「投資をみんなのものに」。日本経済のリスクから個人を守る金融インフラ「Bloomo」誕生にかける想いとは
ブルーモ・インベストメント株式会社は長期資産形成に特化した新しい証券会社(登録申請中)です。「投資をみんなのものに」を掲げ、2022年に創業しました。
このたびシードラウンドで総額8億円の資金調達を実施し、証券会社立ち上げおよびプロダクトリリースが実現予定です。会社設立の背景や私たちの想い、今回の資金調達について代表の中村仁よりご紹介いたします。
新しい資産形成層に向け、新しい証券会社が設立
私たちブルーモ・インベストメント株式会社は、日本で生まれつつある新しい資産形成層(20代~40代)を支援し、誰もがより良い未来を描ける社会の実現を目指しています。
この新しい資産形成層には「デイトレーディング」(既存の証券会社・ネット証券の主なユースケース)でも「おまかせ投資」(既存のロボアドの主なユースケース)でもない、「考えながらの長期投資」に特化したサービスが必要だと考え、『使い易い長期投資のインターフェース』と『無理なく金融リテラシーを身に付けられる仕組み』を備えたプロダクトを提供する予定です。
今回資金調達を経て、証券会社立ち上げおよびプロダクトリリースが実現予定です。私たちは今この時代に求められている新しい金融インフラを作り、これまで「政府のもの」「専門家のもの」と思われていた投資を「みんなのもの」にすることを目指しています。その背景にある想いをお話しさせていただきます。
バブル崩壊・リーマンショックを通じ、既存の金融システムに疑問を持つ
ブルーモ創業のルーツは、私が15年前に東大のゼミ仲間で日銀の金融政策コンテストに提出し、最優秀賞をいただいた「貯蓄から投資へを促進する教育投資口座」にあります。
実家がバブル崩壊で急速に貧しくなっていくのを見ながら小中高時代を送り、大学に入学した2007年にはリーマンショックを目撃したことから、「”専門家”の作り上げた経済・金融システム」に対して自然と疑問を抱くようになりました。
その後も、その問題意識はそのまま、大学院での経済学研究、財務省での政策立案、マッキンゼーでの金融機関向けコンサルティングと、アングルは変えつつも一貫して「どうしたらより良い経済・金融システムを作れるか」を考えてきました。
創業を決意した「あなたにとって、もっとも大切なものは何か」の問い
スタートアップ創業を決める大きな転機になったのは、スタンフォード大学のMBAに留学していた2017−19年当時、シリコンバレーの自由な空気、特にスタンフォードの”What matters most to you(あなたにとって、もっとも大切なものは何か)”を大事にする空に触れたことです。同級生が自分の好奇心や大事なことのある領域で起業するのが当たり前の世界(ある種スタートアップの理想系の世界)で時間を過ごすうちに、「大組織で誰かに依存して物事が変わるのを待つより、草の根で世の中に対して提案してみよう」と決意しました。
そこから財務省を退職し、独立を念頭に日本のマッキンゼーで3年ほど過ごし、最終的に15年前の大きな問題意識(これが私にとっての"What matters most to you"でした)に戻って金融領域にコミットすることを決め、ブルーモを立ち上げました。
日本人の投資割合の低さは、ハイパーインフレ(超円安)のリスクに
前提として、日本の個人金融資産に占める投資の割合は欧米と比べて低く、過去30年の超低金利下で預金主体の個人金融資産は大きな機会損失を生んできました。そして、将来を見据えると、日本はどこかのタイミングでハイパーインフレ(超円安)・経済危機に陥るリスクがあり、現在の若年層世代(=危機のタイミングまで生きる可能性の高い世代)はそのリスクを念頭に置いた資産管理・人生設計が求められます。
仮に日本がハイパーインフレ(超円安)になった場合、個人金融資産の大半を占める現預金の価値はほぼなくなります。しかし、投資資産はその経済価値が変わらなければ、物価上昇とともに価格も上がるので、ダメージは小さいと想定されます。そしてそのダメージ軽減効果は日本経済と経済価値の連動性が低い海外金融資産がより高いことになります。
「若年層はグローバル投資」はマクロトレンド
