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学びで生きるを自由にする社会を作る。社会人のキャリアアップデートを支援する「UnleashU」創業のストーリー

著者: 株式会社UnleashU

2023年4月に設立した株式会社UnleashU。代表の秋山が、働きながら学ぶことでキャリアの選択肢が増え、自由になった原体験をもとに「学ぶで生きるを自由に。」をミッションに掲げています。


大学院で学んだ人事のアカデミックな知識と、人事の経験値を活かしてサポートする人事コンサル。読書会を通じてコホート学習をしていくSyncing(シンキング)、社会人大学院メディアのElephant Career、3つのサービスを提供しています。


さまざまなメンバーが参画しており、現在は副業含め20名のチームに。今回はUnleashUを立ち上げた経緯や新サービスのSyncingについて紹介します。



株式会社UnleashU CEO 秋山 詩乃

茨城県つくば市のお寿司屋さんに生を受ける。東京理科大で金融工学を学んだのち、新卒でfreeeに入社。インサイドセールスや事業企画、人事企画を経験。人事の仕事がおもしろすぎて、社会人大学院で人材・組織開発を研究。働くとは?エンゲージメントとは?みたいなことをずっと考えていたい。木彫りのくまに色を塗って眺めたり、辛いものと出汁っぽいものを食べる、江戸から明治への変革について調べるのが好き。

「学ぶで生きるを自由に。」を実現したい!大きな思い抱えて独立

初の全社オフサイト風景


—————UnleashUを創業しようと思った経緯を教えてもらえますか?


会社を作るまではfreeeで人事企画として働きながら、社会人大学院メディアのElephant Career(以下、えれキャリ)を運営していました。えれキャリは、私が立教大学大学院のリーダーシップ開発コースという社会人コースで、人材・組織開発について学んだことをきっかけに立ち上げたもので、当初働きながら大学院で学ぶ人向けの情報メディアがなく、自分自身困ったことを背景に運営していました。


えれキャリを運営していく中で、どんな環境にある人でも社会人大学院に行けるような世界を作りたいという思いがどんどん強くなっていきましたが、現実的には難しい。逆に、「組織の中に社会人大学院を実装できるようなサービスを作ろう!」と思い、独立を決意しました。それが、Syncingです。


実家も自営業だったので、自分もいつか経営してみたいなと思う気持ちは多少なりともありましたが、起業することがゴールになるのは変なので、いつか想いをぶつけられるものができたらと考えていて、今回その機会がきたという感じです。freeeで働く以上にやりたいことできたタイミングでした。


—————UnleashUの由来はなんですか?


Unleashは「解き放つ・解放する」という意味です。最後にUをつけたのは、ダジャレですけど「あなたを」という意味です。笑


学びで生きるを自由にするというミッションとリンクしています。私が大学院へ行きながら働いて、会社と学校を行き来することで、仕事の腕を磨くことができたり、自分の考えの囚われに気がつき、キャリア的にも人間的にも自由になったりした実感がありました。


この会社を通して、学ぶことで自由になる人を増やしたいと考えています。


—————「学ぶで生きるを自由に。」もう少し具体的にいうとどんな世界ですか?


キャリア(仕事だけでなく、生きること自体)には3つの軸があると考えています。自分自身の変化(=学び)、働くこと(=お金)、人とのつながり。この3つが一つの組織や会社に依存するのではなく、複数の組織・場所に分散して、かつぐるぐると循環している状態が自由です。


東京大学先端科学技術研究センター准教授の熊谷さんも「自律とは依存先を増やすこと」と言っています。彼は幼少期の熱性麻痺から手足が不自由なのですが、自立とは頼らないことではなく、依存先を増やすことだと語っています。頼り先を増やしておくことで、頼られた人も自分も必要以上の負担を感じずに、フラットに関わり合える。


キャリアも同じですよね。学ぶことで、仕事が広がり、新しい仲間がみつかる。そこからまた新しい学びを得る。この循環が当たり前に回るようになれば、勝ちかなと思います。


—————昔から学びや働くことに対して、興味があったのでしょうか?


