「人生のPlan B」って、何だろう?

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「そうですね、その代り、全部お話し下さい。そうしたら、私も、正直にPlan Bが書けますから。」

「分かりました。」


Yさんは、いまでもプロ野球の球団から、コーチの応募をしてみないかと誘いがかかっていました。そのことを正直に話してもらいました。


私が、ホワイトボードの底に、今のYさんの現状を書きました。それから、右肩上がりに「ストーリー」を一気に書き上げたのです。


「Yさん、これから言うことを良く聞いて下さい。」私は、正直に伝えました。


①英語力を上げて、英検準1級まであげる。

②TOEFLの勉強をして、80点を目指す。

③600万円を用意する。

④大学院入学の用意をする。

⑤推薦人を確保する。


「あなたのふさわしい大学院があります。私が、探して来ました。」

「ええっ、どこですか?」

「テキサス大学A&Mです。」

「ここって、いいんですか?」

「ええ、あなたにとっては最高です。」


それから、さらに詳しく話しました。




「大学院で、運動学を専攻します。日本での運動学を修めて来たので、ある部分は、重複していますが、アメリカの運動学に関する考えを学び、あなたの日本での理論を提供することで、あなたは大きな貢献をすることになります。そして、あなたは、日米2カ国間の運動学の権威になるのです。大学院の修士課程で、GPA3.5以上を取って、博士課程に進んで下さい。そこで、学部生を教えながら、博士論文を書いて下さい。


アメリカでは、実際にあなたの論文がいかに価値あるかを評価してもらうために、インターンシップで、野球チームで、あなたの今までのスキルと知識を発揮するのです。きっとうまく行きますから。そして、あなたは、日本人選手がメジャーデビューした時に、ケアが出来る専門家として売り込み、また、アメリカ人選手が来日にする時の「事前ケアと準備」を提供出来る専門家になるのです。


つまり、両刀使いですよ。あなたは、日本とアメリカを行き来して、両方の大学の教壇に立つのです。もちろん、メジャーのマウンドに立つのは、インターンシップでの成績で叶いますから。


運動学の権威として、アメリカの大学教授になり、メジャーのマウンドに立ち、選手に直接ケアの出来る専門家になる。そして、その知識と経験を使って、日本大学でも講義して、あなたの知識と経験を使って、後輩を育てあげるために、学校を作ってもいいです。あるいは、学部を大学内でつくってもいいです。可能性は、非情に高いです。あなたの年収は、数千万円になります。もう、一生お金に困らないですから。


もし、このアドバイスが本当に可能かどうかを確かめるために、アメリカ在住の友人がいますので、連絡してみて下さい。私は、事前に打ち合わせはしていませんから。」


Yさんは、ワクワクが止まらなくなりました。そして、私の友人に連絡したのです。


しばらくして、Yさんから電話がありました。


「西條さん、おれ、ほめられましたよ。」

「どんなことをですか?」

「あなたは、非情にいい大学を選んだんですねって。あなたにピッタリだって言われました。それに、おれの論文だと、博士課程に直接進むことの可能性もあるって、言われました。アメリカって、大学でも集客が問題になっているので、儲かるなら、あなた自身の学部を作ることも可能だって。もう、ワクワクで、寝られないですよ。」

「よかったですね。あなたが、大学院でオールAを取ったので、そこから考えた結果のプランです。これから、実際にやるのであれば、応援しますよ。」

「是非、お願いします!」

「では、これから英語の勉強をして下さい。英語力をつけた先には、あなたの輝かしい未来がありますから。」

「おれ、頑張ります!」


そうして、Yさんは、英語をやり始めました。修士論文も書き上げ、「A」を取ったのです。


あとは、英語の成績を上げて、大学院入学の準備を待つだけとなりました。





38歳のスポーツトレーナーが、本当の自分の夢をつかむために、何をどうするかをお見せしました。いまのYさんは、無我夢中の毎日です。道は険しいけれど、きっとやり切ると言ったYさんです。


今のままでも、結婚相手と一緒に働けば、生活出来るYさんです。そして、大学院で修めた知識を世の中で使うために、その方法が明らかにならなかったのです。


私は、Yさんが自分で作っている枠の外を見せただけなのです。そこに、Yさんの知らない世界があります。そのひとつが、Yさんの将来の選択肢のひとつなのです。


「人生のPlan B」


人間は、いつでも、どこでも、やり直せる。


そして、だれもが、その選択肢がたくさんあることを「見ていない」のです。


「人生のPlan B」


きっと、あなたにも「ふさわしい人生の選択肢」が、あるはずです。


その選択肢を見た時、手に取るか、それとも、手放すか?


それも、あなたの選択肢のひとつです。


ここまでお読み頂きまして、ありがとうございます。


感謝



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