国内No.1 観光CRM「さどまる倶楽部」会員向け観光地域通貨「だっちゃコイン」の誕生秘話とこれから
オリジナル電子マネー発行プラットフォーム「ポケペイ」事業を展開する株式会社ポケットチェンジ(以下、当社)は、佐渡市地域振興課事業「さどまる倶楽部」の会員様向けスマートフォンアプリのリリースと、同アプリに搭載する地域通貨「だっちゃコイン」を2019年12月にリリースしました。今回は、「だっちゃコイン」の発起人である佐渡観光交流機構専務理事の清永治慶(きよなが はるのぶ)さんにインタビューしました。国内No.1 観光CRM「さどまる倶楽部」会員向け観光地域通貨「だっちゃコイン」誕生の経緯と「だっちゃコイン」という観光通貨を着想したきっかけについてご紹介します。
一般社団法人 佐渡観光交流機構:専務理事 清永 治慶氏
佐渡と島外の人が直接つながる仕組みをつくりたい
-会員数24,000人を超える「さどまる倶楽部」を始めたきっかけはなんですか?
佐渡は、過疎化や高齢化の進行、来島者の減少、地域産業の低迷といった課題を抱えています。これらの課題解決の一環として佐渡への誘客をする必要がありました。具体的には、2025年までに 70万人の観光客数という目標があります。そのために、「さどまる倶楽部」というプラットフォームを構築し、この会員数を増やしていく取り組みを行っています。
「さどまる倶楽部」は佐渡のファンクラブだと思っています。島外在住の佐渡が大好きな人達に佐渡を応援していただくためのサポーター制度です。旅中の満足度ももちろん重要ですが、1度佐渡に来てくれた方が家に帰った後も、佐渡に触れることが出来る環境を作り、会員から違う人に佐渡を薦めてもらうというサイクルを作りたいのです。将来的に島外からでも直接、佐渡産品を買える仕組みづくりまでを目指しています。
-なるほど。常に佐渡の情報をキャッチできるのは、佐渡が好きな人にとっては嬉しいものですね。更に、来島しなくても島の産品が買えるようになれば、経済も活性化しそうですね。
そうなんです。佐渡DMOの経営理念として「佐渡の文化、歴史、その風土から生まれた先人の知恵や地域の声を活かし、佐渡全体を観光地として経営する視点を持って、佐渡の明るい未来を創造し、地域の利益のためのプラットフォームとなる活動を行う」ということがあります。私は「観光=集客」ではないと思っています。大切なことは単価を上げることです。そういう意味で、島内での宿泊や飲食・物産の購入などへの消費活性化は勿論、その延長・発展として、島内だけでなくECサイトで島外から佐渡産品を買える仕組みを作ることまでが重要だと考えます。さどまる倶楽部会員が使える「だっちゃコイン」という観光通貨を作った理由の一つもこの構想を実現するためです。
-地域通貨ではなく観光通貨とおっしゃいましたが、「だっちゃコイン」とはどういった通貨なのでしょうか?
私たちは、佐渡は「佐渡国」である、というスタンスです。つまり、佐渡以外は外国というスタンスなのです。佐渡以外の日本の地域も外国という考え方になります。「佐渡国」ということは佐渡国独自の通貨があるのは当然ですよね。「だっちゃコイン」は佐渡島内のみで使用できる観光通貨です。島内のみに限ることで、さどまる倶楽部会員である観光客やインバウンド旅行客による、観光施設や飲食店、土産店、地元商店での利用と経済の活性化を目的としています。
正直、導入当時は「だっちゃコイン」を使う方のメリットが少なかったことが課題としてありました。しかし、今回のフェリー代ポイントバックキャンペーンなどを実施することによって、登録していただける方も多くなりました。おかげさまで、キャンペーンをはじめてから約1か月間で3,000人利用者が増えました。
キャンペーン詳細はこちらから
-すごい伸びですね!今後更に佐渡観光を活性化していくために、「だっちゃコイン」をどのように利用したいですか?
