取引先の債権回収に担当者自宅まで踏み込むとどうなるか。その3

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(前回のあらすじ)


個人の保険代理店ではあるが高級マンションを


自宅兼事務所にしている。


旦那は大手企業に勤めてるし羽振りもよさそう。




真っ赤な「Cherokee」で弊社に印刷物の納品がてら


挨拶にも来てくれた。




しかし、「Cherokee」との再会は最悪なもので


あった。。。






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郵便物から得られた情報から、印刷会社など他の


取引先が分かったので、電話をしてみた。




しかし、どの会社も小さな取引ばかりで、


引越し先など調査する時間やお金もかけられないから、


泣き寝入りする会社がほとんどだった。




プライドを傷つけられた悔しさを晴らすためとはいえ、


ネガティブな案件に対して、弊社もそれほど時間を


かけられない。




当時は、インターネットが発達していないから


現代のようにネットで気軽に検索もできなかった。




早くも行き詰まってしまった。




1週間が過ぎたころ、そういえば、


私は現場を見ていなかったなと


今更ながら気がついたのだ。




8月に入り、強い日差しが照りつける中、


土曜日で仕事もない落ち着いた時間に、


現地調査へ行ってみることにした。




赤坂のマンションへ着いてすぐにポストを確認した。


中途半端に開けられた状態はそのままで、


郵便物が詰まっていた。




すでに調査済みのものばかりだったが


改めて見直しているとマンションの管理人さん


らしき人が現れた。




管理人さん:「勝手に何してるの!?」




私:「あ、すみません。。。」




実は・・・と言いかけて思い直した。


管理人さんは何か知っているかもしれない。


正直に言ってしまうと情報が聞き出せないかもな。。。




私:「実は、引越しされてしまった●●さんにどうしてもお届けしなければならないものがあって引越し先が分からず困っているんですよ。」




管理人さん:「あんた、運送屋さん?」




私:「そんな感じです(汗)」


思いついた嘘であったが、何とか切り抜けられそうだった。


管理人さん:「俺は詳しく知らないから、ここの不動産会社に聞いてみたら。」




そう言って、管理人さんは連絡先と担当者を教えてくれた。




やはり、現場から得られる情報は貴重だ。


もっと早く来るべきだったかもしれないと思いながら


その場ですぐに電話をしようとしたが止めた。




部下に情報を持ち帰れと言った自分を思い出したのだ。




改めて冷静になり、これまでに得た情報と照合して


対応策を練ってから、電話をしてみることにした。




会社に戻り、ストーリーを練るためにしばらく考えていた。


まだ使っていない情報の中に、旦那の名前があった。




そうだ、これだ!!




旦那宛であれば、不動産会社に怪しまれずに


情報を聞き出せるかもしれない。




ストーリーを組み立てながら、最後と思われる


このチャンスに賭けたのだ。




(つづく)



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