俺が詐欺師に騙された話…しかも海外で(中編)

2 / 2 ページ

前話: 俺が詐欺師に騙された話…しかも海外で(前編)
次話: 俺が詐欺師に騙された話…しかも海外で(後編)

ちなみに4LDKの100平米くらいなかんじだったから、立地によるから一概には言えないけど、山口県なら3000万円くらいかなあ。

とにかくいろいろなところを案内してくれたり、一緒にご飯食べたりしたわけ。

俺、1円も使ってない。

どうだろう…俺にかかった費用2万円くらいかなあ。

1円も使わずによくしてもらってばっかりだった。


…そしていよいよ俺がカモにされるのである。


最終日。

まさに帰国するという日。

奥さんは台湾に残って、詐欺師は俺と一緒に戻るらしい。

その日の朝、詐欺師が、両替以外のもう1つの仕事の時計の輸入をするので着いていった。

今、思うとおかしいでしょ?なのだが、俺は時計とかに関しては無知なのでこういうものかと思ってしまったのだ。


なぜなら…

輸入先がただの台湾にあるロレックスの店舗だったのだ。

要するに、ロレックス店舗に行って、ロレックスの「黒のデイトナ」という時計を買うだけなのだ。

デイトナ



↑これ。


詐欺師は俺にこう説明していた。

「俺は時計商もやっていて、日本人からすでに黒のデイトナが10本以上の注文が入っている。ただ、黒のデイトナは世界で販売個数が決まっているから、日本で買うことは出来ない。しかも台湾の方が安いから、台湾で仕入れて日本で売っている。」

さらに台湾のロレックスの「黒のデイトナ」は、ほぼ詐欺師がいつも仕入れているから、入荷の日まで分かるという。

それが今日だというのだ。


「黒のデイトナ入ってる?」

「はい。3本。」

「えっ!これはすごい!」

デイトナはいつもは1本しか入って来ないのに、今回は3本あるからラッキーらしい。

ま、俺としては人ごとなので、「よかったですね。」という程度だったんだよ。

そのときまではね。


まず1つ目のデイトナを詐欺師のカードで買って、2つ目を買おうとした瞬間カードがパンクしてしまったのだ。

「みかみくんさあ、俺のカードパンクしちゃったからみかみくんのカード借りてもいい?」


「えっ?」


俺はさすがにビビってしまった。

100万円以上する時計を俺のカードで買おうというのだ。

しかも俺、ロレックスとか興味ないし。

でも、この人は絶対に金持ちのはずだし、これだけ良くしてもらってるから断れない。

渡すしかなかった。

俺は、カードを渡した。


慣れた手つきで、ロレックスを2個買おうとしたら俺のカードまでパンクしてしまった(カードの上限200万円を超えた)。


「他のカードないの?」

「アメックスが…」

こうして、俺はロレクッス2台分のお金を俺のカードにて支払わされてしまったのだ。


1つずつ丁寧に袋に入れてくれたのだが、詐欺師は「袋はいらない。」って中身だけを出して、自分のカバンに入れた。


その中身ってのが情けなくて、プラスチックのチャチなケースにはいってるんだよ。

1000円くらいのガチャガチャの景品みたいな感じ。

おいおい、あれが俺の200万円か?


俺も器が小さいもので、200万円も使った影響でテンションがだだ下がってしまった。

それまでは詐欺師のことが好きだったのに、一気に溝が出来てしまった。

お金が返ってくることは疑ってなかったのだが、とにかくカードを200万円もマイナスにされたことに疲労感が半端なかった。


…なのに、一番頭に来る出来事がこの後に来るのだった。


つづく(次で終わりです)

著者のみかみ いちろうさんに人生相談を申込む

続きのストーリーはこちら!

俺が詐欺師に騙された話…しかも海外で(後編)

著者のみかみ いちろうさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。