☆滅ぼし物語☆2期1章
ソル「じゃあ、やっぱり夢だったのかな?」
ハルト「そうだよw」
その時、押し入れの奥にあった剣が鈍い音を立てながら光を放った。
(ガタガタガタ....)
ソル「押し入れになにかいるのか?」
ソルは押し入れの奥へと進んで光っている物を掴んだ。
ハルト「なにそれ?」
ソル「剣だよね・・・?」
光を放ち続ける剣はソルになにかを思い出させるかのようだった。
8話 完
9話(光の扉)
ソルは12歳の時のことを剣を掴みながら鮮明に思いだした。
ソル「ユーリ・・・元気かな?」
ハルト「わかんねぇ、ちょっとその剣貸して」
ソル「あぁ、いいよ」
ハルトはゆっくりソルの持っている剣に触れた瞬間に太陽が消えた。部屋は暗闇に包まれつつも剣だけが光を放っていて明るい。
ハルト「なに?なに?!」
ソル「落ちつけ!大丈夫だ・・・多分」
ハルト「多分ってなんだよ!!」
剣の光は少しづつ消えていく。それに続くように太陽が元に戻っていき、部屋が再び明るくなる。
ハルト「・・・・なんだったんだ?」
ソル「・・・・・・・」
いきなりの出来事に言葉を失った。その場を動かないソルとハルトの目の前に扉らしきものが光を放ちながら現れた。光の扉はゆっくりと開いていくとともにソルを不思議な世界へと招こうとしている。
???「過去の物語・・・何故か動き始めてしまいました。だから、再び終わらせて下さい。ソル、貴方に私の過去を任せました。」
ソル「・・・フィリニアだよね?」
ハルト「え、お前誰と話しているんだ?」
扉からの声はハルトには聞こえないらしく、不思議そうに扉を見続けていた。
9話 完
10話(再び不思議な世界へ)
部屋の中は静かな雰囲気に包まれている。ソルは扉に入ろうとして動きだした。
ソル「じゃあ、行くか・・・」
ハルト「ちょ、まってくれよ」
ソルが剣を持って先に入っていく。ハルトは戸惑いつつも後に続くように入っていった。
フィリニア「ありがとう。では、こちらでも少しサポートはしますのでよろしくお願いします」
(タッタッタッタッ)
扉の中はトンネルみたいになっていてそれを進んで出口を目指していく。
ソル「ハルト、ついてこなくてよかったのに」
ハルト「なに言ってんだ。友達だろ?」
ソル「あぁ、そうだった」
短い会話をしていると出口が見えてきた。トンネルの中は光に包まれているのでなんだか暖かい感じだ。
ハルト「出口が見えるよ」
ソル「あ、本当だ」
トンネルの中を進み続けてどのくらいだろうとハルトは心配していた。ハルトはソルと出口を抜けると草原らしき場所に辿り着いた。
10話 完
11話(動きだした過去の時間)
草原には花がたくさん咲いていて見惚れてしまうほどだった。
ソル「さて、これからどうしようかな?...持ってきたのはこの剣だけなんだけど」
ハルト「マジかよ」
ソル「そうだけど・・・じゃあハルトはなにか持っているのか?」
ハルト「聞いて驚くなよ。俺は・・・・・・なにも持ってない」
ソル「聞いて損したわ」
草原に着いた時は草と花しか見えなかったソルとハルトだったが、だんだん道らしきものうっすらと見えてくる。
(カチッ!)
大きな音が草原に鳴り響く。その直後にゆっくりと風が吹いてソルの髪が揺れた。
ソル「ハルト、お前なんかやったのか?」
ハルト「いや、違う。」
うっすらだった道ははっきりと見えるようになるとソルとハルトは話しをしながらその道を歩き始める。
(タッタッタッタッタッ)
ソル「とりあえず街を探そう」
ハルト「わかった」
過去の物語は動き始めた、これからどんなことがあろうとも進んでいくことをソルは心に誓った。
1章 完
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