バッテリー産業への新規参入企業を増やし、メーカー不足解消を目指す電池サプライチェーン協議会。セミナー

電池サプライチェーン協議会（以下、BASC）は、電池サプライチェーン全体の競争力強化とグリーン化を目指す一般社団法人（設立：2021年4月1日）です。

パナソニックエナジー㈱代表取締役社長執行役員の只信一生氏が会長を務めています。脱炭素社会の実現に向け、BASCは電池の材料・部品およびその原料に関わる産業において、国際協力標準化や電池エコシステムの構築などの活動を行っています。

本ストーリーでは、現在注目されているバッテリー産業の最新動向と課題、また弊会における具体的な取り組みについてお伝えします。

電池生産におけるメーカー不足問題。バッテリー業界への新規参入を増やすべくセミナー開催を起案

電池メーカー同士の競争が激化していることは、新聞等でご存じかと思われます。

世界的な脱炭素化の流れの中、バッテリーはモビリティの電動化や再生可能エネルギーの需給調整に不可欠で、その重要性が高まっています。将来的には電気自動車もグリッドにつながり、バッテリーは「いちデバイス」から「社会インフラ」になると予想されます。

電池生産工場の投資が一気に進む中、電池の製造装置メーカーや電池部品/材料メーカーが圧倒的に不足していることがわかり、世界中で装置メーカー/部材メーカーの取り合いになってきています。日本においても例外ではありません。ここ数年で電池生産工場の投資が進む中、バッテリー業界の大きな困りごととなってきています。

BASCとして「この状況をなんとか打開したい！」と考え、バッテリー業界への新規参入を増やす取り組みを昨年から開始し、取組の一環として電池ビジネスセミナー【BASC Battery College】の開催を思い立ちました。

■ビッグチャンスでありながら業界に踏み込みにくい・・・検討企業様の悩みをサポートする”電池ビジネスセミナー（BASC Battery College）”

蓄電池産業戦略はセルメーカーの製造能力拡大だけではなく、国内の材料、部品、製造装置メーカーの生産基盤増強も不可欠のため、バッテリー産業への新規参入・事業拡大検討企業様にとって大きなビジネスチャンスでもあります。

しかしながら、バッテリー産業への新規参入及び事業拡大が期待される一方、以下のような声が多数上がっていました。

バッテリー業界のことが分からず、参入や投資になかなか踏み込めない・・・
興味があっても、業界のことを学ぶ機会がない・・・

そこで、電池メーカーであるパナソニックエナジー株式会社様、プライムプラネットエナジー＆ソリューションズ株式会社様や株式会社 GSユアサ様の各企業から講師を招き最新ビジネス動向や競合他社分析、今現場で求められる部材/設備ニーズ等をレクチャーするセミナーを企画検討しました。

■当会初のセミナー開催、業界全体の協力により高い評価

しかし、セミナー開催経験のない私たちは、セミナー内容・参加費・開催方法（当時はコロナ禍での対面、ハイブリッド、オンラインの選択）・運営方法など様々な難題に直面しました。動画配信サービスやセミナー委託企業をはじめ、既に業界で成功している団体の方々に助言を求めながら、ようやくセミナーを形作ることが出来ました。

とはいえ、好スタートを切れたわけではありませんでした。当初、バッテリー産業に関心がある新規参入・事業転換企業に参加いただきたい！と思い手探りで呼び込むものの、なかなか参加者が集めることが出来ませんでした。そこで、BASCが事務局として参画している関西蓄電池人材育成等コンソーシアムや、BASCの会員様であるトヨタ自動車株式会社様・日産自動車株式会社様などのお力添えを頂きながら、全４回110社(151名)の企業様にご参加頂くことができました。

【実際の参加者の声】

・自社が電池関係の仕事とは縁のない会社であるため、「本セミナーを聞いても理解できない内容では？」と不安でしたが、講師陣の説明が分かりやすく、参加者・講師陣と意見交換もでき、大変有意義でした。

・講演内容から懇親会まで内容と質ともに濃くモチベーションがあがりました。やるべきことがイメージできました。会の趣旨だったコネクションを作り、自社の強みを提供する場を構築するに甘え、皆さんのお力を借りしたいです。そして日本の電池産業の発展の枠組みに弊社も含めてもらえるよう、社内外に対して進められたらと思います。

おかげ様で、次回5回目の開催となりました。セミナーに参加して終わりではなく、次につなげられるセミナーとなるよう現在アフターフォローの企画を進めています！是非、バッテリー産業に新規参入・事業拡大検討の際は電池ビジネスセミナー【BASC Battery College】＠京都のご参加をお待ちしています！