ネットを居場所として生きる子供達 -ネットで生きた私から-
こんばんは
そして2、3分まつと返信が返ってきた。
こんばんは!初めまして!
今度話しかけて来てくれたのは
「ベッキー」と言う女の子だった。
ベッキーは本当のアメリカ人ハーフだった。
てっきり芸能人のベッキーが好きなのかな?
なんて思ったけれど、違った。
それと同時にネットと言うのは
アメリカ人ハーフの子も話せるんだとびっくりした。
ハーフの子をそれまで話したことが無かったし、
外国人と言ってもAETの先生で大人ぐらいだった。
けど、このぐらいでびっくりしてたらいけない。
今では当たり前のことになってしまっているけど、
ネットの相手は神奈川県に住んでいた。
その頃私は北海道に住んでいて、
こんなにも簡単に遠くの人とお話が出来るというだけでも
中学生の私は驚きなことだった。
それからと言うもの、
ベッキーと話していると沢山の人が集まってきた。
沖縄県に住んでいる祐(ゆう)
岩手県に住んでいる涼介(りょうすけ)
話していると、皆同い年。
けど性格はバラバラで住んでいる所もバラバラだった。
それからと言うもの、
私は掲示板に暇さえあれば入り浸るようになった。
そしてどんどん新しい出会いをして、
時に喧嘩をして、仲直りをして。
いつのまにか掲示板は私の人生の一部となっていった。
バラバラな皆の共通点
掲示板の皆とは、毎日毎日、
沢山のお話をした。
好きな物だったり、好きな人だったり。
自分の夢の話だったりを沢山した。
けど、皆がなかなか言わなかったことが1つある。
学校での自分について
誰も学校の自分について話す事はなかった。
それは皆話さなくてもわかっていた。
だって皆が似た者同士だったから。
その共通点とは、
学校での居場所が無かった
皆、学校に居場所が無くて掲示板に逃げてきた。
私もその一人だったし、
明るく話しかけてきてくれたあいもベッキーも
皆学校に居場所がなかったんだ。
あいは結構性格がサバサバしていた。
きっと話を聞いていると目つきとかも悪かったんだと思う。
その為か、周りから怖がられてあいは一人だった。
ベッキーはハーフと言う理由でいじめられていた。
最近では芸能人にハーフの人が多いから
羨ましいと思う人が多いけれど、
ベッキーの学校ではハーフを別物扱いして
ベッキーを孤独にしていた。
私は、周りに気を使いすぎてしまう性格で、
頼まれたら断れないせいか
いつのまにか使いっぱしりにされていた。
けど、たまに自分の意思を伝えることもあった。
だけど、それが逆に周りからは生意気だと思われ
仲間外れにされてしまった。
少しして気づいていた。
掲示板に居る皆は学校での居場所が無い分
掲示板で唯一居場所を作っていたのだ。
掲示板は皆にとって唯一安心できる場所だった。
だからこそ、その場所を奪われるのは皆恐れていた。
そして馬鹿にされるのも我慢出来なかった。
心の拠り所を失う恐怖
私の親も含め、皆の親はなかなか理解してくれなかった。
またパソコンばっかりやって
学校で話せばいいじゃない
パソコンの人と会話なんて馬鹿じゃないの
確かに理解がないのは仕方ないと思う。
親の時代にはこんな若者がパソコンを持つことも無かった
それに学校そっちのけでパソコンをやっている。
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