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エンジニアによるエンジニアのためのSNS自動監視ツール「Oreo(オレオ)」でゲーム業界に革命を。AIQVE ONEが初のSaaS事業に挑戦する理由とは。

著者: AIQVE ONE株式会社


「品質管理に、革命を。」をビジョンに、ゲーム業界に新たなテクノロジーを提案するAIQVE ONE(アイキューブワン)株式会社が、初のSaaS事業に挑戦している。 

 

ゲーム開発者やマーケティング担当者にとってエゴサーチは日常的な業務であり、ユーザーの声によって不具合が発覚することも少なくない。こういった毎日手動でエゴサーチをするコストを削減するために誕生したのが、SNS自動監視ツール「Oreo(オレオ)」である。 

「Oreo」は、ゲームパブリッシャーまたはディベロッパーに向けた『バグ検知ツール』であり、X・Steamの投稿を自動収集して、緊急度の高いバグや不具合に関する投稿をチャットツールに通知することができる。2024年3月にはフリープランが追加され、誰でも気軽にサービスを利用できるようになった。 

 

「ゲーム業界全体で、バグを自動で検知することが当たり前になってほしい」こうした想いでサービスを展開する、サービス開発部 飛澤正人と営業企画本部 桑野範久に「Oreo」がSaaS化するまでの開発ストーリーをインタビュー。 

 

 

―まず、どのような課題があって「Oreo」が誕生したのでしょうか。 

  

桑野

きっかけになったのは、数年前にとある有名な人気スマホゲームを運営している企業の方から、「コンテンツのカスタマーサポートとSNSの監視業務を24時間365日外部に委託しているので、月額費用がかなり負担になっている。」という話を聞いたことでした。 

 

当時いた優秀なエンジニアの方に何か解決策がないか、一緒に企画書を作りましょうと相談したところ、1週間後には「もう作りました」と、Twitter (現X) の投稿を自動収集できるツールのプロトタイプを出してくれたのです。 

[2021年当時の企画書] 

桑野 

それが今の「Oreo」の原点です。その時から「誰でも大量にSNSの投稿を自動で収集できるツール」というコンセプトは変わっておらず、中のソースは今でも使っています。 

 

飛澤 

ゲームはどんなにテストを実施しても市場不具合は発生するものです。そういった不具合の発覚は、お問合せよりもSNS投稿のほうが早いことが多く、不具合が起こっていることに気付くのが遅いと炎上してしまうケースもあります。 

 

早く不具合投稿を見つけたいからと言って、日々エゴサーチに時間を取られるのも非効率なので、その時間を開発に充てるためにも「Oreo」が活用できるのです。 

 


桑野 

当時のツールを先ほどのお客様へ提案しに行ったのですが、色々あってお客様の自動化プロジェクト自体なくなってしまいまして。せっかく作ったしどうしようかと思って何社かにお声掛けしていたら、とある企業のお客様が興味を持ってくださって無料のトライアルが始まりました。 

 

2か月くらい使っていただいたところ、お客様から「これは便利だ」という声をいただき、正式採用が決定いたしました。このタイミングで有料のサービスにするために、金額を選定していきました。「Oreo」が自動でやっていることを人が手動でやった場合、どれくらい人件費がかかるかを計算して、人を一人雇用するより安い金額で提供しようと考えました。当時は今のようにSlackの通知機能もなく、お客様の意見を聞きながら手作業で機能を追加していましたね。 

 

[Oreoリリース時のダッシュボード画面] 

 

―リリース時「Oreo」にはどのような機能があったのでしょうか。 

 

飛澤 

リリース時の主な機能としては、TwitterのAPIを利用して投稿データを24時間365日取得できるもので、「バグ」「フリーズ」「止まる」「起動できない」などのキーワードを設定することで不具合投稿を抽出したり、ポジティブ/ネガティブの比率をグラフで見ることできます。   

 

