おじいさんとの対話 10    結核の原因と原理

1 / 8 ページ

おじいさんとの対話 10  

 結核の原因と原理

これまでおじいさんを訪ねて、感染症の元祖的な天然痘や、伝染病の病原菌とされる微生物(ウイルスや細菌)の役割、そして人体内で働く浄化作用の原理などを何度も繰り返し教えてもらいました。これだけ繰り返すとそろそろ濁脳も解けて洗脳に変わりそうですし、僕も病気の原理についてだいぶ詳しくなったと思います。

ここで、昔は代表的な死亡感染症と言われていた「結核」について少し掘り下げて聞きたいと思います。現代はガンが死因のトップになっていますが、昔は結核が死の病の代表みたいにされて恐れられていた時代がありました。おじいさんは、その時代のひとでしたので、肺結核を主にした多くの医学論を書いていました。

himaari:今は癌、昔は結核というように死の病の代名詞でしたね。でも現代医学の進歩によって「過去の難病」のひとつに加えられてしまいました。それで自然に消え去って行く病気のひとつかと思っていました。

おじいさん:君たちは病名によってまったく別の病気をしているかのように思い込んでいるが、根本は同じなんじゃよ。それが天然痘であろうが、肺結核であろうが、ガンであろうがね。

himaari:おじいさんの時代には今ほど癌は多くなく、結核が重度の病気の代表だったのですね。それでおじいさんの論文も結核の論が多かったわけですね。

おじいさん:いまわしがこの世に居れば、トップの座になっているガンについて多く語っていたじゃろうが、あの時代はまだ結核が上だったんじゃ。 

himaari:ところが最近になって世界でまた結核が再登場してきたというのです。既に解決した病気だと思っていたら、どうやら再び増え始めてきたというのです。

おじいさん:それについては既に書いて有るじゃろうが。

himaari:その結核に関連して気になったのが、この前大騒ぎになったばかりの新型肺炎(SARSサーズ)なです。おなじ結核に関連する浄化作用のひとつに思えたからです。おじいさんの論によると、感冒(風邪)から逆療法によっては肺炎、結核に進むという経緯が説明されていましたが、新型肺炎(SARSサーズ)などもこれに類似した浄化作用であると思われますね。という訳で、ひさしぶりにおじいさんの所へ出かけることにしたわけですよ。

おじいさん:ああ、だいぶ見かけなかったが・・・あれから君もずいぶんと歳を取ったんじゃないのかね?

himaari:あちらの世界のおじいさんは相変わらずでしょうが、こちらは時間が過ぎますもので・・・。ずいぶん御無沙汰いたしましたが今回もどうぞよろしくお願い致します。

おじいさん:おや、君かね? だいぶ変化したからわからなかったよ。まあ、よく来たね。

ところであんた、けっこう自分の勝手な解釈を入れているようじゃないのかい?

わし言うことそのままを伝えてないというウワサがチラホラ聞こえているんじゃがね。まあ、根本は変わりないじゃろうが・・

himaari:それは・・・どうも。 勝手に手を加えたりしましてどうもすみません。

メモしている内についつい自分のフィルターが入ってしまいまて。なにしろ半世紀以上も前のおじいさんに会ってお話を聞くというのはむずかしいものでしてね・・・・聞き取りにくいところは私が勝手に付け加えたり、私の解釈で変えたりしまして・・

おじいさん:まあ言い訳はいいから。君の書いたものは君の責任だから任せるよ。君の自由にね。多少は違っていても、それでもわしの説を他人様に興味を持たせるきっかけになると思って、わしも協力してやるのじゃ。

himaari:ありがとうございます。後はこの対話を読んだ皆さんがそれぞれ、取捨選択して戴くということで。とりあえずは脚色の多いこの会話もお役に立つかと思います。

研究者は批判の精神が必要

おじいさん:ああ、そういう事ならよろしい。いずれはわしの研究が始まる事はあの時代に言っておいたが、どうやらそれは、殆ど行われていないらしいね。わしの研究が始まるという事は君との対話の中身の様な事じゃった。研究者とはわしとは全然関係ない第三者の人という意味じゃったがね。

himaari:そうですか、第三者に研究して貰うとすれば、研究とは「批判と取捨選択」が必要という事ですね。おじいさんとのは無関係の立場の人が冷静に公正に判断するという意味ですから。

おじいさん:そうじゃよ。わしの研究とは何かという事も絞っておかないとね。もちろん、わしの中心的柱としたのが、「医学の革命論」のことじゃった。それ以外はオマケのようなものじゃよ。それを知らないで研究など的外れというものじゃ。いかにわしがそれに集中していたかを知れば理解できるじゃろう。

himaari:おじいさんの一番の目的でしたね。それは分かります。研究者はまず最初に一番肝心な「研究材料」に対して、興味を持たないといけないわけですね。おじいさんの信奉者の様な人たちが集まって褒め合っていたところで研究など成り立たないものですから。

