今までの出版の形にこだわらない、新しいアイデアを生み出し続ける。代表・中島の「中島MIND」を詰め込んだ『人が集まる小さな出版社の秘密』出版の裏側
トキツカゼ出版は、大阪の心斎橋にある小さな出版社です。社員は20代の代表取締役、中島琴美だけのマイクロサイズの出版社。しかし、創業から3年で、累計100冊以上の書籍に携わっています。
2023年11月12日、トキツカゼ出版株式会社の法人化2周年にあたり、中島が自身の著書『人が集まる小さな出版社の秘密』を発売。本のなかには、小さな出版社が、「なぜ著者に信頼され、多くの書籍を手がけさせていただけているのか?」「なぜ、30人もの仲間が集まるのか?」のヒントとなる老舗の出版社とはまったく違うトキツカゼ出版のユニークな在り方と、代表、中島のマインドを詰め込んでいます。
このストーリーでは、トキツカゼ出版代表であり、本の著者である中島琴美と編集を担当した本村麻美に本書完成までの経緯を聞きました。
―まずはトキツカゼ出版がどんな会社か改めてお聞かせください。
作品を良くするための提案は積極的に取り入れる。全員がフラットな関係性の「トキツカゼ出版」
中島:トキツカゼ出版は、大阪に拠点を置く小さな出版社ながら、30人のプロフェッショナルを擁しています。メンバーは全員女性。ライター、ディレクター、デザイナー、校正者、コーディング担当者、エディトリアルデザイナー、事務職。そして営業兼進行を私が行っています。私以外は基本フリーランスで、副業の方や学生さんもいます。
私たちの関係性は、上も下もなく全員がフラット。私がトップダウンで命令することは絶対にありませんし、メンバーがトキツカゼ出版や作品を良くしようと出してくれる意見や提案は積極的に取り入れます。トキツカゼ出版にいつまで居るか、卒業するかも自由です。
合宿で一人ひとりのビジョンを理解し、目標を考える。1年後のミッションとして「中島琴美の本を出版すること」を決定
中島:2022年末、当時のトキツカゼ出版の中心メンバー5人でお互いを知る時間を持とうと、合宿をしたんです。一人ひとりのビジョンを理解した上で、さらに、トキツカゼという会社をどんな会社にしていきたいか、語り合いました。
そこで、1年後・3年後・5年後の目標をみんなで考えるなかで、1年後のミッションの1つになったのが「私の本を出版すること」だったんです。メンバーから背中を押され、私は本当に本を出すことを決めました。
ちなみにこのとき、トキツカゼ出版のビジョン「みんなのワクワクが叶う場所」、バリュー「自分を大切にして、自分も相手も良いを追求する」も定まりました。
中島さんのすごい・おもしろいと思うこと「中島MIND」を出し尽くした本
本村:最初に決まっていたのは「中島琴美名義の本を出版すること」だけでした。中島さんは、「どんな本にするかも含めて制作チームに一任します」と言うんですよ。
そこで企画の前段として、初期トキツカゼメンバーから成る制作チーム5名でのブレインストーミングから始めました。中島さんと密に関わってきたメンバーばかりでしたので、各自が思う「中島MIND」、つまり中島さんのどんな考えやありかたが、すごい・おもしろいのかを思いつく限り、出し尽くしました。
既存の著者さん約10名にもトキツカゼ出版で出版した感想をヒアリングしています。そこから、「チームビルディングのヒント」にテーマを絞っていき、エピソードを厳選しました。
ですからこの本は、もちろん中島さんの本ではあるのですが、「彼女をよく知るスタッフたちが彼女とトキツカゼ出版についてあますことなくオープンにした本」でもあるかもしれません。
本村:中島さんがトキツカゼ出版を立ち上げ、30名の女性クリエイター集団を束ねるようになるまでを綴ることで、個ではなくチームで動くコツやおもしろさがお伝えできればというのは、もちろんありました。
その上で、中島さん自身のチャーミングさ、トキツカゼ出版のポップで自由かつ自律的な雰囲気を感じさせる作りを意識しました。
女性が活躍できる社会を、電子書籍で実現したい
中島:女性と子どもが幸せになる社会を作りたい、子どもを持つお母さんにもっと活躍して欲しいという想いはありますね。これは、私自身のテーマでもあり、トキツカゼ出版の事業テーマのひとつでもあります。だから、気付けば女性ばかり、30人の会社になったのかもしれないですね。たまたまかもしれませんが、約束をしっかり守ってくれる方や、責任を持ってきちんと仕事をしてくださる方、細かなところまで見てくださる方を選んでいたら、女性ばかりになっていました。
―なぜ、独身で子どものいない中島さんのテーマが「女性と子ども」になったのでしょうか?
