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15/5/1

30代半ばのオッサンが起業した話 第7話

Image by Olia Gozha


2013年12月17日

1期目の決算が出たとのこと。税理士との打合せ。

淡々と1期目の売上、粗利、損益の説明を受ける。


損益は384万円。赤字である。

税理士からのアドバイスはこんな内容だった。

とにかく『売上』『粗利』を意識すること

社外への印象等もあり資本金は1万円ではなく最低でも100万円

売上目標は840万円


俺的には全然思うようにいってなかったし、全く納得できなかったけど。

税理士からすれば上出来とのこと。


そして役員報酬(社長の給与)。

これは1年目は25万

2期目も25万とのこと。

俺は愕然とした。

「いや、ちょっと待ってください。25万じゃ生活が出来ません。今現在でも最低でも40万は必要です。」

税理士「社長。現在のwoodsmallの売上が500万円。そこから外注費・仕入を引いてみてください。逆算しましょう。40万円の役員報酬を支払うには売上は840万円は必要です。」

「・・・。」

返す言葉が無かった。

大学の初任給に毛がはえたような金額。これでやるしかなかった。


この時から、具体的に目標を掲げるようになった

2期目の売上目標は840万円。月にすると70万円。

だけど、デスクの横のホワイトボードに『月の売上目標80M』と書いた。

達成できる根拠なんて全くなかったが、とりあえず書いた。


税理士に言われた通り、資本金も2回に分けて100万円まで増資した。

親父から借金をして。

ただ、増資してからすぐに返したが。


2期目に入って受託開発事業は順調だった。

この頃からマッチングサイトではなく、弊社のコーポレートサイトに直接問合せが来ることが多くなった。

マッチングサイトへの掲載を一斉に止めた。

また徹底的に経費削減をした。

契約書等は基本的に両面印刷。紙も半分になり、郵送料も安くなる。


とにかく2013年12月から翌年8月まで、ほぼ休み無くひたすら働いた。

『ランナーズハイ』

マラソンランナーなどが限界に近くなると逆に気持ち良く(?)なるやつ。

俺はスポーツはほぼやらないし、一生味わうことも無いと思っていたが。

朝9時から夜11時位までひたすら働いていた時。

体はくたくたなのに、頭は冴えまくる。

思ったことを、どんどんプログラミング出来る。最高に気持ち良かった。

これが『ランナーズハイ』なのかな、と思った。


2014年7月

遂にその時が来た

2013年11月から本腰を入れ始めた自社アプリ事業。

広告収入がサラリーマンをしてた頃の給与を越えたのである。

2期目の売上目標840万は達成しそうだったので上方修正し1000万円としていた。

翌月売上目標1000万円を達成したのである。

月の売上目標である80万円も達成できない月もあったが、気が付けば達成していた。


2014年12月19日

2期目の決算が出たとのこと。税理士との打合せ。

また、淡々と2期目の売上、粗利、利益の説明を受ける。

売上1100万円、粗利900万円、利益230万円

実は2期目から売上・粗利・利益は独自でエクセルに付けていたから分かっていたのだが。どうしても、信じられなかった。


そして3期目の役員報酬(社長の給与)。

税理士「社長、3期目の役員報酬はいくらにしますか?」

「まだ借金もあります。最低でも45万円は欲しいです。」

税理士「では、計算してみましょう。そうですね、今の売上であれば85万円ですね。」

「え??ずいぶん上がりますね!」

税理士「社長、起業とはそういうことです。」

「じゃ、とりあえず70万円にしといてください。」

税理士「わかりました。」

ということで前期の3倍に一気に上がったのである。

税理士「社長。これで会社は完全に黒字化しました。どうですか、早かったですか?」

「そうですね。。。とにかく夢中だったから、あっという間でした。」

この言葉を聞いた時、遂に会社を軌道にのせることができたんだ、遂にやった!と思った。

今までの色んなことが蘇った。


家族をA5ランクの肉を出す焼肉屋に連れて行った。

アーロンチェアと大きなデスクを買った。ブーツを買った。

ポルシェの試乗に行った。


そして現在へ。

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