銀座で見た夢
しかし、社長はご自慢のブラックカードで笑顔で会計していました…。
店を出て、僕は社長にご馳走ですと伝えました。
社長
「おう、どうだった初めての銀座は?
おまえにはまだ早かったかな。
・
・
・
ん?なんだ、その顔は。
ああ、そいえばおまえ、会計の金額見てふざけんなみたいな顔してたな。」
リュウ坂口
「いや…、あんなに出してもらって申し訳ないです。
でも・・・
あんな金額はぼったくりじゃないですか!
銀座だからってありえないですよ!!」
社長
「・・・まぁ、おまえはそうとるよな…。
・
・
・
いいか、リュウ。俺はな、
この歳でもまだ独身で、仕事一筋でずっと1人で頑張ってきた。
おまえらがヒクぐらいの蓄えもある。
たまに自慢したくなるんだよ色んな人に。
【俺は頑張って金持ちになったんだぞ】
って。
でもそんな自慢を人にしたらどうなる?
妬まれて嫌われて下品だと言われて終わりだろ?
夜の銀座ってのはな…
そんな俺みたいな人間の見栄を黙って受け止めてくれる、
そんな所なんだよ…。
まぁ、まだおまえにはわからないだろうがな…」
リュウ坂口
「・・・」
夜の銀座。
人間の欲望。
夢。
銀座のネオンを見え隠れさせながら歩く社長の横顔
を見ながら…僕が考えこんでいると…
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