有名ECショップが使い続けるECソリューションの秘密とは! リモートパートナー開発ストーリー
【このストーリーの紹介】
2018年にscrollグループとなった中国現地法人の成都インハナ。scroll360のソリューションの一つなって幅が広がり、さらにサポートできる範囲が広がった。楽天市場やヤフーショッピングの有名ショップが使い続け、相談が殺到する成都インハナのリモートパートナーの開発ストーリーを立ち上げから、現在の運営まで現地総経理の坂口からご紹介します。
2007年当時のオフィス
【会社設立~成都で再スタート】
成都インハナは2004年インタセクト・コミュニケーションズ株式会社と株式会社ナチュラムの合弁会社として設立された。上海の小さい一室を借りてのスタートだったが、管理者不在でうまくいかず、2006年にインタセクトの子会社がある成都へと移転した。これが実質のスタートとなった。
2006年に上海のメンバー3名が成都に移り、新たに10数名を加え、再スタートを切った。2006年夏、当時大学教師をしていた坂口は、前々から知っていたインタセクトに、自分の教え子のインターンを頼んでいた。ちょうどインタセクトでは、新たな事業として新サービス『Web-Aegis』を立ち上げる準備をしていた。坂口も教師をやりながら、アルバイトという形で関わるようになっていった。
2007年夏、社員数が順調に増えていき、約30名ほどになった。坂口は当時総経理だった譚社長に連絡をもらい、正式に入社し、マネージャーという立場になった。当時は管理部などはなく、業務を行うスタッフのみで、業務管理、総務、人事、経理財務、システム管理などすべてを担当していた。
第一回目BPOツアーの様子
【リモートパートナーをサービス化】
2008年冬、社員数は50名を超えていた。この会社の転機となったのは、BPOツアーを始めたことだった。ECのパイオニア的存在であったナチュラムのバックヤードをソリューションとして、EC企業に利用してもらうというサービスを作った。ナチュラムの物流やバックヤードを担当していたイーシーユニオン(当時ジェネシスイーシー)の山内が日本で有名なショップを連れてきて現地を視察し、インハナの良さを伝え、契約してもらい、坂口が人の採用から立ち上げ、教育、運営を行う形が少しずつできていった。インハナで決められたリソースを自由に使える固定プラン(現在のリモートパートナー)が、料金もわかりやすく、使いやすいということで大当たりし、第一回、第二回と視察ツアーを行うたびに、契約が増えていった。
ピークとなったのが2012年で社員数は250名を超えていた。当時は、中国の物価が急上昇していた時期で、入社と退職が頻繁に発生し、ひどいときは、年間150名が入社、150名が退職ということがあった。
2012年のオフィスの様子
【教育方針】
人数が増えてくると、会社としての方針が必要になってきた。大切なのはこのサービスを行う上での教育だった。教育は入社後の教育を行うインハナアカデミーを設立し、ピーク当時は約50名のトレーニングスタッフを教育した。スタッフは、それぞれがお客様と接する担当となるため、心構えについては特に重要視した。
- サービスを利用してもらい感謝し、それ以上の価値で感謝されること
- 今やっている作業の目的を理解すること
- 前後の業務があれば、その人に対して思いやりを持つこと
- 社外の人と話すときは、インハナ代表として話すこと
- 紹介してもらったら、紹介してくれた方が感謝される対応をすること
視察ツアーなどで来訪したお客様に対しても、私たちはこういう方針で仕事をしていると、プレゼンで発言させるようにした。
こうしてこのことが企業文化となり、今でも受け継がれている。
2012年のオフィスの様子
スタッフが描いた暑中見舞い
元々ECという顔が見えない仕事をしているので、人とのつながりを大事にするために、暑中見舞いと年賀状は手書きで書き、人間味を大事にしている。
【事業分割とECへのさらなる特化】