うーん、学びがすき!はたらくことって素晴らしい!みたいな感じではないです。ただ、戦争を経験した祖父から「お金やものは誰かに取られてしまうけど、学んで頭にいれたことは誰にも取られないから、勉強はしておきなさい」とずっと言われて育ちました。


自分の意思で自由に生きるためには、学びつづけることが必要だと感じています。

学びと実践を結ぶ。連携する3つのサービスで包括的事業展開

—————UnleashUの3つの事業の内容はどのようなものでしょうか?


えれキャリは、2022年の3月に立ち上げた社会人大学院に特化したメディアです。コンセプトは「自律分散型キャリアで、日本を推し進める」。社会人大学院に在籍している人、もしくは卒業した人のインタビューを記事にして届けています。作った目的は、社会人大学院への進学を迷っている人の背中を押すためです。社会人大学院への進学を迷っている人は、お金と仕事との両立の不安で悩んでいることが多い。そんな人たちには、自分と近しい人が学んでいるという体験談を届けることが一番良いと考えました。


Elephant Careerのオフラインイベント風景


2つ目の人事コンサルは中小〜上場企業さままで、幅広くクライアントさまとやり取りしている事業です。私がfreeeで実践的に学んできた人事の経験値と立教で学んだアカデミックな知識を掛け合わせ、お客さまの課題のヒアリングやソリューションの提案、実行をハンズオンでサポートしています。他にも採用広報の業務も担当しています。社内の情報やメンバーインタビューを通して、求職者の方がこの会社が合っているかどうかセルフスクリーニングしてもらうのが目的です。


最後はSyncingですね。これはえれキャリから着想を得ています。えれキャリを運営していく中で、みんなが息をするように働きながら学べる世界になればいいと思っていました。究極はみんなが社会人大学院に行きながら働けば、世の中が良くなると考えています。ただ個人では、お金や時間、家族からの理解などの多くの壁がある状態です。企業でも働いてる学びに時間を取られることで、 リソースを少なく見積もる必要があります。そのため、多くの人が社会人大学院に行けていません。


現状を知ったときに、逆に企業の中に社会人大学院的な要素を入れることができれば、みんなが当たり前に働きながら学べると思いました。社会人大学院はコホート学習といわれる1個のコンテンツを数人の人が対話型で、実践的に学んでいます。コホート学習を組織の中に受け入れやすくするために、読書会に着目しました。ただ読書会をするだけだと人海戦術になってしまうので、ITの力を借りてプロダクトを作ったという経緯です。


—————すべてが独立している事業ではなく、つながってるんですね。


そうなんです。私の中では3つはすごく密接に関わっています。すべての事業が「学ぶで生きるを自由に。」につながっているような会社にしたいです。


オフサイト夜の部

Syncingは本を通して個人とチームが成長できるサービス

—————あえて本にしようと思った理由はありますか?現在だと、動画などさまざまな選択肢があると思います。


学習先のコンテンツは、動画やまとめ記事、論文などたくさんあります。しかし私はその中から本を選びました。本にした理由は余白があり、スピードを自分でコントロールできるためです。本は本筋にたどり着くまでに、紆余曲折が書いてあります。この本筋までのストーリーが余白になり、自分で考える余地が生まれます。例えばこのシーンは自分にも思い当てはまる節があると思い返したり、前のページに戻って読み直したり、考える余白が生まれますよね。動画やまとめ記事だと、分かりやすく解説されているため、自分がわかった気になって疑問も生まれにくくいです。なので、本にこだわっています。


—————読書会にこだわる理由はありますか?