また、AIの画像判定機能もあります。例えば、ゲームアプリに関する投稿に絞り込みたいのであれば、正の画像としてゲーム内の各画面や、キャラクター・アイテムなどの画像をAIに学習させます。そして、負の画像としてキャラクターのぬいぐるみやイラスト、違うアプリの画面を学習させます。すると、投稿データに添付されている画像と学習済みの画像の関連度をAIが判定して、投稿データを絞り込めます。そうすることで、話題に上がったり、炎上しているときに目的の投稿データに絞り込んで必要な情報だけ見ることができます。 

   

[当時のサービスサイト] 

 

桑野 

そのころはサービスサイトもなかったので飛澤さんを中心に新しく作っていただき、事例紹介も出しつつ宣伝していたのですが、中々お問い合わせに繋がりませんでした。当時はツールの費用も月額¥180,000で、他社のマーケティングツールと比較して何が違うのかということも深堀りできずにいました。 

 

そういった状況の中、当時TwitterのAPIは無償だったのですが、ある日突然XになってAPI費用が有償になりました。サービスをやめるのか続けるのか、という議論になりまして。自分たちで企画して作ったサービスですし思い入れもあるので、継続するためにビジネスとしてやっていくにはどうしたらいいか検討した結果、SaaS化しようということになりました。お客様にとって必ず便利になるという強い信念が今でもあります。 

 

飛澤 

正直、いつサービスが終わってもおかしくない状況だったのですが、こうなったらそもそもの作りを変えようと、SaaS化の勉強をしました。広報・マーケティング・営業と協力しながら、他社比較をしたりサービスサイトをリニューアルしたり、改善点を深掘りして今の形になりました。 

 

[現在のサービスサイト] 

 

―現在「Oreo」はどのようにアップデートされたのでしょうか。 

 

飛澤 

まずは自由にツールを体験していただくために フリープランを用意しました。また、監視対象のSNSもXだけでなく、タイトル数が増え続けているSteamのレビューにも対応しています。緊急度の高い不具合などが書かれた投稿をリアルタイムに伝えるチャット連携は、Slackに加えChatworkとMicrosoft Teamsにも対応しました。そのため、お客様それぞれの開発環境にあったチャットツールを選択できます。 

 

[現在のダッシュボード画面]  

 

飛澤

機能をアップデートしてからは、ゲーム開発だけでなく各種Webサービスを手掛けている会社様から新規のご登録をいただいています。フリープランを導入したことで、お客様のご意見を聞きながらサービスの中身を改善していけるようになったので、日々理想のツールに近づいています。 

 

桑野 

それでもまだツールとして改善点はありますし、永遠のベータ版という気持ちで営業メンバーと一緒にお客様と連携しながら、さらに使いやすいツールに軌道修正しさらに良いものにしていきたいです。 

 

[レポート画面 イメージ画像] 

 

―今後、どのように「Oreo」を展開していきたいですか。 

 

飛澤 

「Oreo」をさらにアップデートするとしたら、監視対象SNSを追加したいです。例えばDiscordなどゲームの公式SNSとなっているものを自動収集できたら、より多くのお客様に使っていただけると思います。サービスを普及させることで、運営開発のサイクルを今よりもっと速く回せるようになり、人力だった監視業務を自動化して、開発に多くの時間やコストを使えるようになってほしいです。 

 

桑野 

「Oreo」は、カスタマーサポートや監視業務で困っている方に対して、自動化やAIなどのテクノロジーを使って課題を解決するサービスです。これはAIQVE ONEのビジョンに沿って誕生したもので、マーケティングを目的としたソーシャルリスニングツールではなく、ゲーム業界の方がいち早くコンテンツのバグを検知できるように、夜な夜なエゴサーチしていた手間を楽にするためのツールなのです。ゲーム業界に携わる方が「Oreo」を使うことで、日々の業務が楽になったり、開発に専念できるようになることで、業界全体がより働きやすく、より良いコンテンツが生まれるようになってほしいと思います。 

 

 

SNS自動監視ツール「Oreo」サービスサイト 

https://oreo-aiqveone.net/

 

機能アップデートのプレスリリース(2024/03/11)

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