2012年には過去最高の売上を記録したが、2013年には創業以来初の赤字での着地となった。その要因として、1つは物価の急激な上昇、もう一つは中国元の為替上昇であった。2010年ごろは、1元=13円ほどであったが、2013年はピーク時で1元=20円まで上昇した。これを機に、ただリソースを貸しているだけでは、価値を生み出すことは難しいと考え、ECの知識をさらに向上させ、商品の仕入れ以外は、全部できるワンストップサービスを目標にした。そこでナチュラム(イーシーユニオン)から山内が中国に派遣された。それと同じ時期に、親会社2社で話し合いが行われ、それぞれの道に特化していくという方針が固まり、それぞれの事業を分社することとなった。EC事業は、そのままインハナに残り、アフィリエイト事業は、インタセクトの中国法人が親会社となり、新会社が設立された。
インハナでのEC事業が再スタートを切り、山内を中心にECの知識を各スタッフに叩き込んでいった。商品登録一つをとっても、何のために商品登録するのか?画像はどう作ったら見やすいのか?どうやったらクリックされ、転換するのか?など、今まで普通に行ってきた作業から、その作業の目的や意味なども細かく指導された。この再スタートによって、更にECに特化したEC企業にとって価値ある会社(サービス)となり、今でも価値を見出している。
2014年社員旅行の様子
【受注処理の増加とノウハウ蓄積】
受注処理業務は、今までメイン業務としてやってきた商品データ作成とは違い、日本語を読み取る能力や受注処理のコツ、慣れがかなり必要な業務であった。ナチュラムの受注処理は2010年から開始しており、2014年にはある程度レベルの高い対応ができていた。その経験を元に商品化し、受注処理を代行できるレベルまできた。受注処理は、作業レベルで考えれば、ECショップであればそこまで大差はなく基本的にやる項目は同じである。問題になるのは、以下の点であった。
- 受注管理システムの違い
- メール管理ソフトの違い
- 商材の違い
それ以外は、そのショップのポリシーによって、やることやらないことが決まっていた。2020年7月現在では、17社が稼働しており、過去対応した累計でいうと23社がある。受注処理を担当しているマネージャー、リーダーは、5社から10社の受注処理やメール対応ができる。新規の案件があり、お客様と話すと、1社しか知らない受注担当者よりもレベルが高いことは明らかである。こうしてノウハウを今でも蓄積している。
視察中、受注処理を説明するスタッフ
2020年オフィスの様子1
【2020年現在の状況】
ここ3年は、やはり受注処理の案件が多い。日本の雇用問題が原因としてあり、退職、産休が多く、パートの有休付与など労働法的な問題や、募集しても来ないというような人材不足の話も多い。今回のコロナ禍の影響で更にコア業務に特化したスリムな会社づくりを推進する会社は増加すると考えられ、専門的なところにアウトソーシングするケースは今後も増加していくと見られる。
2020年オフィスの様子2
2020年オフィスの様子3
【サービスの概要】
■scroll360リモートパートナー(リソース固定型アウトソーシング)
■対応作業例:
受注処理、メール対応、商品登録、市場調査、在庫管理、画像加工など
詳しくは、http://www.yinhena.com/jp.html
『感謝し、感謝されるサービスを目指す』というのが、成都インハナの理念である。今後もECショップの役に立つサポートを提供し続けていきたいと思う。
1年のダイエットで少し痩せた2年前の坂口の様子
株式会社スクロール360 ソリューション戦略部部長
成都インハナインターネットサービス有限公司 総経理
坂口幸太郎
【スクロール360】
【成都インハナ】
http://www.yinhena.com/jp.html
■株式会社スクロール360〔Scroll360 Corporation〕
本社:〒430-0807 静岡県浜松市中区佐藤2丁目24番1号
本店:〒140-0002 東京都品川区東品川2丁目2番地24号
天王洲セントラルタワー12階
設立:1986年3月1日
代表:代表取締役社長 山崎 正之
■お問い合わせは、下記まで
連絡先:kotaro-sakaguchi@scroll.co.jp
担当:坂口
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