中島:自分でも、「いつが原点だったんだろう」と考えてみれば、大学で管理栄養士の資格をとったことが、お母さんと子どもに意識が向いた出発点だったのではないかと思います。
母は、味噌やケーキ、パン、ピザまで手作りしていたんです。その母の影響もあってか、食べることへの興味がかなり強かったので、大学の食品学科に進学して管理栄養士の資格を取得後、大手食品商社に就職しました。その後、身の振り方に悩んでいた時期に管理栄養士同士の交流会に足を運んだら、みなさんの話をお聞きして、「ものすごくプロフェッショナルで、良い想いを持たれている」と感動したんですよね。
そして、「電子書籍というツールを使えば、この方達にもっと活躍してもらえる場所を、自分が作ることができるかもしれない!」と閃いたんです。
―「女性と子ども」というテーマのみならず、電子書籍の出版社の原点もご自身が管理栄養士だったことにあったんですね。
中島:はい。あと、もうひとつ、「女性と子ども」というテーマにつながる出来事が「人生でどんなことが可能か」を新しく発見するためのコーチング・プログラムに参加したことです。そこで得た一番の気づきは、「言葉で世界が作られている」「自分が発している言葉が現実になっていく」ということでした。だから、私もなるべくポジティブな言葉を使うようになり、それで事業が好転していった実感があります。
そこからふと、「子どもたちの環境はすべて、お母さんの言葉で作られているのではないか」と思えてきたんです。お母さんの言葉が全部、幼児教育になる。なってしまう。つまり、「お母さんの在り方が子どもの原点になる」。
それはかなり大きい影響ではと感じた時に、「お母さんに対して役立つ言葉を、おそらく最も響くであろう、同じお母さん世代から発信してもらいたい」と考えるようになりました。
お母さんが家にいながら働いたり、発信できる環境を作りたい
私は以前、人材派遣会社で働いていた時期があったのですが、その会社も女性が多く、お母さんや妊娠している方、育休から戻った方もいらっしゃいました。働き始めた当時の私は、お母さんたちは、定時に帰って保育園にお迎えに行ったり、晩ごはんを用意するのだろうと思い込んでいました。ところがみんな定時を過ぎてお迎えギリギリの時間まで仕事をして、ダッシュで帰っていくんです。毎日ですよ。その姿を隣で見ていて、「お母さんたちは毎日、本当にいっぱいいっぱいなんだ」と知り、同時に、「もし私が育休をとったときに、そもそもこの会社に復帰するのかな」「自分の家でできる仕事が欲しいな」とも感じたんです。
色々なスタイルや考え方があってもちろんOKですが、私個人的には、「子どもができたら、一緒にいる時間をできるだけ作りたい」という想いがずっとあるように思います。私自身、帰宅すると母が家にいるのが当たり前の家庭で育ち、それがうれしかったんですよね。
私は、お母さんが家にいながら働いたり、発信できる環境を作りたい。心からそう思っています。
本村:主に家で仕事をしているので、子どもに毎日「おかえり」と言ってあげられるのはうれしいですね。ただ、両立という意味では、子育てだけではないですよね?
