【第3話】変身願望とTRPG

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自由とルール


ゲームは自由度が制限されている。

といっても、あまり気にならない人も多いかもしれない。

上に描いたスーパーマリオでも自由に動き回れる範囲は広いだろう。


しかし、このマリオは画面の奥に行ったり、椰子の木に登って遠くを眺めることはできない。


一般的に考えれば不自由かもしれないが、スーパーマリオは横スクロールアクションであるという

ルールがあるため、不自然ではなくなっている。


この考え方は一般生活の法律でもいえることで、


ルールの中にこそ自由があり、何でもすべてできてしまうのは自由ではなく無法なのだ。


テレビゲームをする限り、そのインターフェースやゲームそのものの「ルール」を前提にされた自由でしかなく、そのルールの範囲がかなり厳しいのがテレビゲームであると僕は感じている。


なぜならば、システム的なルールもあるが、開発者側の意図によってストーリーやステージに制限がかけられているのだ。

その中での自由を楽しむことはできるものの、そこにはルールによる予定調和がある。


その予定調和がツマラナイと感じるとゲームに「飽き」が生まれ離れていく。

僕もそうして一時期テレビゲームから離れて、新しいゲームに出会った。


それがTRPGである。


TRPGとは「テーブルトークロールプレイングゲーム」といい、サイコロと紙とペン、そしてルールブックを用意してプレイヤーが集まり、話し合うことで物語を進めるRPGのことだ。


歴史は古いものの、一時期は絶滅の憂き目にあっていたが、最近ではリプレイ動画がYoutubeなどでアップされてその知名度が高まってきている。


このTRPGの魅力は「ルールの範囲が広い事による自由度の高さ」が挙げられる。

ゲーム機やコンピューターを介することなく人間同士が行うため、行動の自由や倒し方の自由がその場の全員の了承のもとで広がっていくのだ。


 どれくらい自由かといえば、倒すべき敵を説得してしまうことや死んでしまうヒロインを助けることも可能なのである。


そんなTRPGと自分が出会ったのは、高校を卒業して社会人になってからのことだ。


……続く

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