オーストラリア留学中にネット中傷被害に合い、裁判を起こした話(8)

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前編: オーストラリア留学中にネット中傷被害に合い、裁判を起こした話(7)
後編: オーストラリア留学中にネット中傷被害に合い、裁判を起こした話(9)

どんどん卑屈になっていく気持ち

Deanaが偽アカウントを作ったことを認めたことを報告するため、私はチェルシーと再び警察署へ行き、マイクに会った。Deanaがチェルシーとのやり取りの中であっさりと自分の仕業だと認めたことに、マイクは驚いた様子だった。


そんな馬鹿げたことを自分はするつもりは無いが、もし自分がDeanaの立場だったとしたら、絶対に隠し通しただろう。なのに、知り合って間もないチェルシーにあっさりと白状したDeana・・・彼女の頭が良くなかったことは、不幸中の幸いだった。


だが、Deana本人が認めたにも関わらず、マイクはこのメールのやり取りを証拠としては使うことはできないと言った。証拠として採用されるには、チェルシーの名前を明示した上で警察に提出する必要があるのだが、チェルシーが拒否したからだ。


万が一、Deanaがチェルシーが私を助けるためにわざとメールをしたのだと知ったら、次の嫌がらせのターゲットは確実にチェルシーになるだろう。チェルシーが匿名にこだわったのは理解できた。


私はもどかしさを感じながらも、それ以上名前の明示をチェルシーに頼むことはできなかった。

チェルシーは十分過ぎるほど、私を助けようとしてくれたのだから。

これ以上、迷惑をかけるわけにはいかないと思った。

マイク
とりあえず、メールのスクリーンショットはEmailで送ってくれたらいいよ。担当チームに渡すようにするから。

警察署を出て、帰宅するチェルシーと別れて、私はトラムに乗った。

当時、私はプリぺイド式の携帯を使っていたのだが、偽サイトと出会い系サイトで番号を晒されてしまった以上、同じ番号を使い続けたくなかった。その日の朝のように、出会い系サイトの利用者から連絡が来ることも怖かった。


メルボルンには日本人向けに格安SIMのレンタルサービスを行っている会社があったので、私はそこでSIMをレンタルして番号を変えることにした。


トラムに乗っている時、また知らない番号からメールが届いた。朝のRickyとは別の番号だ。


メールの内容はRickyの最初のメールと同様で、Hi I'm xxx, are you Mami? といった内容だったかと思う。そして、次の瞬間、その番号から着信があった。


私はその電話にあえて出た。

その人物がどこで私の番号を見つけたのかを聞き出し、出会い系のサイトの私のプロフィールは嫌がらせの為に作成されたもので、私の意思ではないと伝えたかったからだ。


この時の電話の相手も、やはり同じ出会い系サイトを利用しており、私からメッセージが届いたので連絡したのだと言った。


私は出会い系サイトにあるプロフィールは中傷目的で作られた偽物で、なので連絡を取ることはできないと言った。電話の相手は素直に聞き入れ、電話を切った。


私はすぐさまアイに電話をかけた。もう仕事は終わっているはずの時間だ。


アイはまだ、出会い系サイトでも私の偽プロフィールが公開されていることを知らない。

アイにも状況を報告しなくてはと思ったのだ。


今このように書いていると、私は冷静だったように見えるかもしれない。

実際のところ、私は完全にパニックになっていた。

不安で不安でたまらなかった。誰か信用できる人に、日本語で状況を相談したかった。

一番身近で、日本語で話ができて、事件が起きた経緯を知っている人物はアイだけだった。

アイに話を聞いてもらいたかった。


今思えば、本当に本当に、ほんっとうに、自分はバカだった。

警察署まで一緒に来てくれたアイ。

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