日本経済自体にリスクがあるとすれば、海外金融資産で投資資産を保有するのがそのリスクヘッジとして効果的なので、若年層がグローバル投資に金融資産を転換する傾向はマクロトレンドとして強く続いていくと考えています。これは一過性の流行り廃りではなく、経済構造からくる強いトレンドだと言えます。
この大きなトレンドを背景に、日本社会における個人投資家の姿も変わっていくと考えています。「これまでの個人投資家」は、デイトレーダーのようなイメージを持たれることが多かった存在ですが、「新しい個人投資家」は、もっと長期目線で、投資に使う時間も少ない存在のことを指すようになっていくと考えられます。
「新しい個人投資家」を受け入れるのに必要なものとは
こうした日本における「新しい個人投資家」を受け入れるのに必要なのは、「使い易いインターフェース」と「金融リテラシー」だと考えています。デイトレーダーにとって使い易いツールと、もっと長期目線でライトな「新しい個人投資家」の求めるツールは違うはずですし、新たに投資を始めた人も無理なく金融リテラシーを上げる機会が提供されるべきだと思っています。
また、日本における証券口座数の数は、この2年間(20年~21年)で約500万口座が新規開設されました。19年以前は、500万口座増えるのに10年かかっていることを考えると、急速に資産形成層が増え、投資・運用のすそ野は広がっているはずにも関わらず、その新しい資産形成層のためのプロダクト・サービスが存在していません。
現在の日本市場には、完全お任せのロボアドバイザーや、デイトレがメインユーザーの短期投資向けのネット証券サービスはたくさんありますが、長期資産形成に特化した証券会社は存在せず、この領域をカバーするプロダクト・サービスにビジネスチャンスがあるのではないかと考えました。
8億円の資金調達を実施。新しい資産形成サービスが誕生予定
こうして誕生したブルーモは「投資をみんなのものに」をミッションに、「米国株・ETFで手軽に資産形成できるアプリ」を提供する「証券会社」を作ることを目指してきました。
この事業領域を選んだのは、前述したように「日本人がグローバル投資で資産管理する時代」が今後大きな社会の流れとして到来すると想定しており、その移行・順応をよりスムーズにする新しい時代の金融インフラが必要になると考えたからです。
今回、私たちはシードラウンドで総額8億円の資金調達をおこないました。これにより、日本で初めての長期資産形成に特化した証券会社(現在登録申請中)が発足し、今年夏までに新しい資産形成サービス「Bloomo」がリリース予定です(当初は招待制)。
日本経済のリスクから個人を守る金融インフラを作りたい
今後提供する予定のサービス「Bloomo」は、米国株・ETFをアプリで取引できる資産形成サービスで、以下を主要なコンセプトとしています。
- 自分の好きな米国株・ETFで、カンタンに積立投資
- みんなのポートフォリオを参考に、初心者でも本格的な資産形成
- 金融リテラシーを身に付けて、みんなで将来へのお金の不安を解消
将来的には、投資領域での課題解決で形成したユーザー基盤とBloomoのグローバル投資機能を軸に、決済・貸金の機能も統合した金融スーパーアプリ・デジタルバンクを作ることを目指しています。グローバル投資で資産管理する日本人のニーズに誰よりも寄り添うことで、今この時代を代表するような金融機関をつくりたい考えています。
今回調達資金はサービス開発、人材の採用のために活用します。
ブルーモでは、世の中のために意味ある挑戦を一緒にしてくれる仲間を募集中です。採用サイトにカルチャーデックやメンバー紹介も掲載していますので、ぜひご覧のうえご応募ください。
私たちは、これからも日本人の資産形成の課題に正面から誠実に取り組み、誰もが安心して未来を思い描ける社会の実現に向けて全力で走り続けます。
「Bloomo」ウェイトリスト登録:https://bloomo.co.jp/
採用サイト:https://careers.bloomo.co.jp/
募集ポジション一覧:https://open.talentio.com/r/1/c/bloomo/homes/4004
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