友達家族~親が子供になる~ 第七夜

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自分の体なのに自分の意志ではどうする事も出来ない

20代後半とはいえ、ぎっくり腰になってしまいました。
『保育園の運動会で子供をおんぶして歩いてください。』
そう言われたからお兄ちゃんをおんぶしたのですが、帰る頃になりいきなり亜脱臼ですよ。

責任を感じたのか、お兄ちゃんは私に謝り続けます。

ママ、ごめんね。
まだ痛い?

私は「大丈夫だよ!」
と、痛みをこらえながらもいうしかありませんよね。

ちょうど運動会を一緒に見に来てくれていた母に付き添われ、翌日病院に行きましたがもらったのは痛み止めとシップのみ…それ以外はどうする事も出来ないので、様子を見ることに…。

そっからが、まぁ~長く大変だったこと。

痛くて部屋の中をハイハイでしか歩けない私
ちい兄ちゃんには「ママ、赤ちゃんみたい」と笑われる始末。

トイレに行っても、ちゃんと座れない。
顔を洗おうとすると水がすべて体にかかるし…

そんな調子なので、家事もできずすべて母任せ

そんな日が3か月もかかりました。
改めて体が痛みなく動けるようになった時には、本当に健康って第一なんだと動ける喜びを感じたほどでした。

私が痛みで動けない間…
お兄ちゃんの七五三がありましたが参加できず、両親に任せっぱなし
クリスマスも痛みと戦ってたので、見かねた両親が大きなツリーを見せに外に連れて行ってくれました。

その時に父がお兄ちゃんから言われたそうです。


おじいちゃん、ママが大変だからおばあちゃんちょうだい。

せっかくキラキラした大きなツリーがあるのに楽しまないでそんなに私のことを考えてくれてたんだ。
「ママが早く治りますように…」って
ツリーに願い事を言ってる姿を見て父は涙が出そうになったよ、と話してくれました。

よっぽど子供心ながら自分のせいで私が痛がってると思ったんでしょうね。
…いや、実際はそうだったのですが、それでもそんなに自分を責めなくてもいいのにって思いました。

自分の体は痛い思いをしましたが、この事をきっかけに子供に目を向けるようになったのかもしれません。

子供は愛情の塊です。
どんな母親のことでも好きでいてくれる、とっても尊い存在なんだと改めて思った出来事でした。

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