「まず上質であること。」集合住宅のパイオニア、相互住宅の約70年にわたるマンション開発ストーリー
私たち相互住宅株式会社は、1955年に設立した第一生命グループの総合不動産会社です。戦後の復興に合わせて都市部に人が集まり始め、勤労者に向けた住環境整備が国の重要な課題とされる中、生命保険会社が創った初の住宅会社です。
現在は高級賃貸マンション「第一マンションズ」シリーズやコンパクト・ファミリー向けの賃貸マンション「フレンシア」シリーズに代表されるマンション開発、マンション・オフィス賃貸管理、マンション分譲、不動産仲介、私募REIT事業など、多角的な事業を手がける総合不動産会社として、お客さまの満足度向上と社会課題の解決に取り組んでいます。
今回のSTORYでは当社の設立から続くマンション開発ストーリーを辿り、現在まで続く「上質な空間」の提供という想いの歴史をお伝えします。
アメリカの事例に学び、戦後の住宅不足に挑戦した第一歩
当社は1955年(昭和30年)5月、「第一生命住宅株式会社」として設立しました。設立のきっかけは、当時の第一生命保険の社長だった矢野一郎が、アメリカで生命保険会社による大規模な住宅開発事業が実施されているのを目の当たりにしたことでした。戦後10年、復興の兆しは見えてきたものの、都市部への人口流入に対して住宅供給が追い付いておらず、勤労者に対する住環境の整備がもっとも重要な社会課題であると考えていた矢野は、民間企業として住宅供給を行っていくことを決意したのです。
(当社の設立の趣旨)
民間による分譲マンションの先駆け
当社最初の事業は、武蔵小杉にあった第一生命のグラウンドを譲り受け、分譲アパートの建設を行うことでした。当時の武蔵小杉は人家が少なく商店街もないような街であり、まだ世の中で宅地分譲も始まっていない中で大規模な分譲住宅の建設をするという、まさに「街づくり」といえる事業でした。
会社設立から2カ月後の1955年7月に地鎮祭を行い、第1期工事として3階建て9棟108戸の建設を開始。同年12月に竣工し、その後3年かけてショッピングセンターを含む計31棟の建設が完了しました。
(武蔵小杉アパート 当時のパンフレット)
武蔵小杉アパートの住戸は専有面積約47.6㎡の2LK(居室・居室・リビングキッチン・トイレ・浴室)で、当時としては最先端の住環境を提供していました。それまでの集合住宅では浴室が無いのは当たり前の中で、各住戸に内風呂を設けるほか、キッチンはファンによる換気設備を搭載、トイレは水洗式、屋上に物干しという、その後の集合住宅のスタンダードとなる設備を備えていました。
(武蔵小杉アパート 当時のパンフレットと現地案内会の様子)
当時の記録を辿ると、「住宅供給事業というのは、第一生命にとっても初めての仕事であっていうなれば新天地を開拓するようなもの、全く手探りの状況」(初代社長・浜口吉兵衛)「当時鉄筋アパートの適切な見本が殆どなかった中、社長ご自身で土地探し現場回り、売価計算それから大企業への売り込みまでしていただいた」(設立時取締役・岡本巌)など、手探りで新しい事業を進めていったことがうかがえます。
現在、アパートがあった一帯は再開発によって1990年竣工の「武蔵小杉STMビル」、1995年竣工の「武蔵小杉タワープレイス」等に生まれ変わり、武蔵小杉のシンボルの一つとして親しまれています。
「第一マンションズ」シリーズで外国人向け高級賃貸マンション市場へ進出
社宅等の建設を行ってきた当社は、1957年に次なる事業として外国人を主な対象とした高級賃貸マンションの建設に乗り出します。その中で誕生したのが「第一マンションズ」シリーズです。1960年に竣工した「青山第一マンションズ」に始まり、現在までたくさんのお客さまにお住まいいただいています。
「青山第一マンションズ」はエグゼクティブにも満足いただけるように様々な設備を揃えていました。キッチンにはオーブン付きのガスレンジ、ディスポーザーがあり、冷房を含めたセントラル空調を採用しました。また、地下にはトランクルーム、さらに駐車場は大型乗用車も駐車可能なスペースを確保していました。スタッフも充実しており、フロントではタクシーの手配まで行い、電話交換手が常駐していました。
このような外国人向けの高級賃貸マンション管理についても、手探りで独自の方法を編み出していました。当時の担当者は「電話交換手も英語を話す人でなければならないため、学校に行ったり職業紹介所に行ったりして、何とか最小限度の要員を集めた」「一番の問題は生活慣習が違うことです。欧米ではガス水道の料金は賃料に含まれているらしく、日本では別計算であると納得いただくことを努力した」等と語っており、黎明期からお客さまに「上質な空間」を提供できるよう奔走していたことがうかがえます。
(青山第一マンションズ 当時の様子)
