A story of Recruitment2 「50才で亡くなるのは短命か、長生きか?」

1 / 2 ページ

よくよく考えてみれば、なぜこんな先輩がモテているのだろう?

身長だって自分より低いし、髪型だってコボちゃんがそのまま大人になったような

刈り上げ方をしている。おまけに服装は仕事場からそのまま着てきたワークジャケットで、

いつかの宮崎県知事を思い出す。

「あのな、俺がなんでモテてるかわかるか?」

この人、読心術ができるのだろうか?

「え、そ、それは・・・やっぱりカッコいいからですか?」

「お前はいつも不安な時に鼻の穴がピクピクするな・・・。

いや、俺はカッコよくない。そんなことはわかっている。

俺のあだ名が小学校から”じゃがいも”と呼ばれてきたことから簡単に想像がつく。」

「だったら何でなんですか?」

「例えば、キムタクと似ても似つかない不細工な芸人が、綺麗な女優と結婚したりするよな。」

「確かに。」

「もっと言えば、昔は、高学歴、高収入、高身長の”3高”と呼ばれる人たちがもてはやされた。」

「聞いたことあります。」

「じゃあ、今はどうだ?持ててるヤツ・人気のあるヤツは”3高”か?」

確かに言われて考えてみれば、低学歴、低収入、低身長でもモテている人はもてているような

気がする。妻には申し訳ないが、自分だってどこにも当てはまらない。

「話しは変わるが、俺が50歳で死んだらどう思う?」

「そんな若く死ぬんですか?」

「例えば、だ!俺は生き抜く!ただし、今”若く死ぬ”って言っただろ?」

「はい・・・。」

「じゃあ、例えば平安時代だったらどうだ?きっと”長生きしましたね”って言われるぞ。」

「・・・。」


気がつけば、ビールを飲もうと思ってあげた手を口に運ぶこともなく、おろすこともなく、数秒間静止していた。

今の価値観では短命でも、昔の価値観では長生きになる。

だんだん先輩が何を言いたいのかわかってきた。

「お前、採用の仕事がうまくいかないのが、知名度や給料や人気だと言ってたろ?」

「はい・・・。あ!もしかして!!」

「うちなんかも知名度もないし、給料安いし、下手すりゃ休日だってないぞ?

ブロック専門だから”有限会社ブロック”っていう社名なのに、最近はブラックカンパニーって呼ばれてるんだぞ!」

みんなの読んで良かった!