新入社員の職場配属への不安を無くしたい! NTTテクノクロスの若手社員が研修の企画&運営に奮闘!~サクセスストーリーの裏側~
NTTテクノクロスには、「自ら学び続け、社員同士で高めあう社風」があり、社員が主体となって運営するコミュニティや、社員が継続的に学べる豊富な研修カリキュラムが揃っている。研修内容は、新入社員研修をはじめとした職種別の基礎研修、また社員が講師を務めるIT初学者研修、技術研修など多岐に渡る。
今回は、「新入社員研修後の職場配属への不安をなくしたい!」と若手社員が自ら企画&運営を行ったIT初学者研修へのストーリーを紹介する。
<IT初学者研修とは>
IT初学者研修は、職場配属前に開催される、IT初学者を対象とした5日間の研修である。3~4年目の若手社員が中心となって企画・運営を行っており、IT初学者のスキルに合わせたLinuxやプログラミング演習中心のカリキュラムとなっている。
IT初学者研修企画&運営メンバ
■新入社員向け研修に補助講師として参加したことが研修立ち上げのきっかけ
IT初学者研修の発起人である縄田聖人と和泉恵太は入社して2年目の頃、新入社員向けの開発技術基礎スキル研修に補助講師として携わった。その際、プログラミング未経験者が開発演習で苦戦しているのを目の当たりにし、未経験者に向けた新たな研修を企画し、新入社員の助けになりたいと考えたという。
「せっかくIT業界に興味を持ち、入社したにも関わらず、技術に苦手意識を持ってしまうと勿体ないなと思ったのが研修発起のきっかけです。基礎の基盤固めができれば、配属後の実業務に抵抗なく取り掛かることができるのではないかと考えました。」(縄田)
「当社は自分の身に付けた技術を後進に伝えていく企業文化が根付いており、社員が講師を務める技術研修があります。自分もIT初学者向けに教えられる機会があればやってみたいと思っていました。」(和泉)
こうした思いを抱えていた縄田、和泉に加え、企画に賛同した2人の同期である飯山直樹が加わり、3人で研修企画に向けて動き出した。
■意を決して人事部に相談、快く承諾して後押ししてくれたことで思いがカタチに!
まずは、3人で研修の企画を練り上げ、入社前から新入社員研修でお世話になっている人事部の上司たちに相談しようと考えた。企画書は単なる思いを綴ったものではなく、実際に新人社員研修を受けた社員にインタビューを行った結果や、研修の目的、研修後の達成イメージまで詳細に練られていた。
「人事部の方に研修を任せようと思ってもらえる企画書を作ろうと思いました。まずは研修の目的とゴールを明確化させ、目的を達成するにはどのような研修が必要なのかを3人で話し合い、双方でレビューを繰り返しながら企画書を作り上げました。」(飯山)
若手社員が人事部に直談判するのはハードルが高いものだが、相談することに躊躇は全く無かったという。
「新入社員研修でお世話になっていた時、人事部の方々は、いつも自分達の提案を否定することなく、アドバイスをし、後押ししてくれていたので、プログラミング初学者向け研修の提案を躊躇することはありませんでした。人事部でも同様の課題感を持っていたようで、是非やってほしいと研修を任せてもらえることになり、嬉しい気持ちと同時に、何としても期待に応えたいと決意を新たにしました。」(和泉)
■IT初学者の視点に立った研修カリキュラムの検討や教材づくりに奮闘
研修の開催が決まってから研修日まで6か月弱という短い期間しか残されていなかった。これまで経験がなかった5日間にわたる研修内容の検討や教材の準備を短期間で進めるのは想像以上に大変だったと振り返る。それぞれ通常の業務をこなしながら、研修準備のための時間をつくり、打ち合わせを重ね、一つずつ研修のカリキュラムや進め方を決め、研修準備を行った。ただ、経験者であるが故にぶつかった壁もあったようだ。
「わかりやすい説明を心がけて教材を作成していましたが、本当にこの内容で未経験者の人が理解できるのかと疑問を持ちました。そのため、学生時代にプログラミング経験のなかった同期に意見を聞き、専門用語を使っていてわかりにくい箇所や自分たちがプログラミングを勉強していた時に苦戦した箇所などのコメントを貰いました。同期たちの協力のおかげで、より初学者の視点に立った教材を作ることができたと思います。」(飯山)
研修中にわからない箇所を気軽に質問できる環境を作るため、グループの中に入って質問対応を行うサブ講師の役割を新入社員と年次の近い2~3年目の社員に依頼したという。研修に必要な人員確保も人事部の協力を仰ぎながら和泉たちが調整を行った。
