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STORYS.JPは、2013年2月に誕生しました。

多様で多彩な人材が集結したからこそ実現。プロのコンサルに気軽に相談できるコミュニティプラットフォームを目指して

著者: 株式会社グローバル・カルテット


フリーランスや副(複)業リサーチャーが集まって市場調査業務を受託する株式会社グローバル・カルテット。2021年10月27日(水)にビジネス調査を手助けするナレッジシェアプラットフォーム「ProSession(プロセッション)」β版をリリースしました。

「ProSession」は、リサーチに関して基本的なことから専門的な壁打ちまでスレッド形式で気軽に質問を投稿できるプラットフォームで、プロのリサーチャーやコンサルタントからクイックに回答を得られるのが特徴です。昨年のリコーアクセラレータープログラム「TRIBUS」に採択され、今年度の「TRIBUS」では採択企業限定で実証実験を実施しました。

このサービス立ち上げに至った背景や、β版リリースまでの道のりや苦悩を本サービスに携わった3名、グローバル・カルテット 代表 城みのり、個人事業主ながらCOO/新規事業統括責任者として活躍する帆士大貴、そして本サービスの育休中からプロボノで参画しPMを務めるの加藤明伸に語ってもらいました。

 

 

始まりは法人と個人の両ニーズ。アナログでマッチさせた成功体験をサービスに

 

――まず本サービスを思いついたきっかけから教えてください。

 

 最初はクライアントからの相談から始まりました。調査を外部の会社に依頼する際、クライアント側で調査の課題や要件定義をまとめるのが一般的と思われがちですが、そもそも課題設定や要件定義で苦戦されているクライアントが実は多いようです。複数社から「課題設定の段階から相談にのってほしい」というご要望があり、お受けしたところすごく感謝されました。

一方で当社には市場調査をはじめとする、様々なグローバル調査を専門とするプロのリサーチャーやコンサルタントが多数活躍してくれています。それぞれのその得意とする領域は非常に幅広く、もともと当社が中心に受託していたヘルスケア業界に限らず、多彩なメンバーが徐々に増えてきている状況です。とても優秀なメンバーたちなのでこの能力をぜひクライアントの課題に対して発揮してほしいと思い、双方を自由にマッチングさせるサービスができないか考えました。

 


帆士 私は城さんの構想を実現にするためプロジェクトメンバーになりました。このサービスをより良い形でリリースするために、まずアクセラレータプログラムに参加することを考え、各種プログラムに申し込みを進めることに。しかし、ビジネスアイデア段階で採択されるのは簡単ではなく、数ヶ月間で多くのプログラムに申し込んではフィードバックをもらい、ブラッシュアップの繰り返し。考えに考えを重ね、企画のブラッシュアップをして、ついに昨年10月に採択されたのがリコーアクセラレータープログラム「TRIBUS2020」でした。

 

城 「TRIBUS」は実に秀逸で、プログラム期間中には実務的なアドバイスはもちろん、心理的にも支えられ、構想だったプランがしっかりとしたサービスの基盤に築き上げられました。ただ、今年3月にプログラムが終わってしまったところ、「その後どう進めるべきか」という壁に突き当たってしまったんです。

 

 

育休パパプロボノのジョインによりプロジェクトが一気にドライブ

 


――その後プロジェクトはどのように推進されたのでしょうか。

 

 転機は5月。育休中パパの加藤さんにプロボノとしてジョインいただいたことでした。

 

加藤 知り合いから育休中のプロボノ活動のことを聞いて、せっかく半年間も休むので育児はもちろんですが、この時しか経験できないことがしたいなと思って始めることにしました。システム開発という本業とはまったく違う活動をしようと選んだのがグローバル・カルテット。企業規模だけでなく、業界も職種も未経験でかつ手を挙げればなんでもやらせてもらえるという社風に惹かれました。

 

帆士 私と城さんとで面談をしたのですが、ちょうど進めるのに苦戦していた「ProSession」のプロジェクトについて相談をしたんです。

 

加藤 本当は本業とは関係ないことをと思ってはいたものの、ちょうど私の得意領域がたまたまそこにあったという巡り合わせでした。ただ、得意領域ではあるものの、本業ではクライアントから受注する側。それも発注者は大手が中心なのでクライアント側にも豊富な経験やリソースがある場合がほとんどで、受注する際には要件定義などが固められているのが前提です。それが、この「ProSession」はシステムを作る側であり、かつ要件定義も未完了の状態。ある意味、本業とは逆の視点で要件定義をまとめるところから始めるというのは初めてということもあり、挑戦してみたいと思いました。

 

 

実現したいと思った機能は100以上。そこから現実的な要件に落とし込みβ版実装へ

 

――プロジェクトは具体的にどのように進めたのでしょうか?

