運命の出会いはミクシィ理科実験日記事件。こうして私の婚活は終わった【完全読み切り】

1 / 4 ページ

前編: 大事にされたい女の婚活が長くなるメカニズム 第4回(最終回)
後編: 浮気してなくても女友達すらいなくてもケータイを絶対に見せない男の事情【完全読み切り】

運命の出会いはミクシィ理科実験日記事件。こうして私の婚活は終わった


30歳の7月。近鉄電車に揺られていた。左手にはボストンバッグ、背中にはリュックを背負っていた。両方の中身はミニチュアダックスだった。

今日から母子家庭よ、しゅわっち!みやび!


二匹の犬に話しかけた。実家に帰る途中だった。実家に着いて、荷物を見た時に、がくぜんとした。

あれ???犬以外持って帰ってきていない!後日着払いで山のように荷物が送られてきた。


実家に帰った時、

近所の人
あらお里帰り?


なんて近所の人に挨拶をされるのがほんとーに辛かった。デブのせいで、本当に出産のお里帰りに間違えられたのだ。

ああ、なんという悲劇!しかし、1ヶ月、2ヶ月たっても、我が実家からはオギャーとももれ聞こえることもない。相変わらず私はデブのまま。

近所の人が

ああ・・・


と気づいていく。哀れみの視線に、胸が痛くなっていく。


3ヶ月もしないうちに、逃げるように実家を出て、歩いて20分ほどのところで、犬2匹とバツイチ女の借家ぐらしが始まった。そこは、自治会も機能していて小さい子どもを持つママさんたちと60歳以上の世帯が入り混じった住宅地だった。


本当は引きこもっていたいけど、犬たちの散歩は欠かせない。どうしても近所の人たちとの交流を避けられない。


また噂されるのも嫌なので、どうしようかと考えた。

思いついたのが、ご近所周りのときに

私バツイチなんです。まだ全然立ち直れなくて。


と追い詰められて精神的にやばそうな人を演じることだった。作戦は見事に成功した。近所の人たちは、本当に死人が出たらやばいと思ったのか、私の目の前でヒソヒソ話す人は誰もいなかった。


プライベートは本当に暇になった。週末は、両親の趣味の畑で麦わら帽子をかぶりながら、一日中雑草を抜いていた。

なんで私ばっかり!!!みんなうまくやってるのに!!!


結婚に失敗した恥ずかしさやら、怒りを全て雑草に向けていた。秋ごろには、雑草で堆肥まで作っていた。



当時、流行していたミクシィも退会をした。離婚してから更新もできなかった。友だちにバレたくなかった。ましてや雑草抜いて堆肥作るのが趣味になっていることなんて死んでも知られたくなかった!


とかいいながら1ヶ月もしないうちにまたミクシィを再開した。

ミクシィには、Facebookグループみたいなミクシィグループっていうのがあった。私は現代アートのイベント情報をそこで集めていた。やめてしまったせいで、若手アーティストが公園で作品を売るみたいなイベント情報が入らなくなってしまった。趣味が雑草抜きと堆肥作りだけになってしまう!!いくら30過ぎてもこれじゃあまりにも隠居生活すぎる!!それで、ミクシィに入り直した。名前も本名ではなくニックネームにした。ああ、友だちに見つかりませんように!!!


しばらくすると、グループの中で出会ったこともないアーティスト志望のマイミク(Facebookフレンドみたいなやつ)がどんどん増えてきて、彼らからひたすら営業のメッセージばっかり来るようになった頃、今の夫とミクシィで出会った。


マイミクの中のすっごく変な人が(もはやみんな変だったけど格別に)、

変な人
日展で受賞するには、女の子はパンツを脱いでいるんだ。

みんなの読んで良かった!