中島:トキツカゼメンバーは全員フリーランスなので、トキツカゼ出版以外の仕事や自分が叶えたい夢に向かっての活動と両立している方もたくさんいます。例えばデザイナーのさゆりさんは、トキツカゼ出版のデザイナーをしながら、ご自身とお姉さんによるアート活動を展開しています。
今まで関わってくれた多くの人に生かされてきたと実感。自分がサービスを受ける立場になって新たに気づいた発見
中島:編集のプロセスを振り返ると、今まで関わってくれた多くの人に生かされてきたと感じました。今のトキツカゼ出版を創り上げてくれた人がたくさんいて、その方に感謝を伝えるきっかけにもなりました。
制作は私から指名させていただいた最高のメンバーにお任せして、本当に良い本になりました。実は初稿からかなり書き直しをしてくれたのですが、私の感じていることを編集の本村さんがすべて汲み取ってくださって、言葉足らずとも理解してくれていることに感動しました。普段泣かない私ですが、自分のためにここまで時間と労力をかけて推敲してくれている姿に自然と涙が出てしまいました。
自分がサービスを受ける立場になってはじめて、プロデュースするばかりでは気づかなかった新しい発見ができたことも、改善に繋げることができる良い機会でした。
中島:Amazon.co.jpのランキング、22部門で1位を獲得しました。(2023年11月15日自社調べ)発売後の反響として、「愛を感じました」「トキツカゼ出版に人が集まる理由がわかりました」「トキツカゼ出版で出版してよかった」「私も本を出したくなった」「本を読んだおかげでそのあとの商談で思いっきり提案ができました」「メモしてまとめました」など、他にも様々なお声をいただいています。ホームページやDMからのお問い合わせも増えました。
何より今までトキツカゼ出版で出版してくださった著者さんから「トキツカゼ出版でよかった」の声がたくさんあったことが嬉しかったです。
今までの出版の当たり前にこだわらないトキツカゼ出版の考え方
中島:今までの出版の当たり前にこだわらず、新しいアイデアを生み出し続けているトキツカゼ出版の考え方は、他の事業にも応用できる部分がたくさんあると思います。
また女性たちが働きやすい環境をどのように作ることができるのか、ヒントが詰まっていると思います。
電子書籍版はAmazonで発売中、2023年12月下旬にはペーパーバック(紙)版リリース予定ですので、ご一読いただけたら幸いです。
■著者 中島琴美プロフィール
トキツカゼ出版株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手食品商社、人材会社を経て現在出版社を経営。経営1年目で25人のスタッフを束ねる。3年間で100人の著者の本を手がける。
急成長するデジタル書籍市場に参入し、かつてない動画入り書籍の制作等、新しい価値を生み出す。
2020年
2月 電子書籍のスクールに出会い入塾
8月 勢いで60冊出版
9月 見切り発車で独立
12月 電子書籍専門出版社トキツカゼ出版(個人)設立
2021年
3月 紙の本(ペーパーバック)もスタート
9月 出版をチームでやることを決める
10月 ヒルトンプラザウェストオフィスタワーに事務所を構える
11月 法人化し、トキツカゼ出版株式会社設立
2022年
1月 仕組み化をはじめ、20人のスタッフを束ねる
9月 スタッフが30人に
12月 トキツカゼ出版のスタッフで合宿をしてビジョン「みんなのワクワクが叶う場所」が決まる
2023年
1月 大阪心斎橋に事務所移転
8月 AI出版塾をスタート
11月 トキツカゼ出版法人化2周年、本書出版
■Amazon売れ筋ランキング Kindle本22部門 1位獲得商品(2023年11月15日調べ)
タイトル:『人が集まる小さな出版社の秘密』
発行:トキツカゼ出版
著者:中島琴美
販売価格:880円(税込)
発売日 :2023年11月12日(日)
ページ数: 86ページ
電子書籍版フォーマット:Kindle版
販売ストア:Amazon.co.jp Kindleストア
URL:https://amzn.asia/d/fzulbDn
※価格は予告なく変更される場合があります。
※AmazonおよびAmazon.co.jpは、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
■トキツカゼ出版について
トキツカゼ出版株式会社は、本業界に革命を起こした動く電子書籍を手掛ける会社です。
集客に特化した電子書籍サービスを提供しており、動画挿入を行える事や、SNS・WEBサイトの連携、公式LINEやメルマガへの登録による読者のリスト化、
手書きメッセージを入れることも可能で完全デジタルでないあたたかさの演出を行える等が特徴。
紙の本(ペーパーバック)の出版や、動画編集等にも対応しています。
会社名:トキツカゼ出版株式会社
代表者:代表取締役 中島琴美
所在地:〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋二丁目2番3号 A-PLACE心斎橋7階
設立:2021年11月12日
事業内容:出版業
URL:https://tokitsukaze.co.jp/
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