調理製菓分野のパイオニア「中村調理製菓専門学校」の新たなチャレンジ。社会人向け「短期コース」創設の背景と想い
中村調理製菓専門学校の創立者の中村ハル先生は、戦後間もない、食糧に不自由していた時代に、「食糧が少なくても、おいしく、そして栄養のある料理を作れる人材を育てよう」と、中村割烹女学院を開校しました。その時ハル先生は64歳でした。ハル先生の教育理念の根底には、時代の変化を敏感に感じ取り、社会のニーズに応える新しい教育を先駆けて実施する「チャレンジ精神」があり、「チャレンジに年齢は関係がない」ということを当時64歳のハル先生自身が示したのです。
それ以来、本校は70年以上にわたり調理製菓分野の教育に貢献してきましたが、その長い歴史の中でも新たなコースを開講するなど、時代のニーズに応えるチャレンジを何度も行ってきました。
現代の社会人に注目される「リスキリング」。1つの選択肢としての調理製菓専門学校での学び直しとは
近年は、社会人が様々な新しい分野でキャリアアップを図る「リスキリング」が注目されています。しかし、忙しい社会人が仕事や家庭と両立させながら学び続けることは、決して容易ではありません。さらに親子ほどの年齢差のある若い学生に囲まれて学ぶことを不安に思う社会人が多いことも事実です。
また、学校を卒業して学生という身分から離れて久しい社会人には、「専門学校で学びなおす」というキャリアルートがほとんど知られていません。
以上の理由から社会人の学び直しは容易ではない現実があります。
そのような中でも、1年間という短期間の昼間部である調理師科1年コース・製菓衛生師科・製パン学科の社会人比率は近年、約20%~30%となっています。
さらに、2015年より開講している本校の調理師科夜間コースは、立地の良さや自分で学びのペースを調整できる単位制の受講方式になっています。そのため多様なバックグラウンドを持つ社会人や昼に大学で学ぶ学生でも「挫折」することなく続けやすいと好評で、受講者数は国内の夜間コースでトップクラスの多さとなっております。
そのため本校では、業界への転職やスキルアップのために、若い大学生などに交じって30代から70代まで様々な年齢の社会人がチャレンジをしている姿が毎日見られます。当初は年齢差を気にしていた社会人も、段々と世代を超えた交流を重ねることで、良い刺激を受けています。まさに「チャレンジに年齢は関係がない」ことを証明しています。
そのような中で、本校が令和2年度から新たに6か月の「短期コース」を開始したのは、仕事として飲食業に関わる予定はないが、専門学校で教えているような調理・製菓・製パンに関する本格的な理論や技術を学んでみたいという社会人が多くいるのではないか、と想定したからです。通いやすい週1回・6か月という短期のコースであれば、「挫折」せず続けられる人は多いはずです。
また、巷には様々な料理教室もありますが、飲食業で活躍するプロとなるための職業教育を行ってきた本校の教員のノウハウと、充実したプロ仕様の施設・設備を使って行う調理実習は、本校ならではのものです。レシピや調理法の動画などはインターネットでいくらでも無料で簡単に手に入る時代の中で、むしろお金と時間を使う価値がある貴重な体験に対する評価は上がっていくと考えています。
スタートから大人気の「短期コース」。さまざまなバックグラウンドを持つ受講者が集まる
短期コースは開講初年度から定員を超える応募があり、抽選で落ちた方も次年度に再度応募されるような状況となりました。製菓短期コースの受講の翌年に製パン短期コースを受講するなど、複数のコースを受講される方もいらっしゃいます。そして本年には日本料理の短期コースも開講し、社会人の学びの幅を広げていっています。近年は夫婦や友達同士で受講される方も増えてきました。福岡市近郊の様々な大学の大学生からも応募があります。
また、当初は夕方18:40から始まる水曜日クラスのみでしたが、新たに昼間に行う土曜日クラス(製菓)を開講すると、遠くは長崎や大分、山口から通学したいという応募者も出てきて社会人の学びへの関心の高さを認識することになりました。
更に、飲食店を数店舗経営している方や、夫婦でパン教室を始める方、高校の家庭科教諭など既に飲食関連業に携わっている方の受講も急激に増えていきました。短期コースは受講した分野で一人前のプロの仕事ができるようになる設計ではありません。しかしながら、既に飲食関連の素地がある方にとっては、新たな分野を開拓する足掛かりとなるようです。
「健康と食の分野」のニーズに応えたい。これからも受講者に喜ばれる講座を
今後、製菓短期コースを受講した人からも要望をいただいている成果をもっと深く学びたいという方向けの講座も検討しています。また、家族の介護や健康維持のため、食を通じて家族を支える必要に迫られている社会人もたくさんいると考えています。例えばアスリートをスポーツ栄養の観点から食で支える家族の方など、健康と食の分野には様々なニーズがあります。そのような「健康と食の分野」に関する社会人の多様なニーズに応えるために専門学校の特性を生かしてどのような学びを提供できるかを考えています。
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