「青山第一マンションズ」は、2003年に建替えが完了し、店舗・オフィス・賃貸住宅が組み合わさった「青山タワープレイス」となりました。今でも住居部分には「青山第一マンションズ」という名称を使い続けています。
(青山タワープレイス)
ちなみに、「マンションズ」というネーミングは、当時の相談役であった矢野一郎の発案によるものです。イギリスでは「マンション」と単数で使用する際は貴族の大邸宅を意味しますが、「マンションズ」と複数形にすると集合住宅を意味する単語として使われていたことから、このような集合住宅を指す言葉として物件名に採用したそうです。命名後すぐに「マンション」というフレーズ自体が集合住宅を指すものとして世間に広まり、現在も使用されています。
設立精神を受け継ぐ賃貸マンション「フレンシア」シリーズ
現在、当社の手掛けているコンパクト・ファミリー向け賃貸マンションシリーズが「フレンシア」です。
「フレンシア」とは、スペイン語の「フレンテ(第一線の、先頭の)」、「レジデンシア(邸宅)」の意味を持つシリーズ名です。先進的な設備やセキュリティの導入による上質な空間づくりと、時代に左右されない普遍的な品質を追求することにより、ご入居者さまに上質な時間をお届けすることをモットーとしています。
(上:フレンシア外苑西 下:フレンシア玉川田園調布)
当シリーズは当社設立以来の「上質な空間」の提供という想いを受け継ぎながら2004年に誕生し、2024年中にシリーズ合計27棟となります。ご入居者さまの日常をより快適にサポートする空間を提供できるよう、「基本性能」「安心・安全」「デザイン性」「メンテナンス性」「環境性能」という5つの約束を基に、きめ細やかな住宅づくりを行っています。
(フレンシアシリーズ 専有部の一例)
この「フレンシア」シリーズの魅力をもっと多くの方に知っていただきたいという思いから「フレンシア ブランドブック」を作成しました。
https://www.sohgo-jyutaku.co.jp/files/business/residential/flencia_series.pdf
(当社HPへ移動)
お読みいただければきっと魅力が伝わる一冊です。是非ご覧いただき、フレンシアの魅力・当社の「上質な空間の提供」への想いを知ってください。
開発から運営まで。最新技術も取り入れ快適な住環境を提供
2023年12月に「フレンシア御徒町」が竣工しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000117353.html
当社開発物件で初の導入となる「Akerun.M スマートロック」による全館キーレス化や、EV充電設備「Terra Charge」の設置など、時代に即し、ご入居者さまの快適な生活をサポートできるよう工夫しています。
また、2024年1月には「フレンシア青葉台」が竣工しています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000117353.html
こちらは第一生命グループ初となる木造ハイブリッド構造の賃貸マンションです。国産材CLTや神奈川県産材の杉板等をふんだんに用いて、ご入居者さまに木のぬくもりを感じられる室内空間をご提供しています。
そのほかにも、現在計画を進めている物件もあります。開発~運営管理まで一貫して行うことが出来るという当社の強みを活かし、ご入居者さまのご意見を取り入れながら、時代に即した「上質な空間」を提供してまいります。
代表取締役社長 武富正夫からのメッセージ。質の高い住宅提供を通じた社会への貢献
(代表取締役社長 武富正夫)
相互住宅は1955年の設立以来、集合住宅のパイオニアとして「第一マンションズ」や「フレンシア」シリーズ等を手掛け、長年に渡り多くの皆さまに「上質な空間」をお届けしてまいりました。
当社の会社設立趣意書には「設立母体各社の持ち味と多年にわたる経験を生かし住宅建設の国策にいささかなりとも寄与したい」、また「量よりも質に重点を置き、特に我が国将来の文化水準の向上に備えて、諸設備の充実した衛生的で文化的な住宅を提供する」と記載されています。
当社は民間企業による分譲マンションの先駆けである武蔵小杉不燃アパート群を皮切りに、その後も「勤労者の増加や企業の福利厚生制度を支える給与住宅(社宅)」、「来日外国人向けの高級賃貸マンション」や「持家促進のための宅地造成・分譲」といった、その時代に必要とされた重要な社会課題に真摯に向き合い、常に新たな発想で「上質な空間」づくりへの挑戦を続けてきました。
今後とも第一生命グループの一員として、「キラリと光る会社」を目指し、あらゆるステークホルダーの皆さまの信頼を得られるよう尽力してまいります。
PR TIMESにおいても、当社の魅力や取組みなど様々な情報を発信してまいりますので、是非ご注目ください。
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