ニッポンのECは世界中の欲しいに応えられていない⁉︎衝撃の事実を受けて「越境ECサービス」を起業した男の話
インターネットは世界中の情報にアクセスできるようになり、情報の格差を無くしました。しかし、ネット通販においては、未だ国に関係なくモノが購入できるわけではないことをご存じでしょうか?それは「言語」「決済手段」「海外配送」など購入者、販売者双方にとって高いハードルが存在するからです。
株式会社ジグザグでは国境を気にせず安心・安全・簡単・自由にショッピング、販売ができるよう購入者、販売者双方を支援するサービス「WorldShopping BIZ(ワールドショッピングビズ)」を運営しています。
「WorldShopping BIZ」では、お持ちのECサイトに専用タグを1行挿入するだけで、多言語対応のカートが出現。海外からの注文を受け付け、海外発送までにかかるフローを一括対応します。つまり、国内ECサイトのシステムやオペレーションを変えることなく世界125か国のお客様に製品を届けることができます。
今回はこのサービスを生み出した代表取締役 仲里一義に、「WorldShopping BIZ」誕生のきっかけと事業の成長ストーリーについて話を聞きました。
代表取締役 仲里一義
大手ネット広告代理店にて営業部長や新規事業本部の統括を歴任。その後、越境EC支援と海外転送サービスの「groowbits」代表取締役就任。国際物流を軸に日米韓独とサービス拠点を拡大。2015年「株式会社ジグザグ」を創業。2016年、国内ECサイトが最短1日で125ヶ国対応可能になる『WorldShopping BIZ』リリース。
創業のきっかけと「WorldShopping BIZ」について
新卒入社した広告代理店で社員の活躍を喜び、嬉しそうにしていた社長をまじかで見て、起業や会社経営に興味を持ちました。その後急拡大するネット広告業界に転職し、Webマーケティングや新規事業開発の経験を積みながら、起業のアイデアを模索していました。
自分が事業をやるのであれば、「あったらいいな」というサービスではなく、「無いと困る、利用者に必要とされる」サービスを作りたい、「今後伸びが見込める市場で、大手起業が未参入の事業で起業したい」と考えていました。その後、外資系企業の代表取締役として国際物流サービスの経営に携わったことがきっかけになり、クロスボーダー領域での自らの起業を意識することになります。
当時、スマートフォンやタブレットのような小型デバイスが普及し始めて、時間や場所にとらわれず世界中の情報にアクセスができるようになったのに、国際物流は旧態依然のままでした。例えばユーザー視点でみると
・個人情報の入力フォームが海外対応していない(自国の住所選択が出来ない)
・決済時手段がない(海外クレジットカード非対応)
・海外発送を行っていない
・困ったときに問い合わせができない
など、海外からECサイトで商品を購入して手元に届くまでにハードルがいくつもありました。そして、これらの対応をECサイト運営者が全て行うことも、オペレーション、開発コスト面から人材採用・育成など高いハードルがいくつも存在します。
インターネットは国境関係なく使えるサービスであるべきなのに、ECサイトの売買において国境を超えようとした途端に「売り手」は売りたいけど届けられていない、「買い手」は欲しいのに買えていない。マーケットの拡大は予想できるが、大手参入が少なく物流の観点で参入障壁が高い。そこが事業のヒントになりました。
東京オリンピックに向けて訪日観光客をターゲットとした「インバウンド施策」が行われ、少し前まで多くの外国人観光客が訪れていました。
そうやって実際に訪れる訪日観光客と同じように、実は日本のウェブサイトにも数パーセントの海外からアクセスが存在しています。訪日観光客の消費が「リアルインバウンド」だとしたら、日本のウェブサイトへの海外からアクセスを私たちは「ウェブインバウンド」と読んでいます。
海外からSNSや検索を通じてECサイトを訪れた人が欲しいものをスムーズに購入できるよう「ウェブインバウンド」という概念を浸透させ、「ウェブインバウンド」に対応することが当たり前にしていきたいと思っています。リアルでも、ウェブでもいいものに出会ったときの「欲しい」に応えられることが必要になってきているのです。
それは大手も、個人商店も関係なく、すべてのECサイトが世界中の「欲しい」に応えられるサービスを作りたい。リアルで訪日したお客様へのおもてなしと同じようにインターネットでも商品に「想い」を込めて届けたい。
