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友達がねずみ講に投資してしまった話

大学生の頃、私は「多文化ビジネスクラブ」というビジネス組織の執行部の一人でした。これは、学生に国内だけでなく国際的なスケールでビジネスを考える事を奨励する学校の組織でした。私たちのビジョンを養成していくため、様々なテーマを元にたくさんのゲストスピーカーを招き、イベントやワークショップなどのあらゆる催しを行っていました。採用の目的で学生たちと交流を計ろうと、多くの企業が私たちのクラブとパートナーとなりだしてからは、イベントやワークショップをサポートしていたスポンサーシップのお金を返す事ができました。
この話の鍵となる人々にあったのは、このクラブにいる時のことでした。プライバシーを守るために、一人をジョン、もう一人をビルと呼ぶ事にします。ジョンと私は、最後には最高の友達関係を築く事ができました。週末に飲みに行ったり、ニューヨークやボストンの街に出かけたりしていました。ジョンはまた、私にJ.P. モルガンの仕事を紹介してくれた人物でもあるのです。(この話はまた別のストーリーとして取っておきます。)
一方、もう一人のビルという人物は、このストーリーの中で興味深い登場人物となります。彼は、自分で組織を起こした“らしい”人物で、また、自分のヘッジファンドも設立し、かつてBear Stearns, Goldman Sachs, Lehman Brothersで働いていたとも言っていたのです。(だから、このうち2つか3つはもう存在していないのかも?)とにかく、ビルは おそらく事実ではない様々な事を言い張っていました。彼に初めて会った時から、とんでもないヤツだと分かっていました。しかし、他の人たちは、彼の嘘を見抜いていなかった様でした。
彼の部屋に行った時、彼がわざとなかなかドアをあけなかった事がありました。私が入ると、彼がいつも2000ドルの札束をベッドに“置き忘れて”いた事は、とてもおかしなことでした。私と話すときは、彼はFXのアカウントをチェックし、百万単位のトレードをしていると偽っていました。また、ドバイのパーム島にあるという家の話をする事が大好きな人でした。
ビルという男は、本当におかしな人物でした。私はわかっていました。でも、全員がそうだとわかっていたわけではありませんでした。彼らは、プラハへの豪華な旅行から帰って来た、ゴールドマンサックスが彼にコンサルティングを頼みたい、という話を信じていたのです。
ビルの人生では、全てが彼の人生そのものに対して大げさでした。でも、彼の嘘に対して腹を立てたりしていませんでした。誰も傷つけていない限り、全く気にならなかったからです。
しかしある日、ジョンと話していると、彼がビルのファンドに投資をしたと言ってきたのです。
何のファンド?
ジョン
知ってるだろ、ビルのヘッジファンドさ」と彼は答えました。
彼のヘッジファンドだって??全部嘘だって知ってるだろ?彼はファンドマネジャーでもないんだぞ
彼は、助けを求める叫びでいっぱいの表情で私を見ました。なんて言ってあげたらいいか全く分かりませんでした。
まあ、彼はすぐその投資が必要で、すぐにその額は返すって言ってた。彼は2ヶ月後の日付で事後日付小切手もくれたし。
ジョン、その小切手は不渡りで戻ってくるよ。約束する。どのくらい投資したんだよ?
3000ドル

ジョンはかなりのポーカープレーヤーだったので、3000ドルは、彼に取ってとてつもない金額ではありませんでした。ですが、大学生にとっては相当の額です。私は、なぜ彼が低額を投資できるようなヘッジファンドが正当であると思えたのか、ワケが分かりませんでした。彼にすぐお金を戻してもらうようにと言いましたが、彼はその日付まで待つと言ったのです。
案の定、小切手は不渡りで戻り、私にジョンから電話がかかってきました。
やばいよ、お前は正しかった。
まったく、そうなるって言っただろ。
マジでどうすりゃいいんだよ?
とりあえず、ビルに伝えないといけないな。
その後2週間程の間、ビルとは前よりもっと連絡が取りづらくなっていました。ジョンがビルとやっと話せたときには、彼のアカウントお金を不法に下ろしている誰かによって凍結されていました。彼は、FBIが捜査に入っていると言ったのです。
ビルと関係する全てがまるで映画のような出来事でした。
ビルはジョンに彼の“秘書”にメールしてくれたら、問題を解決すると伝えました。しかし、ジョンが彼女にメールすると、彼女ははっきりしない返事を返して来たのです。私は、そこには秘書はおらず、全てビルがやっているのだというおかしな勘が働いていました。そしてビルは、ジョンにドバイのオフィスに送れば返金の保証をするという株の証明を渡しました。もちろん、それもデタラメでした。
何も進展のない一週間後になって、ジョンはついに警察を呼びました。その時、警察が全ての答えを探しにビルのアパートへ行き、物事はもっと悪い方向へ進む事になったのです。ビルは、警察に嘘をつき、FBIが既に彼のアカウントの捜査に入っていると言ったのです。彼は明らかにFBIの書類を偽り、証拠として警察に見せたのです。
馬鹿げた事に、警察は最初は彼を信じていましたが、彼らはビルを疑っていました。良かった事に、彼らはFBIに事実かどうか確かめたのです。そしてもちろん、そこには何の捜査もなかったことが分かりました。
騒動に幕は閉じ、ビルの招待は明らかになりました。その後、警察がビルが私たちの組織からお金を盗んでいたという証拠を明らかにしました。そのお金はおそらくビルが自分を金持ちだと思わせるための高い買い物に使われたのでしょう。このストーリーは、次の日に新聞にのり、ブログではかなりのゴシップがされていました。ジョンと私は、全てが終わった事がただ嬉しくてたまりませんでした。
その後、ビルを見る事はありませんでしたが、ジョンはやっと投資したお金を取り戻す事が出来たのです。

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Hi I'm James, and this is my story. I've travelled all over, but somehow always find myself back in Japan. 宜しくお願いします。

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内藤 涼子

本当に映画みたいでした。日本人の方が書いたのかと思ったら、なんと!外国の方でしたか!この表現力すごいです。ありがとうございました。

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