どうして帰国子女の婚活が難しくなってしまうのか。(特にアラフォー帰国子女の婚活・・・)
結婚相談所の入会申し込みフォームの『お会いしたい方のイメージ』という欄に
と書く女性がいる。彼女たちは、ほぼ100%と言っていいぐらい、海外経験がある。
と私の心はどんより曇り空になる。
と、自分につよーく暗示をかけながら、面談先のカフェへ足を急がせた。
会ったのは、30代後半の未婚の女性だ。髪の毛は黒髪ストレートで、スレンダー。アイラインが濃い目の、アジアンクールビューティな雰囲気だ。ベージュのスーツから美脚がスーッと伸びて、エナメルの黒のハイヒールが輝いていた。
こちらは、ピチピチの赤いカーディガンのボタンをしっかり閉めている。中にはデーンと豚みたいなクマのキャラクターが描かれたTシャツを着ているが、絶対に見せないと誓う。
やっぱり帰国子女だっ。私の予感は的中。
フフっと微笑む彼女の白い歯もエナメル質。ああ、色々眩しいっ。
そして、これから山場を迎える。
「えっもう山場なのか?」と思われるかもしれないが、アラサー、アラフォーの帰国子女の場合は、いきなりやってくる。それは、彼女たちが男性に求めるものをほとんど日本の男性が持っていないことを丁寧に説明しなければならないからだ。
私は重たい口を開いた。
この間で一つの情報がわかった。
「英語が話せる人」という単純なものではないことだ。私はこの一言にかすかな期待をしていた。英語を話せる人ならわりといるからだ。
彼女は笑顔で答えた。
ここで、ごそっとお見合い相手が減ってしまう最初のピンチを迎える。
なんとかここを乗り越えなければ、この後の条件を言われた後、お見合いの候補がゼロになってしまうっ!!!
私は危機に立ち向かうことにした。
ここが第一の峠だっ!行け〜!!!!と一人心のなかで祈る。
な、なんとかクリアっ!とにかく英語力という今日明日で絶対にどうにもならないもので出会いを減らしたくないのだ。
しかし、女性の顔は一気に曇った。
テンションが下がっているのがとても良くわかる。
き、来たっ!お客様からの反撃っ!!
本来ならパートナーシップを結ばなければならない相談員とお客様との間に見えない火花がバチバチと飛ぶ。
私は口を開いた。そして、たった一言だけを伝えた。
本当にいる。確かにいる。
問題なのは、海外経験ありの男性側が出すお見合い相手の条件である。結婚相談所に来る男性は、経済的にしっかりしていて仕事もきちんとしている。さらに彼らは、ちゃんとそのキャリアを活かした職に就いていることがほとんどである。
つまり、高学歴、高収入であることが多い。
言うまでもないが、かなりのライバルがひしめく状況になる。
例えば、こういうお見合いも結構出てくる。
帰国子女の20歳代の女性に、
とお見合いの話をすれば、
という回答がだいたい返ってくる。
つまりアラフォーの同世代の男性とお見合いをしようと思ったら、20代半ばの女性との戦いになるのだ。
結婚相談所にやってくる男性は「子どもが欲しいから」というモチベーションがかなり高い。だから妊娠率が下がってしまうアラフォーよりも、まだまだ若い20代なかばを簡単に選んでしまう。肌の艶にも勝てない。
明らかにお客様はむっとしている。しかし私も言わなければいけない。
つ、つづく・・・
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