そう考えて「WorldShopping BIZ」は誕生しました。
With/Afterコロナ時代、ECサイト運営者や国内ショップに伝えたいメッセージ
日本の「ものづくり」は海外においても、その高い技術力や品質が認識されていて、信頼を獲得しています。また、モノだけではなく、アニメ、音楽、ファッション等のPOPカルチャーも含め、その魅力はグローバルに浸透しています。
しかし、2020年新型コロナウィルス拡大の影響によって今までの概念がガラッと変わりました。消費者にとっては「当たり前だったことが、当たり前ではない」状況になり、ニューノーマルと称されるような新たな生活様式を再構築することが迫られました。これに合わせて、多くの企業も模索をしている状態が続いていると思います。
ECサイト運営者も販路の拡大や販売方法の転換などを熟考しているかと思います。グローバル対応も「着手するまでが大変」「自社製品がどの国と相性が良いのかわからない」という事業者も多いと思います。
私は2010年から国際物流に携わり、2016年に「WorldShopping BIZ」のサービスを開始しました。国境を超えて行われる商取引である「越境EC」はこの数年の間でも急成長を遂げている分野です。
日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模 令和元年において、日本・米国・中国の3か国間における越境 EC の市場規模は、 いずれの国の間でも増加しました。なお、中国消費者による日本事業者からの越境 EC 購入額は1兆6,558 億円(前年比7.9%増)、米国事業者からの越境 EC 購入額は2兆94億円(前年比16.3%増)であり、昨年に引き続き増加しています。(参考:経済産業省 令和元年度 電子商取引に関する市場調査)
ここで伝えたいのは「インターネット、とくに越境ECには大きな可能性があることを再認識して欲しい」ということです。
実は、日本国内でECサイトを運営しているだけでも、海外ユーザーから2%〜8%のアクセスがあるのですが、それに気づけているショップは少ないと感じます。海外に住む人が日本のものを購入したいという潜在ニーズ、それを改めて認識し、インターネットという国境のないプラットフォームを活用することを視野に入れていただきたいと思っています。
今までのジグザグ、これからのジグザグ
株式会社ジグザグは、創業5周年を迎えました。
タグ一行で世界125ヵ国に向けたウェブインバウンド対応が実現できるという手軽さもあり、現在国内の大手ECサイトから個人ECショップに至るまで利用企業はのべ800サイト(2020年9月時点)を超え、導入事例も続々と増えています。
「タグを設置して数時間で海外からオーダーが入った!」「国内だと季節外れの商品も南半球からオーダーが入った」など、ユニークかつ嬉しいお声を多数いただいています。
また近日「WorldShopping BIZ」では新たな試みとして、マーケティング施策に活用できるショップダッシュボードの開発を進めています。購買データを蓄積すること、可視化することでさらなる支援をして参りたいと思います。
今後、機能やサービスを拡充し、将来的には「日本中すべてのECサイトにWorldShopping BIZを導入していただいて、世界中の欲しいに応えられるようにしたい」と思っています。
そのためにエンドユーザーの声を聞き、多通貨決済やクーポン発行など、より安く早く簡単に「欲しいもの」を手にできるようにサービスの利便性をあげたいですし、「世界中に良いものを広める、届ける」をもっと加速するために導入ショップへの送客の仕組みを整えていくこともしていきたいです。
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以上、代表仲里のインタビューをお送りしました。
「WorldShopping BIZ」はこれからも世界中の欲しいに応え、世界中に想いも届け、「世界中のワクワクを当たり前に」するために邁進していきます。
【関連URL】
■株式会社ジグザグ コーポレートサイト
■WorldShopping BIZ サービスサイト
https://www.worldshopping.biz/
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