僕の名前も忘れ、100万人に1人の難病を患った妻と僕の物語

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「全生活史健忘(解離性症候群)」

これが妻に告げられた病名である。


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発症以前の出生以来すべての自分に関する記憶が思い出せない(逆向性・全健忘)状態。自分の名前さえもわからず、「ここはどこ?私は誰?」という一般的に記憶喪失と呼ばれる状態である。「記憶喪失」と同視されている。障害されるのは主に自分に関する記憶であり、社会的なエピソードは覚えていることもある。


多くは心因性。まれに、頭部外傷をきっかけとして発症することがある。発症後、記憶は次第に戻ってくることが多い。治療としては、催眠療法で想起を促すことなどが行われる。

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日本で発症例は70数件。

1億の人口がいる日本で、まだ解決事例も数件しかない。


突然、

旦那である僕が誰なのかもわからない。

そして、自分の名前もわからない。


もちろん、自分の親の名前、自分の生まれた場所、

あげくには、毎日のように可愛がっていた自分の子供の名前もわからない。



この症状になった時、僕は

「もしかしたら僕に相手してほしいだけで、わざとしているのかも。」と思った。



しかしその予想はすぐに消し去られる。



二人の間には、生後半年になる子供がいた。

半年間、昼夜関係なく毎日だっこをして、母乳も与え、

初めての子供なので、本当に良く面倒を見て可愛がってくれていた。

夫の僕でも思うぐらいのそんな妻が、

なんともぎこちない抱き方をしていたのである。



今にも子供を落してしまうんじゃないかと思ってしまうくらい。

そして、いつもは子供の名前で呼んでいたのが、

「赤ちゃん」と呼んでいたのである。



そして、母乳の与え方もわからず、スマホで調べる始末。



みんなの読んで良かった!