おじいさん:そうじゃ。わしは批判を受け入れる事を覚悟して書いていたのじゃ。わしの信者の様な者達ではそれは出来ないじゃろう。

himaari:まずは批判に耐えられること。そして取捨選択される事を恐れないこと。これが出来ないと「研究」にはなりませんしね。

おじいさん:わしはそれに自信があったからこそ、批判を全て受け入れるつもりで書いて残したんじゃ。当然、研究で批判や取捨選択などあっても、それは必要なんじゃ。それが研究する人たちの自由なんじゃ。

himaari:それではさっそくですが、今こちらの世界では新型肺炎(SARSサーズ)とかいうものが一時流行り出しまして、これでは安心して居られないというのが今の世界の情勢ですよ。それに肺炎と言えば、以前にお尋ねしたときのおじいさんのお話を思い出したという次第です。

おじいさん:そう言えば、わしが論文を残して逝った最後からもう半世紀以上も過ぎてしまったのだったね。君の時代の医療の世界では相変わらず薬や手術が主流になっているようじゃな。

himaari:はい、わが国は勿論そうです。日本は世界でも現代医学の最先進国のようです。薬と手術が主流の医療が中心になっていますね。世界でも先進国ほど、そのようです。漢方の国だと言われていた中国でさえも、今は西洋医学が主流となっているようです。

おじいさん:まあ、どちらにしても対症療法の思想では西洋でも東洋でも根本解決は無理じゃろうな。それについて昭和初期の頃から論文にして残しておいたのだが、世間に認知されているのかね? 

「今の医学は早晩行き詰まることになる」とね。

おじいさん:いえ残念でしょうが、今のところはおじいさんの説はお蔵入りしているみたいですよ。でも、最近になってようやくお医者さん達からも同じような事を言う人が少数ながら出てきました。きっとその流れが始まったようですね。

おじいさん:そうか、深い真実が伝わるにはまあ100年位はかかるかも知れないな。なにしろそれだけ薬信仰が人類に染みついてしまったからじゃが。時期と時間が必要だという事じゃろう。

himaari:そうですか? 僕の時代に果たして分かるのでしょうかねえ?未だに多くの人は現代医学を最高のものだと信じていますよ。だれに聞いても「医学は進歩している」とね。僕などがおじいさんの論をお話をすると「トンデモ論」と思われて、失笑とか、中には真顔で怒る人も居るでしょうしね。これでは、もう50年もかかるんじゃないかと思う位ですよ。半分はあきらめの気持ちになりますね。

おじいさん:君なんかはまだまだ幸せの世界に居るんじゃ。わしの時代など、まだ不自由な時代であったからね。このような話をするだけで当局が飛んでくる時代だったから、ずいぶんと遠慮して書いていたものじゃ。その論文にしても戦前や戦中は出せば直ぐ発禁となってしまい、当局から呼び出しを受けることになる時代じゃった。そんなわけで、戦後の民主主義の時代になってから、ようやく遠慮無く論文として出せる様になったのじゃ。

himaari:そうなんですか。それで私が聞くおじいさんのお話は昭和20年から30年の間のものが主流なんですね。でも直ぐお亡くなりになって、その意思は中断してしまったのですね。

昭和初期から論文を書いていた

おじいさん:書き始めたのは昭和の初期からだったが、社会に思うように出せるようになったのは戦後だね。だが、いくら民主主義の世の中になっても、この医学に関してはあまり自由じゃなかったようだね。あれから半世紀も過ぎたのに未だにわしの論は広くは認められていないようだから。

himaari:はい、申し訳ありません。僕なども今(平成12年ころ)から20年も前に初めておじいさんのお話を聞いていたのですが、それがどうも・・・・皆さんに伝わらなくて・・おじいさんがあちらに往かれてからも、法律などもあり医療問題は厳しくなりましたし。肝心要のおじいさんの論文はずいぶんとお蔵入りしてしまいまして。表に出ないから殆ど知られないで来ましたね。

おじいさん:まあ、あんたのせいばかりじゃないさ。世間の人が受け入れるには時期が早かったのじゃろうよ。そのお蔵入りじゃが、聞くところによると、わしの論文の中でもっとも大切にしていた医学に関する論文は一時は奥に引っ込められたというじゃないのかいね?

himaari:どうもそうらしかったですね。でも無理ないんじゃないですか?組織団体として存続出来なくなる様な圧力がかかったそうですし、当局や医学界から潰されてしまうでしょうからね。自由民主主義国家とは言っても医師法や薬事法が出来ましたから、怪しい治療法など取り締まりの対象になりますよ。そういうわけで規制が強くなっていったんじゃないかと思いますよ。

みんなの読んで良かった!