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14/7/29

取引先の債権回収に担当者自宅まで踏み込むとどうなるか。その2

Image by Olia Gozha

(前回からのつづき)

個人事務所の保険代理店からDM発送代行の仕事を請け負って

新規の取引を始めたが、入金遅延が発生した。

自宅兼事務所である赤坂のマンションはもぬけの殻。

「15万円」の債権であるが、されど「15万円」。

お金云々よりも、プライドをかけた回収へと気持ちを

切り替える。

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部下が営業で初回に訪問した営業報告書を

読み返しながら、当時の会話を振り返っていた。

部下:「毎月定期的な案件みたいですよ!」

私:「そうか!金額は少ないけど定期案件は欲しいね。」

  「でも、事務所が赤坂のマンションだけど大丈夫なの?」

部下:「高級そうな犬も飼ってますし、自宅内も結構豪華で

   羽振りは良さそうなんですよね。」

   「担当者は奥様で、旦那さんは大手企業に勤めてる

    みたいですよ。初回は前払いでもいいよ、って

   言ってくれましたし。」

私:「分かった。じゃ、PL作って見せて。後は先方と条件を

   つめていこう!」

その後、交渉の末合意に至り、契約書を締結する。

初回は、前払いでという条件も予定通りだ。

こんな小さな代理店、世の中にいっぱいあるから、

全部請け負えたらいいな、と新たなサービスとして

考えてもいた。

当時の弊社事務所が芝公園で、

赤坂からは近かったので、初回の取引時は会社見学がてら

その「奥様」が真っ赤な「Cherokee」を運転して

DM発送用の印刷物を弊社へ持参された。

私:「このたびは、ありがとうございます!」

奥様:「こちらこそ、宜しくお願いします。

   担当者の方も明るくて元気ですし、会社も

   近いから末永いお付き合いができるといいですね。」

部下:「ありがとうございます!DMの効果が出るように

   提案していきます!」

スタートの雰囲気も最高だ。

真っ赤な「Cherokee」を見送りながら、

これを仕組み化して新たなサービスを具体化しようと

部下と話をしていた。

しかし、この「Cherokee」と憎悪に満ちた感情で再会することに

なるとは、まさか夢にも思わなかった。。。

(つづく)

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