成績オール1の落ちこぼれがたった3ヶ月でネイティブのように英語を話せるようになるまでの物語 第2話
それから月日は流れ、とある日、学校に行けずぼんやりとテレビを見ていると、あるニュース番組に目が止まった。
英語スピーチコンテストの学生特集のニュースだった。そこでは、僕と同じ年代の中学2年生が堂々と綺麗な英語を話している姿があって、失敗して泣いている子もいれば入賞して喜んでる姿があった。
単純に何かに夢中になって、全員が優勝に向かって頑張っている姿がカッコ良く僕の目にうつった。
英語は全くできなかったし、話せなかったけれど純粋にやってみたいと思った。
このことを母親に「やってみたい」っていったのが不登校以来まともに話した言葉だったと思う。
ちょうどそこへ、暗記部門のスピーチコンテストが地元で行われることが分かった。学校に時間をズラして友達の上履きがないことをいつも確認しながら、週に3回だけ学校に通って、授業のない英語の先生が変わりで発音の指導からなにからなにまで、指導してくれた。英語の先生に音声を頼んで、繰り返し繰り返し、擦り切れるまで真似して真似して真似をした。
会場は地元の大きなホール。
お客さんは会場にいっぱい。
入った瞬間テレビとは規模が少し違うけど、それでも、あのときに、ニュースと同じ光景だ。
僕もここにたっている。そう思い「やってやる」と言う思いで会場の前の方の生徒席に座った。
次々と名前をよばれ、つかえて、セリフを忘れてしまう子もいれば、とても中学生とは思えない表現力であっと驚かす子もいた。
色々なこのスピーチを見ているうちに確実に僕の出番が近づく。
「・・・・・Thank you for listneing」
僕の前の子のスピーチが終わる。
いよいよ僕の番だ。
「Next speaker is 2nd year of ○○junior high school, Hiroki Matsumoto」
僕の名前がよばれ、舞台に立つ。
不登校だったこともあり人前が怖い。
足が震える。
今すぐ逃げ出したい。
僕の戦いは始まった。
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