お金もないのに憧れのウェディングドレスを貸してくれたハツコエンドウ
入籍は私の誕生日の9月25日になりました。
入籍することが決まるとなんだか嬉しくなってきて、顔合わせの会場を決めたり、お料理などは両親のために量は少なく柔らかく小さめにカットしてもらえるよう会場のホテルと打合せをするのもまったく負担に思えませんでした。むしろ楽しい!
ちょーワクワクでした。
結婚パーティーをしよう!
ちょうどこの用事があって東京で働く友人に連絡を取りました。
数ヶ月ぶりの連絡だったので、また数ヶ月連絡することはないだろうな~と思い、入籍することを伝えたんです。9月11日までは伏せておくことをお願いして。
すると彼女。ものっすごく喜んでくれてまた泣いちゃって。
私たちも引いちゃうくらいのハイテンション。
式も披露宴もしないことを伝えると、こんな提案をしてくれました。
私たちとしても嬉しくありがたく、彼女がとても楽しそうだったので、その申し出を受けることにしました。結婚パーティーは11月23日に決まりました。
結婚パーティーに参加しますと言ってくれる人達が、楽しいと思ってくれるようなパーティーにしたい。それが一番に思ったことでした。
パーティーの内容は考えてもらえることになり、ありがたく甘えてお任せすることにしたのですが、それでも自分たちが着る服のことや、お礼なども少しばかりでもしたいと考え始めました。
ちょうどこの夏、着たいと思うものを着よう!と決めて虹色レースを使ったノースリーブのロングワンピースを購入していました。
11月下旬の仙台は寒いかもしれないけど、このワンピースを着よう。
彼のほうもカジュアルにちょっとジャケットでも羽織る感じで・・・。
お礼の品は喜んでもらえるものにしたい。喜んでもらえそうなものと言えば、私の場合やっぱりスイーツ系だよね。というわけで仙台で購入できるおすすめのスイーツをいくつか考えていました。
何も準備の心配をしなくていいとは言え、自分の希望もあるしやっぱり考えちゃう。
結婚パーティーらしく、頭に花かんむりくらいは飾りたいな・・・。
彼にもブートニアを付けたら主役2人っぽくなるかな・・・。
どこまで準備出来るかわからないけど、ここまではしたいなと思うところまでいろいろと考えていました。
すると数日経ったある日、企画してくれている彼女から連絡が入りました。
え!!!!
ありがたいやら嬉しいやら。だったんですが、実はハツコエンドウのことを知るにつけ、難しいだろうなと思っていたのです。
ハツコエンドウでは新郎新婦がその時一番美しく輝くように全力で準備し対応するという、仕事に対する深い情熱があります。
提携しているホテルでもないし、まして仙台にドレスだけ貸すなんてことがあるだろうかと思えたんです。逆に失礼かなと。
でも、着せてあげたい。動いてみたい。という気持ちは本当にありがたく、何もする前から無理だと決めつけず、その思いを受けようと思ったのでした。
一端はそう思いお願いしていたのですが、日が経つにつれ不安がいろいろ浮かんできました。
例えばドレスだけ借りられたとして、ウェディングドレスなんて着たことが無い私。
必要な下着や靴、そしてなにより新郎のタキシードなどはどうしたらいいのだろう。
考え始めたらどんどん不安になり、自分たちで準備なんてできないし。。と気分が暗くなってきて、
そして企画してくれている彼女にメールを出すのです。
「必要な下着はどんなものかわからないし小物の準備も充分にできないと思う。
結婚パーティーだから私だけドレスを着ても、新郎はどうするの?って思っちゃって。。
だから借りられなければそれはそれでいいよ。」
前向きに楽しく準備を進めてくれている人に水を刺すようなメール。
この時の私は、考えると不安が募ってきて気分が暗くなり、嬉しいはずの結婚パーティーなのにその結婚パーティーの準備で気が重くなるようになっていました。
正直、自分たちで着ようと思っていたワンピースとジャケットでいいよと、投げ出したい気持ちにさえなっていました。
なぜこんな気持ちになったかと言えば、その原因は私にあります。
パーティーに来てくれた人たちに、みっともない中途半端な姿は見せられない。ドレスなら相手の衣装もドレスに合うものじゃなくちゃいけない。小物なども最低限は整っていないと。それが無理なら思い切りカジュアルで揃え、みなさんにもラフなスタイルで参加してもらえるよう連絡しないといけない。
この思いは自分がどうみられるかという思いから出ているもの。準備したいと言ってくれた人にまったく任せていない言動です。
実際には自分で全て考えチェックしたものよりも、喜んでやってくれる方に任せたほうが断然良いものが出来上がるものなのです。
このメールは案の定準備を進めている仲間のやる気を削ぎ、彼らの動きをストップさせてしまいました。
ハツコエンドウが協力してくれるって!