「気軽に質問できる環境づくりはとても重要だと思いました。それぞれ業務が忙しかったと思いますが、同期や後輩が快く承諾してくれてとても心強かったです。」(和泉)
また、5日間の研修の中でプログラミングだけでなく、先輩社員に業務への向き合い方や職場の雰囲気についてざっくばらんに質問できる座談会の時間も作ることにした。IT初学者研修の中になぜ座談会の時間を組み込もうと考えたのか。
「もともと研修を企画する際に定めた「職場配属前の不安を無くしたい」という目的を達成する上で、絶対に研修に組み込みたいと思いました。年次の近い先輩たちに直接話を聞き、配属後に自分がどんなふうに働くのかイメージを持つことが不安解消につながると考えたからです。研修後のアンケートでも、座談会で様々な先輩に直接話を聞けたことで配属への不安が大きく和らいだという意見が多くありました。」(縄田)
■受講者のアンケートをもとに毎年研修内容をアップデートし、より実践的な研修に
そして6か月間の準備期間を経て、5日間にわたる研修を遂行した。毎日、研修終わりのミーティングでサブ講師からグループ内の様子を聞き、翌日の講義の運営に活かしたという。その積み重ねた努力が実り、研修の受講者アンケートでは、「講義での説明がわかりやすく、演習も楽しみながら理解できた」といった肯定的な意見が多く見られた。配属先の上司たちからも基礎を固めることで、スムーズに業務に入ることができたと育成面の観点からも大変好評であった。
「最初はわからなくて悩んでいた新入社員たちがコマンドを使えるようになり、「わかった!」という嬉しい表情で演習問題を解き進めている姿を見たとき、この研修を企画して良かったと心から思いました。演習のやり方や講義の進め方に関して反省点もありましたが、ゼロの状態から同期と企画を立ち上げ、研修をやり遂げるという経験ができたこと、新入社員の助けになれたことがとても自信に繋がりましたし、次年度も続けていきたいと強く思いました。」(縄田)
IT初学者研修は、大変好評であり次年度も継続して実施することになった。受講者アンケートを元に内容を振り返り、研修の難易度や演習時間の設定などについて見直しを行いながら今年度、無事に4回目の開催を終えた。
「受講者アンケートをもとに、研修の難易度や演習時間の設定などについて見直すことで、よりブラッシュアップされた研修を提供できていると思います。また、運営に新しいメンバが入ることで、新たな視点やアイデアが加わり、研修内容がどんどん面白くなっているなと感じます。」(和泉)
今年度新たにリーダーになった鈴木
■今後も思いを継承して若手社員へ研修企画を引き継いでいきたい
2021年に始まったIT初学者研修は、縄田、和泉、飯山の思いを受け継ぎ、今年度は新たに参加した3~4年目の社員を中心に企画・運営を行っている。中には過去に研修を受講していた後輩が講師の立場として運営に携わっているという。
「研修を受けていた新入社員が、現在講師の立場として運営に携わっている姿を見るととても感慨深いです。IT初学者研修はずっと自分が運営していくよりも、研修への思いや自ら学びお互いに高め合うという文化を後輩たちに継承して、より良い研修にしていってほしいという思いがあります。今年度はリーダー交代を行い、5年目の鈴木さんが指揮を取って企画・運営を進めてくれました。」(和泉)
新たにリーダーとなった鈴木は、自分が思い描くリーダー像を意識しながら運営メンバと研修を作り上げたという。
「昨年から研修の運営メンバとして携わっていましたが、今年度はリーダーとして自分の色を出しながら運営メンバと研修を作り上げました。リーダーだからとチームを固く管理しすぎず、運営メンバたち個々の裁量に委ねながら適宜サポートするようにしました。進め方で迷ったときや、各所との調整が難航した際には和泉さんが間に入って対応してくれたので、とても心強かったです。」(鈴木)
最後に、今年度のリーダーに抜擢され、無事に5日間の研修を成功におさめた鈴木が研修への思いを語った。
「研修ではとにかくフレンドリーに接することを心がけました。タイムスケジュールも事前の想定に拘らず、目の前の受講者たちの様子を見て臨機応変に変更し、受講者に寄り添いながら研修を進められたと思います。
この研修運営は若手有志の活動で、まだまだ手探りの部分も多いですが、自身を含め運営メンバを務める若手の成長の場になっていると思います。運営メンバの世代交代を続けていき、その時代に即した、より新入社員が働きやすい環境の基盤づくりができる研修に育ち続けていってくれると嬉しいです。」(鈴木)
今年度リーダーを引き継いだ鈴木と発起人の和泉
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