 

加藤 私が入った時点ですでにベースのシステムはできていました。当然、まだまだこれからというものではありましたが、分からないなりにもここまで進めたんだということは驚きでした。本当にゼロからだったらもっと時間はかかったと思います。

 

帆士 ただ、すでにあるシステムの状況も私たちは正しく理解できていないことがあって。「こうなっていると思っていたけど、なっていないの?」ということも多い状況でした。そこで、何が思い通りになっていないか、どういう機能があったらいいか、そんなことを確認し、リストアップするところから始まりました。

 

加藤 そうですね。3人で「こんな機能がほしい」というものを出し合うところからですね。全部で100以上あったんですが、それをまた3人で実現可能なこと、これだけは絶対にほしい、これは将来的にできればいいなどの優先順位の整理をして、β版に向けて30程度の機能に絞っていきました。これを決めるのがなかなか骨の折れる作業でした。

 

帆士 おっしゃる通りです。そこが決まったら加藤さんのお陰で一気にプロジェクトが進んで、お陰でこの半年弱でβ版リリースを迎えることができました。

 

加藤 最初の整理が肝でしたね。課題や要件定義を固めるというフェーズになると思うのですが、ここが私も本業ではないことで、私にとっては新鮮で勉強になるポイントでした。受託する立場からすると、発注する側に決めてもらわないと動けるわけないと思っていましたが、発注する側だからといって要望が簡単に決められるわけじゃない。発注側に必ずしも答えないはないんだな、というのを痛感しました

システム開発だけでなく、まさに「ProSession」でやろうとしていることですが、リサーチに関しても課題や要件定義は発注側が整理して当たり前、それがなければ調査できないと思いがちかもしれませんが、そのフェーズこそ助けを求めているということがあるんだと実感できる良い経験でした。

 

 

プロフェッショナル集団の価値をより多くの方に提供できるサービスへ

 

――実証実験での利用者の反響はいかがでしたか?

 

帆士 利用者の方からは速さの満足度94%、リピート意向94%と大変好評でした。特に気軽さに対する定性的な評価が多くありました。ビジネスの成長に欠かせない市場調査をはじめとする各種調査は、経営企画やマーケティング、商品開発など企業のあらゆる企画部門とは切り離せない重要な業務ですが、業界によっては、国内でだけでなく、世界中のデータを収集するため特定領域の専門知識だけでなく、言語のスキルも求められることも少なくありません。なので、かなりの経験がないと、どこからどうやって調べればいいか分からないという方が多いんです。特に若手社員の方だと、上司や先輩にはある程度思考し尽くした後でないと聞きづらいなどの心理的な理由もあって、ただただ悩み続けるということが多かったようで、このプラットフォームで初期段階から気軽に、しかもプロのリサーチャーやコンサルタントに聞けるというのを大変ありがたいと言ってくれました。

 

加藤 特にコロナ禍で在宅勤務が増えているので、隣の人に「ちょっと聞く」という機会も減っているのかもしれませんね。

 

城 そうですね。若手社員の方には先輩や上司に聞くことに抵抗感のある人も未だ少なくないことも分かって驚きましたが、「簡単に人に聞くな、自分で徹底的に調べるからこそ血肉になるんだ」といった前時代的な考え方は今はナンセンスですから、自分で5分調べて分からなかったら聞いてほしいと思っています。「ProSession」なら、早ければプロが1〜2時間以内で返信しますから、圧倒的に効率も良いし、質も確かです。

 

帆士 実証実験を経て確かにニーズはあると確信していますので、使っていただければその便利さは実感できるサービスかと思っています。なので、無料で利用いただけるβ版提供期間中にはぜひ多くの方にご利用いただきたいですね。


 

加藤 育休が終わって本業に復職するまでに、なんとかβ版のリリースまではできたのはよかったですが、“サービス提供の当事者”としてはこれからが本番。多くの方に利用いただく状態にするところまでコミットしたいと思っています。

 

帆士 最後に、このサービスのもっとも大切な価値の一つはプラットフォームで活躍するリサーチャーやコンサルタントです。みなさん高いスキルや知識、経験のあるプロフェッショナルです。フリーランスでもこのように高スペックの方がどんどん増えてきましたが、その高い能力を適切に発揮できる機会はまだ限られているように思っています。このサービスでは、提供する一流の価値がしっかりと可視化された上で適正な報酬がプロフェッショナルの皆さんに支払われる仕組みにまで繋げていきたいと考えています。提供する側とそれを必要とする受ける側、双方にとって価値のあるナレッジシェアサービスを目指していきます。





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