結婚パーティーまであと2週間ほどになった頃、準備をしてくれている彼女と話をしました。ホンネをちゃんと伝えた感じ。
すると彼女は聞いてくれて私の不安要素を補えるよう動いてくれることになり、そしてハツコエンドウへ手紙を書いてくれました。
内容は、
「震災復興のためのイベントや企画などのために多額の出資をしてくれている女性が、結婚することになりました。彼女が憧れていたのがハツコエンドウのドレスです。なんとかそのドレスを着せてあげたいと思うのですが、お支払いできるものがありません。」
というようなもの。
便箋5枚の大作だったそうです。
その手紙を銀座のハツコエンドウのサロンに飛び込みで持って行き、社長に手渡してきたというのです。
すごい行動力に、あっけに取られるばかりでした。
ぶちぶちと不安を漏らすばかりの私が恥ずかしく感じられました。
彼女が手紙を渡してきたと言っていたその翌日。
再び彼女から連絡が。
「貸してくれるって!!!」
ええええええええええーーー!!!!!
本当に難しいだろうと思っていたので、天地もひっくり返るほどの驚きでした。
なんで?なんで貸してくれるの?
手紙を渡した翌朝の会議でさっそく議題に取り上げて下さり、その手紙の内容から、そういうことならと受諾してくださったというのです。
ウェディングドレス、タキシードの他に必要な小物類すべて貸してくださると。
「そういうことなら」という所以は、ハツコエンドウの歴史にありました。
ハツコエンドウは銀座に明治38年創業の老舗。
大正12年の関東大震災や昭和の第二次世界大戦などでたびたび営業不能に陥りながらも、その度に復興し銀座の発展に寄与してきたという歴史があります。
東日本大震災からの復興に貢献している人のためならば、という思いで決定してくださったのです。
私本人としてみればそこまでのことはしていないし、過大な評価で申し訳なくも思うのですが、そのように受け取ってくださったハツコエンドウの役員のみなさま、そして手紙を書いて持って行ってくれた友人に感謝の思いは溢れるばかりでした。
ハツコエンドウの心遣い
ハツコエンドウの心遣いは、ひとつひとつが感動の連続でした。
まずは「フィッティングに着ていただけますか?」と連絡をいただきます。
そして2人の身体のサイズを聞かれました。
身長、体重、BWH、足のサイズなどなど。
そしてヴェールやアクセサリーも準備していますとのこと。
2014年11月17日。
高速バス片道10時間あまり。
身体はきつかったですが、心はワクワクで銀座のハツコエンドウェディングスを訪れました。
相変わらずの温かい笑顔で向かえてくださるスタッフの方々。
結婚パーティーを企画してくれている彼女とその旦那様と一緒に4人で伺いました。
店内には私たちの他にもフィッティングに訪れているお客様が数組いらっしゃいました。
上階のフィッティングルームに案内されると、そこにはあの憧れていたウェディングドレスが!
なんか嬉しいような信じられないような、でも現実で。。。
初めて見るものばかりで視線も定まらず、ふわふわするような不思議な気分でした。
以前読んだ雑誌の記事で、ハツコエンドウのウェディングドレスは新婦の体型に合わせて針を入れる
ことはせず、体型に合っていなければ気に入っても着ることができないと読んだことがありました。
また憧れていたドレスを着こなせるか・・・という問題も。。。
憧れていたドレスはGIOというイタリアのブランドのドレスだそうで、エンパイアラインのもの。
ディスプレイされていたものは華奢な印象の方に似合いそうな雰囲気。。
私は中肉中背。。。
エンパイアラインのドレスは他のドレスと違って特にコルセットのような下着は不要とのことで、
ドレスに縫い付けることができる下着と合わせて試着しました。
すると・・・
なんとぴったり!!!!!
やっぱりぃ~~~??と言いたい気持ちを抑え、うふふ♪と微笑んで見せる私。
かなりの嬉しさにニヤニヤしてたと思います。
途中で遠藤晶子さんも前のお仕事を終えられてフィッティングに顔を出してくださいました。そして当日の髪型から、ヴェールの長さ、グローブの長さ、アクセサリーなど、私の雰囲気を見ながら次々に提案してくださいました。
もう嬉しいのなんの!
