【73歳の現役コーチが語る-カーブスコーチを続ける理由】メンバーさんの世代を生きてきたからこそ伝えられることがある。“未来の自分”を想像したとき、勇気を与えられる存在でありたい
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全国のカーブスには、約7,000人のコーチが在籍しており、18歳から70代までと、幅広い年齢のコーチが活躍しています。今回は、60歳でカーブスコーチになり、13年経ったいまも現役で活躍されている小根澤さん(73歳)に、コーチの仕事を続けている理由や、同世代の方に伝えたいことを聞きました。
- どのような経緯でカーブスコーチになったのですか。
35歳のとき、習っていた社交ダンスサークルのオーナーから声をかけられ、ダンスのコーチとして20年近く働きました。でも、社交ダンスが下火になったことで、サークルは閉鎖。当時、子どもは独立していましたが、それを機に離婚したこともあり、社会保険に入れる正社員になりたかったんです。そのときはまだカーブスもなく、地元には仕事がなかったので単身で都会に出て、ブティックの販売員をしていました。その仕事も60歳で定年を迎え、地元に戻ってきたとき、高校の同級生の紹介でお会いしたのが、カーブスの加盟店のオーナーだったのです。
60歳が定年なのはここも同じでしたから、当時、私の年齢を聞いて、オーナーは戸惑われたと思います。それでも、試験を受けることができ、面接を経て無事に正社員で採用されたときはうれしかったですね。
- 60歳で正社員として採用された理由は何だと思いますか。
直接お聞きしたわけではありませんが、個人的には、これまでの仕事で培ってきたものがあったからではないかと思っています。ダンスのコーチとして、グループレッスンのクラスを担当していたことや、ブティック販売員としてお客様とのコミュニケーションを大切にしながら接客をしてきたこと。そういう経験が、カーブスコーチの仕事にも生かせていると感じます。
あとは、ずっと社交ダンスをしていたので、姿勢がいいというのはあると思います。若いときから体形が変わっていないのもよかったのかもしれません。
- 普段の働き方を教えてください。
入社したときから「70歳までは働きたい」と思っていましたが、結果的に71歳まで正社員として、その後はパートで、いまもコーチの仕事を続けています。現在の勤務は15時から19時まで。週3~4日出勤して、新しく入会された方や、痛みのある方など、通常よりも細やかな対応が求められる方へのサポートをしています。
実は、68歳から71歳まで、店長職をさせていただきました。そのとき、お店全体を見ていたことが、いまの業務につながっていると感じています。店長が忙しくて手が回らないところを私がカバーして、メンバー(会員)さんが運動を続けやすい環境づくりができるように心がけています。
- そのようにして、長年コーチの仕事を続けているのは、なぜですか。
本来は60歳で定年ですから、私のような働き方は異例です。経済的に自立して生きていくためとはいえ、そのチャンスをいただき、自分なりに努力を重ねてきたことで、この年齢になっても貢献できる場を与えられていることに感謝をしています。
一方で、この仕事でなかったら、ここまで続けようとは思わなかったはずです。なぜ、続けているのかというと、1つはカーブスが「自分の人生で経験してきたことのすべてが生かせる場所」だから。年齢を重ねることが強みにもなる仕事って、世の中にそんなにないと思うんです。むしろ、ネガティブに捉えられることのほうが多い。でも、カーブスコーチの仕事は違います。カーブスに通われているメンバーさんは、年齢を重ねてきたからこその悩みを抱えている方が多くいらっしゃいます。40代、50代、60代と、私自身がその世代を生きてきたから、わかることもありますし、伝えられることもあると思っています。
そして、そういう方々が「未来の自分」を想像したとき、勇気を与えられる存在であること。メンバーさんにはよく、「あなたのようになりたい」と言われます。それは、私がカーブスで働くことで、昔と変わらない体形と体力を維持できているからだと思います。カーブスで筋トレを続けていれば、年齢を重ねることも怖くない。「未来は明るい」と知ってほしい。それも、続けている理由の1つです。
さらに、働くためには、いろんなことを学ばなくてはなりません。何歳になっても「学べることは喜び」なんです。たとえば、今でこそ当たり前のように、筋肉やたんぱく質の重要性が言われるようになりましたが、カーブスができた20年近く前は、誰もそんなことは言っていませんでした。カーブスで健康や運動に関する正しい知識、新しい情報が学べるのも、続ける理由になっていると思います。
- いま、同世代の人には、どんなことを伝えたいですか。
人生100年時代ですから、70代はまだまだ若い。生涯現役をめざして、生きがいのある人生を送りたいですよね。でも、好きなことをして楽しむにも、孫の世話をするにも、体力がないと、気力も生まれません。その体力のもとになるのが筋力です。何かで声がかかったとき、いつでも動ける体であること。そのためには、日ごろから筋肉をきたえておくことが大切です。
かつて、コロナ禍で緊急事態宣言が発令されたとき、カーブスでも重症化リスクが高いとされた80代以上のメンバーさんには休会をしていただきました。でも、ほとんどの方がそのまま戻って来られることはありませんでした。運動習慣が途絶えたことで、歩けなくなったり、認知症を発症してしまったり…、そういう方々を見てきたからこそ、「家にこもってじっとしていないで、何歳からでも遅すぎるということはないので、運動を始めて、続けてほしい」ということを伝えたいです。病気でお金を使うより、健康のためにお金を使ったほうがいいと思いますよ。
- 今後の目標を教えてください。
カーブスは私にとっての“居場所”であり、カーブスコーチであることは私の“誇り”でもあるんです。天職だと思える仕事ですから、私に貢献できることがある限りは続けたいと思っています。
そして、いまはパートで時間的にも余裕ができたので、仕事以外の自分の時間も大切にしたいですね。旅行に出かけたり、庭で花を育てたり、昔習っていたピアノを再開したり…、趣味の時間を充実させながら、これからの人生をもっともっと楽しみたいと思っています。
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