家族を支えなければならない私がパニック障害になってしまった話

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著者: L i n

突然、私はパニック障害と診断された。

パニック障害は脳の病気だ。

しかし、私は精神障害だと思い込んでいた。

そんな、私はこの病気を今でも克服出来ずにいる。

しかし…


最初に少し自己紹介をしておきます。

私はフリーランスのクリエイティブ・デレクター、デザイナーを仕事にしている。


主にホームページ制作や企業パンフレット制作が仕事。

自宅の2階が事務所。

4人家族。


私がパニック障害と診断されたのは2013年の秋のこと。

2013年は夏から秋にかけて、いろいろあった気がする。


その年の夏は尿路結石の激痛も経験した。

気を失うほどの、強烈な痛みだった…

身体に変調を来し、ついにパニック障害にもなったのだった。


…では、しばらくの間、私のお話しにおつきあい下さい。




●病気を自覚した出来事 ---------------------


私が陥った症状01


2013年の夏、猛暑が続いていた。

ジャケットを着ると汗だくになり、ジャケットから汗を絞ることができるのではないかと思うほどの暑さだった。


私はWEB制作の仕事で、おつきあいがあるプロデューサーと共に、お客様企業を訪問していた。

少し暗く狭さのある応接室に通された。

久しぶりに訪問するお客様なので、いつも通りプロデューサーの簡単な挨拶から始まった。

制作には関係のないことから始まって、時事の話題まで、様々なトークが続く。

そのトークの間は、私はいつも聞き役だ。


私の役割は、ノートパソコンを使って、現在のWEBトレンドの紹介やお客様のご要望をどう実現していくかをプレゼンすること。


長い挨拶が終わったタイミングで私の出番だ。

そして、パソコンを見ながらお客様のホームページの問題点を指摘しようとしたとたん…


全く声が出なかった。

言うべきことは分かっている。

しかし、声にならない。

頭から血の気がひいていくような感じがした。

その後、息苦しさを感じ、やっとの思いで体調の異変をお客様に告げていた。


「すみません……。体調が悪いです。」


お客様の配慮で、場所を広い会議室に移して、打ち合わせを続けた。

場所を変えていただくことで、私の感じた気持ちの悪さもおさまり、その後の打ち合わせを問題無く続けることが出来たのだった。


しかし、仕事上とても大事な場面でのいきなりの体調の変化に恐ろしさを感じた



私が陥った症状02


症状を忘れかけた頃、新しいホームページ制作の仕事が舞い込んできた。

今度は近県の仕事。

同じように熱い日だった。


お客様企業の訪問でプロデューサーの車に同乗した。

その時、また、体調の異変が襲ってきた。


こらえることの出来ない息苦しさと吐き気…

すぐさま車を止めてもらい、車から降り、深呼吸をした。

10分後には、お客様企業での打ち合わせが控えているのだ。

体調不良を理由に引き返すわけにはいかないと思った。


この状態で打ち合わせに耐えられるかどうか不安を覚えた。

しかし、不思議なことに打ち合わせ開始と同時に体調は元に戻ったのだった。



私が陥った症状03


同じ時期、プロデューサーを介在させない、お客様との仕事も動きはじめた。

私は、前回の打ち合わせも無事だったことから、体調の変化は特に気にしていなかったのだ。


しかし、今回は打ち合わせの最中に起こった。

最初と同じように頭から血の気がひいていく感じがはっきりと分かった。


心配したお客さんから「大丈夫ですか?」と声をかけられ、ハッとした。

やはり、体調不良を告げ、打ち合わせを短時間で切り上げざるを得なかった



自立神経失調症か? 更年期障害か?


ここに来て、病であることを意識せざるを得なかった。

主に仕事での体調不良であることから、精神失調であることは疑いようがない。


自律神経失調症のたぐいを疑った。
更年期障害かとも思った。


いずれにしても、このままでは仕事が出来なくなるかもしれない。

私はフリーランスだから、助けを求める人もいない。

しかし、家族の生活を守らなければならないのだ。

人生そのものの危機を感じた。


このままの状態が長くつづくことは病を深刻化させるだけ…

私は、躊躇しながらも、心療内科にかかることにしたのだった。


(後にこの早い決断が私自身を助けることになったと気づくことになる)



病名:パニック障害


私の症状を医者に説明したところ、「典型的なパニック障害」と診断されたのだった。




●心療内科の処方とは? ---------------------


そのころの症状


少し時間を戻す。


心療内科に行く頃には、私は以下のような症状に悩まされるようになっていた。


・電車に乗って息苦しさやふるえを感じ、立っていられない

・人混みや狭いエレベータのなかで、説明の出来ない強迫観念にとらわれる

・映画館で映画の始まりを待つ間、息苦しさを感じる

・髪を切りにいって、マントを掛けられると異常に発汗し、焦燥感にかられる

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