NLP理論のどこに当てはまる人でも、深い学びが得られる方法が読書会だと思います。NLP理論とは、脳のタイプを以下の3種類に分ける考え方のことです。


  • 視覚タイプ
  • 聴覚タイプ
  • 体験タイプ


例えば、私は何かしらの方法で得た情報を誰かとディスカッションすることで自分のものにしていきます。他にも、本などの文章を読むことで理解を深められる人もいます。聞くことも同様です。読書会にすることで読む・聞くで情報を得て、ディスカッションもできるため、NLP理論のどこに当てはまる人でも理解できます。


また本にすることで「56ページの3行目の〇〇が言う『△△』というフレーズが心に残りました」と感想を述べたときにみんなにすぐに伝わる良さがあります。動画だとシークバーを調整しなければならないため、時間がかかってしまいますよね。


内容をインプットするだけであれば、媒体は何でもいいです。しかし他者への理解や自分の考えへのこだわりなど、深い学びまで求めるのであれば読書会が大事だと思います。


—————明治初期までの学習論が読書会に関係しているとお聞きしたのですが、詳しく教えてください。


江戸時代までの学びは学習論しかなく、寺子屋や藩校で会読(読書会の昔の呼び方)を通して学んでいました。会読では、それぞれに合った難易度の本を選び、読み、討論します。その後、明治維新を経て産業革命が起こると、欧米から教育論が取り入れられ、私たちが受けてきたような黒板の前で先生が講義する形の教育形態に変わっていきます。


ものづくりがメイン産業だった時代は、みんなが同じクオリティのスキルや情報をもっていることが生産性を高めたので、教える人と教えられる人が存在する「教育」が効率的だった。


しかし現在はみんなが同じ事柄を知ってるよりも、新しいものを作るためのいろいろな経験をすることが重要視されています。次のイノベーションを起こすために、 一斉教育では生まれないような経験や知識、アイデアなどが必要です。そのため現代の一斉教育の効率性などのメリットは残しつつ、江戸時代以前の学習論を取り入れるのが令和の時代には合ってると思ってます。

ゲーム要素を取り入れる、スキルを可視化するといったUI上の工夫も

—————過去の学習論もヒントになっているんですね。Syncingでユーザーが使いやすくなるように工夫した機能はありますか?


読書会は少し固いイメージがあるので、ユーザーが使いたくなるような画面にしています。例えば、リアクションボタンを付けて、話した内容に共感できたら押して反応がわかるようにしています。また、問いカードと呼ばれるなぜそう思ったかや仕事にどう活かすかなどの疑問を投げかける機能もあります。ゲームっぽい機能を付けて楽しく使える工夫をしていますね。


楽しく使えることに加えて、読書を促すためにスキルを可視化できる機能もあります。自分が読むべき本や伸ばすべきスキルがわかるほうが、前向きに取り組めるだろうと考えて機能を付けました。


プロダクトイメージ図 スキルアセスメント


スキルを可視化している理由は、学習不安と生存不安という考え方からです。人間が学ぼうと思うタイミングは、生存不安が学習不安を上回ったときと言われています。


エドガー・シャインの「生存不安・学習不安」をUnleashUが図解したもの


学習不安とは、学びが役に立つかや何を学ぶべきかわからないなどの不安です。生存不安はこのままでは給料が上がらないことや自分は変わらなきゃいけないなどの不安です。いろいろ学ぶのは難しいと思っても、このままだと生存できなくなる危機感で、人間は学ぶと言われています。


スキルアセスメントを作って可視化することで、生存不安を目覚めさせて学習に向き合えるように促します。逆に学習不安を小さくする学習パスという不足している知識をどの本を読めばいいかおすすめしてくれる機能もつけました。


—————Syncingを通してどのような企業が増えれいいなと思っていますか?


