩から踏み出せば良いのかわからなくなってしまう方も少なくありません。そんな方にも専門家の視点として、まずやっていきたいこと、次にすること、など順を追ってお話ししています。


参加者の方からは「このクラスに出会えて本当によかったです。ここがなければどうなっていたかわからなかったです。感謝してもしきれません。」「子どもをかわいいと思えるようになって人生が変わりました。」「同じように悩むメンバーの存在が心強く、つらい夜も乗り越えることができました。」などの声を、今でも絶えずいただいています。中には寝かしつけ強化クラスでの経験をマンガに描いてくださった方もいらっしゃいました。


公務員の夫も退職し経営に参画。共に育児支援に挑む

2021年夏には『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』を出版し、書店や図書館でも知識を届けられるように変わっていきました。



この冬、事業をさらに推し進めるため、公務員だった夫も退職して共に事業経営をすることを決断しました。家族からは「せっかく公務員なのにもったいない…」という声もありましたし、私自身も家族全員がねんねママの事業1本でやっていくことには大きな不安はありました。しかも、このとき第二子を妊娠していることも判明したのです。

しかし、この赤ちゃんを自分の知識と経験をかけて育てることで、自分自身が「本当にこの方法で赤ちゃんは寝られるようになる。寝かしつけはラクにできるのだ」という証明になる!と決意し、夫と共に株式会社mominessを立ち上げました。

SNSフォロワーが約20万人に増加、街でも話題のねんねママとしての活動

法人として活動するようになってから、YouTubeやSNSの発信、記事執筆などにかけられる労力がぐんと増え、メディアに取り上げていただく機会も増えました。

2024年時点ではフォロワー数も約20万人となり、街を歩いているときにもお子様連れの方から「ねんねママさんですよね?!いつもYouTube見ています!」と声をかけていただくことも増えていきました。


オンライン面談やSNSのメッセージとして感謝の言葉をいただくことはこれまでもあったのですが、実際に面と向かって「ねんねママのおかげでこの子が寝てくれています!」「本当にお世話になっていました。動画ほとんど見ました!」などの言葉をかけていただくと、育児中のご家庭の役に立てていることを実感し、これまでの活動が報われた思いにさせていただきました。



モンテッソーリ教育の視点で考える、子どもの力を引き出す環境作りの重要性

多くの保護者の方と接する中では、当然ながら子育ての悩みは睡眠だけではないことを実感させられます。「夜泣きはなくなったけれども、イヤイヤ期で心が疲れてしまう」「子どものために良いことをしたいが何が良いかわからない」など悩みはさまざま。

小児睡眠という垣根を超えて、さらに広い分野で小さいお子様の保護者の方の力になるために、もともと興味を持っていたモンテッソーリ教育についても専門的に学び、教師資格を取得しました。



モンテッソーリ教育の中には「自己教育力」というキーワードが出てくるのですが、これは子どもには自分で自分を育てる力が備わっている、という意味を指します。親が教えるのではなく、子どもがもともと持っている力を引き出せる環境を整え、サポートするのが親の役割だという考え方です。

この考え方はこれまでやってきた小児睡眠の改善方法とも共通するものでした。子どもは寝る力を持っているので、それを私たち親が引き出せるような環境を整えて、関わり方を工夫していくだけで、子どもは自分で寝られるようになるからです。


親のストレスを減らす「寝かさない寝かしつけ」、10分ネントレの効果と実践法

モンテッソーリ教育での自己教育力の考え方も取り入れ、ねんねママが推奨しているのが「寝かさない寝かしつけ」です。これは、子どもを親が一生懸命「寝かせる」のではなく、子ども自身が眠ければ自分で寝られるように環境を整えて、力が発揮できるようにサポートしていく方法です。

通常、子どもを寝かせるために抱っこをして揺らしたり、添い乳をしたりするものですが、その寝かしつけのための時間をなくしていくのです。具体的には「おやすみ」と伝えて部屋を出るだけで、子どもが自分で寝るようになるような状態を目指します。これを「セルフねんね」と呼んでいます。



このように寝かせるための時間がなくなることで、親のストレス度合いはグッと下がります。寝かせなくてはいけない、というプレッシャーから解放され、寝る前の親子の時間を十分に楽しめるようになるのです。


海外ではねんねトレーニング(略してネントレ)が主流ですが、有名なのは赤ちゃんを泣かせたままにして寝ることをに見つけていく手法です。

日本人は赤ちゃんを泣かせることに抵抗がある方も多く、また住宅環境の問題もあるため、海外のものをそのまま使うのは難しいケースも多くあります。


そこで、日本人にあった「10分ネントレ」という1日10分から始められるトレーニング方法を考案しました。赤ちゃんを泣かせっぱなしにさせるのではなく、2-3分見守った後に一度抱き上げ、また2-3分見守っていく…という手法です。長時間泣かせることもないため、ストレス度合いも低く、密集した住宅環境の日本でも取り組みやすいようになっています。

この10 分ネントレは現在、国内で多くのご家庭に実践いただき、それが効果的だったという声もSNSに書き込んでいただけるようになってきております。



笑顔で過ごせる家庭時間が増えるように。より幅広い活動と支援を目指して

株式会社mominess、そして、ねんねママは乳幼児家庭が笑顔で過ごせる時間を増やすために尽力していきます。

夜泣き・寝かしつけなど睡眠の問題解決だけでなく、教育・発達・食事・ママのキャリア形成など多くの子育て家庭の支援となる情報を届けられるよう、活動の幅を広げていく所存です。



ねんねママ公式サイト:https://mominess.com/

株式会社mominessサイト:https://corporation.mominess.com/


YouTube『ねんねママのもっとラクする子育て情報局』:https://www.youtube.com/channel/UCdcmZnjdRiU6uL7BKua8Bvw

Instagram:https://www.instagram.com/nenne_mama/

X:https://x.com/nenne_mama





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