私は地域活性化とはお金が回ることだと思っています。お金を回すためには、さどまる倶楽部の会員数を増やして、その人たちが佐渡産品を買って、佐渡が大好きな人が佐渡に移住してくれるというのが理想的です。
今後は、佐渡島民でもだっちゃコインを使えるようにしていきたいと思っています。例えば、島内のボランティア活動などをだっちゃコインのポイントで付与できる形にするなどを考えています。そして、貯めたポイントで佐渡の人が佐渡のお店で食事をする。このサイクルが出来れば、より経済の活性化に繋がると思っています。
佐渡島の「矢島・系島」
-長期的な構想なのですね。今後「だっちゃコイン」を活用していくにあたって様々な機能が必要になるかと思いますが、実現するにあたって当社の機能を選んだ理由は何ですか?
私たちが求めていたものは内需拡大をメインとした地域通貨ではなく、外貨を獲得するための観光通貨です。
その点で、ポケットチェンジは”外貨を電子マネーに交換できる”端末事業も展開している為、どちらもお客様が外国人であるという面で私たちの目的と合致したということがあります。加えて、電子マネーのアプリ開発も可能であったため、「佐渡国」として島外の”外貨”(日本円を含む)を自国の通貨「だっちゃコイン」に変えるという仕組みを非常にリーズナブルな形で実現出来ると思ったからです。
withコロナ時代の佐渡観光の未来
-withコロナの佐渡観光はどのようなことが重要になってくると思いますか?
今後は、観光客にとっても、島民にとっても安心できる観光地作りが必要だと思っています。佐渡は、佐渡クリーン認証という地域全体のクリーン認証制度を日本で初めて開始しました。佐渡クリーン認証は、宿やお店、観光施設などを対象とした感染症予防のための認証制度です。旅する人も住む人も安心・安全に過ごせるために、アルコールの設置や清掃・消毒などの対策を実施しています。
今後は、さどまる倶楽部アプリやだっちゃコインの仕組みを活用して、非接触のQRコードチェックインなど更なる対策を実現して、さどまる倶楽部を利用している人は安心・安全というイメージになれば良いなと思っています。
-今後、だっちゃコインに期待することはなんですか?
ひとつは、ECサイトで決済できる形を作っていければと思っています。アプリ上でECサイトを作る必要は無いと思っていますが、ECサイト上で商品の注文時にだっちゃコインポイントが貯まり、貯まったポイントをECサイト上でのお買い物に1ポイント=〇円分などといった使い方が出来ればよいなと思っています。
佐渡の魅力は何と言っても人の良さです。佐渡を訪れ、人やモノ・自然に触れて、帰った後も佐渡のことを思い、毎年1回は佐渡に来る、そんな仕組みづくりを進めています。
【ポケペイとは】
「ポケペイ」とは、誰でも簡単・自由に自社オリジナル電子マネーが発行できるプラットフォームです。
本稿に登場する「だっちゃコイン」を始めとする地域通貨や、大手スーパーマーケットや飲食店・理美容店や商業施設内で使えるハウスマネー、ファンクラブやコミュニティで活用できるコミュニティ通貨などを、初期開発費用無料で、すぐに自社オリジナル電子マネー(自社独自のスマホ決済手段)を作成することが出来ます。
地域や店舗・施設のキャッシュレス化・効率化に加え、決済手数料の抑制、自社経済圏を構築することによるお客様のエンゲージメント強化や集客・販促、各種データを活用したマーケティングなど、各種コミュニティの形成・活性化に活用できます。
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【株式会社ポケットチェンジ】
代表取締役:青山 新
事業内容:外貨を電子マネーに交換するキオスク端末「ポケットチェンジ」の製造・運営。オリジナルの電子マネーを作成・発行することができるオープンプラットフォームの提供。
「現金から人々を自由にする」という企業理念の下、創業したITベンチャー。
【一般社団法人 佐渡観光交流機構】
理事長:本間 雅博
専務理事:清永 治慶
事業内容:
・観光情報の発信、誘客宣伝、案内に関する事業・地域産業における観光資源の開発と活用、保全に関する事業
・観光産業に関する市場調査、統計事業
・着地型旅行商品の開発と販売に関する事業
・旅行業法に基づく旅行業及び旅行業者代理業
・観光に関連する公共施設の管理運営に関する業務
・外国人観光客誘客促進に関する事業
・その他この法人の目的を達成するために必要な事業
【本件に関するお問い合わせ】
株式会社ポケットチェンジ
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