30代半ばのオッサンが起業した話 第7話
2013年12月17日
1期目の決算が出たとのこと。税理士との打合せ。
淡々と1期目の売上、粗利、損益の説明を受ける。
損益は384万円。赤字である。
税理士からのアドバイスはこんな内容だった。
・とにかく『売上』『粗利』を意識すること
・社外への印象等もあり資本金は1万円ではなく最低でも100万円
・売上目標は840万円
俺的には全然思うようにいってなかったし、全く納得できなかったけど。
税理士からすれば上出来とのこと。
そして役員報酬(社長の給与)。
これは1年目は25万。
2期目も25万とのこと。
俺は愕然とした。
25万じゃ生活が出来ません。
今現在でも最低でも40万は必要です。
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現在のwoodsmallの売上が500万円。
そこから外注費・仕入を引いてみてください。
逆算しましょう。40万円の役員報酬を支払うには売上は840万円は必要です。
返す言葉が無かった。
大学の初任給に毛がはえたような金額。これでやるしかなかった。
この時から、具体的に目標を掲げるようになった。
2期目の売上目標は840万円。月にすると70万円。
だけど、デスクの横のホワイトボードに『月の売上目標80M』と書いた。
達成できる根拠なんて全くなかったが、とりあえず書いた。
税理士に言われた通り、資本金も2回に分けて100万円まで増資した。
親父から借金をして。
ただ、増資してからすぐに返したが。
2期目に入って受託開発事業は順調だった。
この頃からマッチングサイトではなく、弊社のコーポレートサイトに直接問合せが来ることが多くなった。
マッチングサイトへの掲載を一斉に止めた。
また徹底的に経費削減をした。
契約書等は基本的に両面印刷。紙も半分になり、郵送料も安くなる。
とにかく2013年12月から翌年8月まで、ほぼ休み無くひたすら働いた。
『ランナーズハイ』
マラソンランナーなどが限界に近くなると逆に気持ち良く(?)なるやつ。
俺はスポーツはほぼやらないし、一生味わうことも無いと思っていたが。
朝9時から夜11時位までひたすら働いていた時。
体はくたくたなのに、頭は冴えまくる。
思ったことを、どんどんプログラミング出来る。最高に気持ち良かった。
これが『ランナーズハイ』なのかな、と思った。
2014年7月
遂にその時が来た。
2013年11月から本腰を入れ始めた自社アプリ事業。
広告収入がサラリーマンをしてた頃の給与を越えたのである。
2期目の売上目標840万は達成しそうだったので上方修正し1000万円としていた。
翌月売上目標1000万円を達成したのである。
月の売上目標である80万円も達成できない月もあったが、気が付けば達成していた。
2014年12月19日
2期目の決算が出たとのこと。税理士との打合せ。
また、淡々と2期目の売上、粗利、利益の説明を受ける。
売上1100万円、粗利900万円、利益230万円。
実は2期目から売上・粗利・利益は独自でエクセルに付けていたから分かっていたのだが。どうしても、信じられなかった。
そして3期目の役員報酬(社長の給与)。
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最低でも45万円は欲しいです。
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そうですね、今の売上であれば85万円ですね。
ずいぶん上がりますね!
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ということで前期の3倍に一気に上がったのである。
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これで会社は完全に黒字化しました。
どうですか、早かったですか?
とにかく夢中だったから、あっという間でした。
この言葉を聞いた時、遂に会社を軌道にのせることができたんだ、遂にやった!と思った。
今までの色んなことが蘇った。
家族をA5ランクの肉を出す焼肉屋に連れて行った。
アーロンチェアと大きなデスクを買った。ブーツを買った。
ポルシェの試乗に行った。
そして現在へ。
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