何をやっても中途半端の意識高い系が社長になった。第六回

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中途半端な30代半ばのおっさん社長になる。

ある日、会長から

会長
本社にこないか?
わたし
なぜですか?
会長
こっちの立て直し一緒にやろう。
わたし
いやです。(この人なにいってんだ、うちの家族のことなんとおもってんだ!)こっちに思い入れもありますし、妻もこっちに来てやっとなれたばかりです。
会長
どうしてもか?
わたし
はい、どうしてもということであれば辞めて地元帰ります。
会長
そうか。わかった。


この時は経営TOPの指示を無視したので首になるんだろうなぁ

そうおもって妻にもそのことを伝えて、社長に挨拶をした。

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社長
もしもし。
わたし
あ、笠原です。会長からの辞令を断ったので、やめて地元に帰ろうかと思ってます。
社長
そうか。でもどうするの?
わたし
なにも考えてません。妻と何かして暮らしていきます。
社長
分かった。じゃあこうしないか?このお店、君が買わないか?
わたし
え?
社長
会長には私から伝えておく、悪い話ではないと思うんだが。
わたし
はぁ。考えて見ます。ありがとうございます。


首になって地元に帰ることばかり考えていたので

まさかの展開に思考がついてこない。


すぐ妻に相談する。

わたし
かくかくしかじかで
えーーーーー!?
わたし
(まぁそうなるわな)どう?
どうっていってもお金どうするの?
わたし
とりあえず手付だけ入れて、あとは月々返していくことを了承してくれてて
うちの両親にも相談させて
わたし
うん、そうしよう。



何をやっても中途半端な中年が社長になる

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ほどなくして、親族一同介しての家族会議の結果、お店を購入することなる。

1000万を超える借金をしてだ。


いまでもこの時の選択が正しかったのかはわからない。

でも結果、その後私は社長になった。

店舗取得の際でもいろいろあり、会長もいまでは引退された

系列の店舗とも別々のフランチャイズとは違うのれん分けみたいな形で

小さいながら会社を興し社長になった。


中途半端なことばかりつづけてきた

ただ自己啓発本を読みセミナーをうけて

自分もその人になった気になっていた意識高い系のおっさんが社長になれた。

若いころに言われた『自分は社長になれる器』の呪縛から解き放たれた。


波乱万丈ではあるが社長になって、たくさんの経験をさせてもらえた。

多くのかかわった人に感謝したい。

有り難うございます。





だがしかし、

ここで物語は終わりではなかった。


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社長になって初めてわかることがある。

多くの先人の方々の言葉だがこれはやったことのない人しかわからない感覚だが

『社長は孤独』

他の社長もいっしょかもしれないが

多くの社長は社員を幸せにしたい


幸せにしたいからこそ、利益を追求し

社会貢献をし、やりがいを追求する


何のために?と問われれば

社員の幸せ

それが意図となる。


しかし、従業員側の考えは?

愛社精神は?

利益は?

やりがいは?


多くの経営者の方はそこになやみ人材育成で思い悩み

ボタンの掛け違いをしていき、沢山のスタッフとの別れを重ねる。


その別れのたびに後悔をし、自己反省し

自分をディスカウントする自分が出てくる。


『誰も俺の苦悩をわかってくれない』

そうやって自分の殻に閉じこもり、暗い険しい顔になる。

すべてに対してネガティブ、保守的になる。

不安・恐怖・自信のなさがでてくる。

そういった負のスパイラルに陥る。

そうなると人はさらに離れていく。


人材の自転車操業

と自分で呼んでいるが

まさにその状態を生むのである。


その苦悩を重ねながら社長業を続けた結果。


いままでの過去と現在がつながりだす。

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