みんなが思い思いに勝手に学ぶ組織が増えたらいいなと思います。「学ぶ=本を読む」ではなく、ちょっと詳しい人に話しかけてみるとか、ランチに誘って自分の悩みを相談してみるとかも学びに入ると思います。今までできなかったことへのチャレンジが、気軽にできる人が増えるといいですね。


Syncingを通して本を手にとってもらって、学びへのハードルが低くなればいいなと思います。

企業への導入を開始。Syncingで本へのハードルが下がり、思考の癖が見抜けると好評

—————Syncingはすでに導入が進められているとお聞きしました。どのような企業で使われているのでしょうか?


導入が進んでいるのは主に、人材育成の方法がわからない企業さまです。その中でも2種類のお客さまがいて、多店舗経営をしている方と組織が急拡大しているベンチャー企業さまです。


多店舗経営をしている方は中小企業さまが多く、人材の育成に特化した知識を持っていることは少ない。研修会社を入れても実践までフォローされなかったという経験がある企業さまが多いため、継続的に人材育成できるSyncingを選んでもらっています。


もう1つは、組織が急拡大している企業のマネージャー育成に悩んでいる企業さまからです。ベンチャー企業でマネージャーになる人たちは、メンバーとしてのスキルは高い。しかし、マネージャーとしての能力はこれから上げていく必要がある。マネージャー研修の代わりに読書会を導入すれば、みんなで能力を高め合えます。


—————トライアルを実施した企業さまからはどのようなお声をいただいていますか?


読書会に参加したメンバーからは、以下のようなお声をいただいています。


  • 本は意外と簡単に読める
  • 他の人の意見を聞いたことで、勉強になった
  • 自分の考えのこだわりに気づいた
  • 相談したいと思える人が増えた
  • 本の内容を実践してみたいと思った


実は私達が開催している読書会は、事前に本を読みません。読書会の中で自分が気になった箇所を読んで、議論します。そのため、仕事が忙しい方でも参加しやすいのが特徴です。


社内読書会の様子


参加しているメンバーの上司や人事、経営層の方からは、部下の考え方や思考の癖が手に取るように分かるとお声をもらっています。メンバーのアウトプットを見ると、1ページごとにメモする方やまとめて30〜40ページを読む人などさまざまです。アウトプットの流れを見ることで、思考プロセスや最適なコミュニケーションの方法がわかりますよね。マネージャーも一緒に参加することで、チームビルディングやフルマネジメントのインプットにもつながります。

今後は海外進出・B2B2Eとして展開していきたい

—————今後の展望について教えてください。


今後は、Syncingを人材育成やチームづくりに悩むすべての企業に導入してもらえるようになりたいです。B2B2Eとして展開していく予定です。また日本だけではなく、海外にも進出したいですね。むしろ海外の方がブッククラブと呼ばれる文化があるため、取り入れられやすいと思います。


さらに、タレントマネジメントや人事のセールスフォースまで網羅したいです。そのため、この企業が取れる市場の大きさは広がっていくと思います。お客さまにも価値を届けられるように、頑張っていきたいです。


オフサイト中の一枚


—————最後にUnleashUに興味を持って、事業に携わってくれる未来のメンバーにひとことお願いします!


弊社は、終身雇用や年功序列といった労働慣行が生み出した、日本人が学ばないという歪んだ行動を変えていきたいです。日本の働き方や生き方、キャリアの作り方に違和感を感じる人は、楽しく働いてもらえる環境だと思います。まずは副業からで大歓迎です。気になったら採用ページからお気軽にご連絡ください。カジュアル面談をしましょう!




◎株式会社UnleashUについて

読書会をベースに人と組織が成長できるプロダクト。

コホート学習を組織に受け入れやすくするために、読書会に着目。

スキルアセスメント機能やリアクション機能を取り入れ、学びを身近に感じてもらえるようUI開発中。

・Elephant Career:https://ele-careers.com/

社会人大学院に関する総合メディア。

在学生・修了生のインタビューや受験に役立つTipsを掲載。

3ヶ月に一度のペースで、イベントを企画。




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