Two feelings 1章[光の声]

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「えーと。フェルアさんの」

「息子ですね」

「やっぱり!そんな気がしました」

バシャア

「さて、君のお家は何処かな?」

「えーと、ないです。」

「そうですか。では、私が宿を手配致しましょう。これもなにかの縁です」

僕は心の中で喜びつつ、リアスさんの提案を受け入れることにした。

「場所はじぃやに聞いて下さい。」

「あ、ありがとうございます。じゃあこの辺で失礼します。」

僕は露天風呂から上がり、服を着替えた。

用意されたいた服は真新しい制服らしきもの。Yシャツに蒼色のジャケット。カーキのズボン。あとレイピア?

疑問に思いつつ、執事のところへ向かう。

カタコト

「すいません執事さん。」

「おや。その服似合ってますね」

「ど、どうも。それで、え〜と。リアスさんが宿を手配してくれるみたいで、場所を教えてくれませんか?」

すると執事さんは胸ポケットから地図を出した。

「いまいる場所はここ。フェルア様のお屋敷。貴方の泊まる宿はお屋敷から少し歩いた先です。」

「でも、この街。来たばかりだからあまりわからない」

「よろしければこの地図も持っていって下さい。」

執事から渡されたフェルア街の地図。僕は執事にお礼をしてお屋敷を後にした。

ここに来るまで殆ど顔を覆っていて街がどうなっていたかよくわからない。一つだけ分かることがある。それはこの街には男しかいない。

「僕の泊まる宿は」

地図を見ながら歩いているが一向に宿らしきものが見えない。

「おう?椎名じゃないか。」

僕は地図を見ながら宿を必死に探している。新屋田の声は聞こえない。

「待て。お前の宿はここだろう。」

「はい?」

新屋田のとなり辺りにある小さな建物。看板に[蒼の防衛団]と書かれている。

「このボロ屋がですか?」

「ボロ屋だと。まぁ、いい。来い。」

「ところでなんで新屋田さんがここに?僕を捨てたんじゃ?」

「なにを言ってる。お前は蒼き防衛団に配属されたんだろう。なら宿、というより基地だなこれは」

建物に入ると、床の木が腐食していたりキッチンがボロボロだったりしている。

「ボロ屋ですね。」

「違う。これはカモフラージュの為だ。文句言わずにさっさと来い!!」

新屋田の迫力に押され、僕は喋らなくなった。

ボロ屋内を少し進み。壁に埋め込んである花瓶に新屋田が触れる。

すると花瓶とともに壁が半分に割れ、蒼い階段が現れる。

(えぇ〜!)

「この先だ。」

ガチャン。

僕たちが階段を降り始めるとともに壁が再びしまった。

「どうだ。凄いだろう。」

「うん。素直に凄いと思うんだけど、カモフラージュの為ってなにが?」

「そうだな。説明してやろう。」

今、この世界で起こっていること。男と女の対立。それは今も続き、多くの人が犠牲になっている。その犠牲者は男のみ

「俺たち蒼き防衛団は女どもの侵略を阻止し、出来れば捕獲してこの星の一番偉いダルア様にお届けするのが主な役割だ。」

「捕獲してどうするの?」

「わからん」

新屋田はこの質問には答えられないらしかった。

カタカタ。

階段を降りた先に待っていたのは、僕と同じ服を身につけ。レイピアを腰に下げている男たちだった。

Two feelings
1章 終









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