自分探しの旅に出た大学生が見つけた、ただ一つの真実 ~第3話 山中湖の衝撃~

前話: 自分探しの旅に出た大学生が見つけた、ただ一つの真実 ~第2話 暗闇の中の爆走~
次話: 自分探しの旅に出た大学生が見つけた、ただ一つの真実 ~第4話 河口湖での休息~

2日目 いざ、山中湖へ。


「お客様、お客様」

店員の声で、岩間は目が覚めた。


「もう7時か」

睡眠時間、1時間。

「よし、出発しようか」

眠い目をこすりながら、ファミレスを後にする。


本日も快晴。

気持ちいい気候の中、自転車にまたがり、旅を再開。

2日目の目的地は、山中湖。

富士山を望みながら、勢いよく走りだす。



出発10分後。

いきなり悲劇が起こる。


「お、お尻が痛い」

御殿場まで、ほぼ16時間も走り続けたから、当たり前の結果。

極力、サドルに座らないように立ちこぎで走る。

立ちこぎ疲れる → 座る → 痛い → 立ちこぎ

を繰り返す。


そして、10分後。

またしても悲劇が起こる。

「ね、眠い」

1時間しか寝ていないから、当たり前の結果。

眠気に負けないように頑張るが、即負け、ちょこちょこ眠りながら走る。


そして、30分後。

再三にわたり悲劇が起こる。


「の、上り坂オンリー」

富士山の麓だから、当たり前の結果。

ずっと上り坂だと思うと、メンタルがやられ、やる気がなくなる。


お尻が痛く、眠く、上り坂。

早くも自転車旅の洗礼を浴びる。

「もう嫌だ・・・」

心の声が聞こえた。


だが、こういう時に名言が生まれた。

「旅は出発したら、どんなに辛くても戻ることはできない。

どんなに辛くても目の前のことと向き合い、乗り越えないといけない。

それは、まさに人生そのもの。」


この言葉を胸に刻み、岩間はとにかく走った。



しばらくすると、日帰り温泉を発見。

「救われた」

助けを求めるように日帰り温泉に。

久しぶりのお風呂に入り、リフレッシュ。

その後、仮眠室でゆっくりと眠りに落ちた。

・・・3時間後。

起きると、もう夕方。


「ずいぶん寝たな」


体力も回復し、再び出発。

ここで、一つの不安が岩間の脳裏をよぎる。


「今、夕方ということは、これから夜。ということは、山道を走るのも夜。

あの暗闇の恐怖が再び訪れるのか。」


一瞬不安になったが、名言を胸に刻んだ岩間は乗り越えることを決めた。


山道を走り、車が結構走っていたため、車のライトで暗闇の恐怖はなかった。

だが、自転車が通る幅が少なく、車にぶつかる恐怖と戦っていた。


なんとか無事、上り坂を走りきり、今度は下り坂を下る。

下っている時、何とも言えない気持ちよさがあった。


再び、名言が生まれる。

「辛い上り坂を上りきると、そこには頂上があり、必ずその後に下り坂がある。それはまるで人生そのもの。」


下り坂を下りきると、山中湖が見えてきた。

「ようやく辿り着いた!」

とてつもない達成感を感じ、自分で自分を褒めてあげた。


到着時刻、21時。

泊まる宿を探すため、いくつかの宿を訪れた。

だが、ここで衝撃的な事実が・・・。

実は、「山中湖の宿は予約しないといけなく飛び込みの宿泊はNG」

・・・ということで、全ての宿に断られる。

なんとかしたいと一軒、飛び込みでも大丈夫な宿があるという情報を入手し、そこに向かう。

しかし、いくら教えてもらった方向に行っても一向に見つからない。

徐々に建物がなくなり、電灯もなくなり、気が付くと一面暗闇。


遊び心で自転車のライトを消すと、本当に何も見えなくなる。


「このまま進んでみようか」と思ったが、

その瞬間、今までの人生では感じたことのない暗闇というより死の恐怖が襲った。

考える隙も与えず、即猛スピードで引き返す。


夜中の1時。

山中湖の中心地に戻り、とりあえず夜を明かせるところをと思い、

マンガ喫茶やカラオケを探すが、どこにも見当たらない。


明かりがついているファミレスを発見し、

「しょうがないけど、またファミレスで夜を明かそうか」

とファミレスに入る。


店員が寄ってきて衝撃的な言葉を放つ。

「当店2時閉店です」


またしても岩間の時間が止まった。

「どうしよう・・・」

ファミレスの駐車場で考えていると、今度は、警察が寄ってきた。


警察 「君、こんな夜中にどうしたの?」

岩間 「埼玉から自転車で旅をしているんですが、宿がなくて」

警察 「そうなのか。一応、見た感じは大丈夫そうだけど、念のため、調書を取るね」

岩間 「は、はぁ」


そこで岩間は、何かの本で、「野宿をしようとしたら、警察に助けられた」と書いてあったのを思い出し、下心全開で宿ないですアピールをする。


先に調書を書き、助けてもらえることを期待していたら、

警察 「頑張ってね」

岩間 「は、はい」  内心(で、ですよね・・・)

一言で、岩間の下心は木端微塵に砕かれた。


「もうしょうがない。野宿をしよう」

野宿を決断した岩間は、

「せっかく野宿するなら、綺麗な星空を見よう」

暗いところの方が星空が綺麗に見えるため、安全な暗いところを探す。

何度も山中湖を往復し、ようやくベストな場所を見つけた。


夜中の4時。

岩間は、駐車場のコンクリートの上に寝袋を敷いて、満天の星空の下、眠りについた。

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自分探しの旅に出た大学生が見つけた、ただ一つの真実 ~第4話 河口湖での休息~

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