レストランでのパーティーということでヴェールは短いもの。
ドレスがふんわりした印象のドレスなので、グローブもレースで短いもの。
アクセサリーはイヤリングのみ、ヘアアクセは短めのビジューコーム。
いくつか付け替えたりして決定しました。晶子さんの提案くださったものはどれもこれもより私も好きな感じ。
ドレスの着心地も良く、ずっと着ていたいほどです。
パンプスもヒールの高さが2種類用意されていました。
新郎とのバランスを考え選びましたが、ドレスが美しく見えるようにと高いヒールを選ぶ方も多いのだそうです。
新郎もグレーとブラックの2種類のタキシードが用意されていて、シャツやタイ、靴、
ポケットチーフなどすべてコーディネートしてくださいました。
男性スタッフ1名、女性スタッフ3名と遠藤晶子さんの総勢5名で対応していただきました。
みなさん緊張ぎみな私たちをリラックスさせてくださるような、笑顔と声とお話で、充分にその空間を楽しむことができたんです。
驚いたのは身のこなし。
フィッティング中は、カーテンを引くのですが、そのカーテンからのスタッフさんの出入りの際、一切外が見えないように出入りなさいます。
当たり前のようなことですけど、これはなかなか出来ることではありません。
ついついその行動の目的に意識がいってしまって、カーテンがバタバタしがち。
ハツコエンドウのみなさんには一切そういうことがなかったんです。
新婦と新郎のバランスから、タキシードはグレーになりました。
彼にはブラックもとても似合っていたのですが、
「新婦のドレスが柔らかいイメージのものなので、新郎はグレーのほうが新婦が目立つんです」
というアドバイスをいただいたと後で彼から聞きました。
私たちの希望を聞きながらも新郎新婦のバランスまで考えてコーディネートしてくださる。
その心遣いからか、とても気持ちよく楽しく、ますます大好きになりました。
そしてパーティー前日。
私たちが泊まるホテルにドレス、タキシード、小物類がすべて届けられました。
開封して中を確認すると、返送する際の伝票がすでに記入されているだけではなく、こちらの負担が無いような配慮がしてありました。
ウェディングドレスはハンガーにかかりビニールカバーが書けられた状態で。
タキシードと小物は皺にならないようケースに入りダンボールで。
2口で届いていました。
ドレスってこんな風に送るんだ・・・とこれまた新発見でした。
結婚パーティー当日
結婚パーティーはたくさんの方にご協力していただき開催することができました。
朝、新郎の恩師で敬愛する美容師さんに髪をセットしていただきました。
その後、タキシードを着るのをお手伝いいただき、ドレスを着たあとの髪も手直ししていただきました。
写真は親交のあるプロカメラマンの方が撮ってくださいました。
始めてのCD制作のお手伝いをさせていただいたシンガーソングライターさんは2曲も作って披露してくださいました。
ヘアアクセをお借りすることになったので、花かんむりじゃなくブーケとブートニアを準備できました。プレゼントは私が仙台で一番おいしいと思っているマフィンを準備することができました。
会場のレストランではウェルカムボードやウェディングケーキ、名前入りのグラス、当日の写真を使った記念の写真立てなど、準備してくださっていました。
企画してくれた2人は、人前結婚式と披露宴を合わせて簡素化したようなプログラムにしてくれていました。
私たちはハツコエンドウのウェディングドレスとタキシード、そしてアクセサリーを身に付け、終始笑顔溢れる中、感動の涙溢れる中、皆さんの前に結婚を誓うことが出来ました。
ものすごい幸せで、パーティーの後2ヶ月はずっとそのしあわせに浸りきっていたほどです。
今でも、結婚パーティーの写真を使って作ったスライドショーを見ると、しあわせ感が蘇ってきます。
このような素敵な結婚パーティーが出来たのも、企画してくれた2人、協力してくれた友人たち。
そしてハツコエンドウの協力があってこそです。
ドレスを送っていただいて自分たちで着てみて感じたことがあります。
ハツコエンドウはチームを組んで結婚式や披露宴のサポートをなさるわけですが、やっぱりそれぞれのドレスの一番美しい形を知っているし、ドレスへの愛情や新郎新婦に対する熱い想いがあるのだなと感じたんです。
自分たちで着ると、やっぱり一番美しい形には出来ないなと。。
レースの形を出すやり方も教えていただいたのですが、やっぱりうまく出来ませんでした。
最近私は、自分の結婚パーティーも終わったのに、以前より頻繁にウェディング系の雑誌をよく見ています。見てると癒やされる~という感じもあるからですが、一番はハツコエンドウのドレスや遠藤晶子さんの記事などがよく載っているからです。
続々と新しいドレスが発表されたり、ウェディング会場も新しい場所が紹介されるたびに素敵だな~と見惚れています。
ハツコエンドウではウェディングドレスの他に和装ウェディングも多数扱っています。
ドレス同様晶子さんがデザインに参加したりもなさっているようです。
結婚式の他に、成人式や謝恩会、結婚記念日などいろいろパーティーにも対応なさっている様子。
Hatsuko endoグループにはウェディングのレンタル、セールスの他、美容室、エステ、着付教室など、いろいろあるようです。機会がありましたらそのサービスを受けてみていただけるといいなと思います。
私もいつか、またいろいろ利用させていただきたいと思っています。
Hatsuko endoグループ
http://www.hatsuko-endo.co.jp/shoplist/shop_all.html
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