2100㎞離れた恋、台湾人の天使と過ごした5時間。

1 / 3 ページ

2012年9月。


僕は台湾と香港へ旅に出ていた。





台湾での享楽を終え、香港へ向かうために台北桃園空港に来た。

ただし、香港へ行くために、また一度上海に戻らなければならない訳のわからないルートだった。

上海のトランジット時間は5時間もある。5時間も空港に留まるなんてことをしたら僕は死ぬので、上海を軽く観光しようか。


そんなことを思いながらゲートに向かうと、さすが中国、安定して飛行機が遅れていた。

上海観光はおそらく不可能となったが、何も問題はない。ぜんぜん大丈夫だ。


一枚の紙が配られ、その紙に関しての説明と現状について、中国語での説明しかなされなかった。


困っている僕に、1人の台湾人女性が話しかけてきた。

彼女は英語と、少しだけ日本語が話せたため、現状を説明してくれた。

飛行機は2時間遅れているみたい
この紙は、空港内で使えるお金のようなものよ!
なるほど!

精一杯のありがとうの気持ちを伝え、そのチケットを使い、1人でバーガーキングで食事をした。


そろそろ時間だ。

ゲートに向かう。


……彼女はいない。


飛行機へ乗り込み、ぼけーっと読めない機内誌を眺めていると、彼女の姿が見えた。


偶然にも彼女は斜め後ろの席だった。


小中学生時代、席替えで好きな子の近くの席になったときの、なんとも言えない興奮を思い出した。


重そうな荷物を持っていたので、さっきのお礼も兼ねて、荷物を棚に入れてあげた。


さっきはありがとう。おかげで助かったよ
いいのいいの。こちらこそ荷物をありがとう
台湾の人?
そう、お休みで家に帰っていたの
上海では何を?
留学(多分)しているの


などとつたない英語で会話をしていると、CAさんが中国語で話しかけてきた。


ちょわちょわにーそいやさっさー
……???
一昨日もあなたを見たって言ってるよ

なんと!確かに、一昨日同じ航空会社で上海から台湾に入った。

CAさんの記憶力、すごいな!僕なんて名刺を貰った人の顔すらその日の内に忘れてしまうのに。

彼女と会話をしているうちに、少し寝てしまった。

みんなの読んで良かった!