もう恋なんてしないなんて、言わないけどやっている【第6話】

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西へ東へ、オンラインからオフラインへ


 オンラインゲームでの恋愛に大きく失敗してから、恋愛の価値観というものが変わった。

 フラレてもいいように、距離をとって身の安全を測ったり、プレイヤー同士での交流からキャラクター同士の交流で深く付き合うかどうかを決めるという選択をしはじめた。

 

 そのためか、オフ会にも割と参加するようになったり、スカイプで話す知り合いが一気に増えた。


 オンラインゲームをやることで、オフラインのつながりが増えたのだ。


 東京や大阪のオフ会に参加するときはネットで知り合った人の家におじゃまして泊めてもらったりしながら、お互いのキャラやイベント事についてお酒を飲み交わしながら話すことが楽しくなっていった。

 そういう場でも「◯◯というキャラの中の人」というフィルターをかけて出会えるため、普段の自分とは違う立場で会えていたことが非常に気楽であり、年上が多かったので勉強にもなった。

 

 そうした中で、男女の出会いも知らずに増えていくことにもなったのだが、今度は自分の考え方の違いで恋愛に発展しなくなっていた。

 

 相手を異性としてみず、「◯◯というキャラの中の人」というフィルターでしか見なくなっていたので「戦友」とか「友人」に近い感じでもあった。

 自分の持つオトコキャラクターの恋人となるオンナキャラクターの中の人は「男性」だったりしたので、意識することが本当に下がっていた。

 (この辺りの話は結構ややこしい)


 そういう生活が続いていたもので、向こうからのアプローチを「友達のもの」として受けることが多くなった。

 

「優しくしてくれたのにいざというとき無碍にされた」


 と面と向かって言われるようなことにだんだんとなっていく。

 更には、とんでもない女性との出会いをしてしまうのだった。


 ……続く

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