オーストラリア留学中にネット中傷被害に合い、裁判を起こした話(14)
お久しぶりです、ここ数ヶ月バタバタしており続きが書けずにいました。
もともとこの話を書き始めたきっかけは、自分の身の上に起きた理不尽な出来事にどうしても納得できず、悔しい気持ちを消化できなかったこと、自分は未だに苦しんでいるというのに事件のきっかけとなった人物(ストーリー中ではアイと仮名を付けている、私にDeanaを紹介した日本人女性)には一切の制裁が加わらずかつ本人からは全く謝罪が無かったこと、どんどん年月が流れていく中で「無かったこと」にされたくないという気持ちからでした。また、このストーリーが存在することで、メルボルンで私のような目に合う人を減らしたい、たとえ自分が何も悪い行いをしなかったとしても突然理不尽な出来事に巻き込まれる可能性があるんだ、友人だと思っていた人達が助けてくれない可能性もあるんだと警鐘を鳴らしたいという思いもありました。「笑顔でいれば悪い人は寄ってこない」と主張する人もいますが、私はそれは全く平和ボケの考えだと思います。そのような言葉を信じて海外に渡り、私のような思いをする人がまた出て欲しくありません。
たとえ自分に何も非がなくても、笑顔で過ごしていても、悪い人は寄って来ます。寄ってくるか来ないかはすべて運次第です。
ただ、この方法は自分にとって諸刃の剣でもありました。
ストーリーを書くためには、当時の辛い状況を思い出さなくてはいけないからです。
上に書いたように、この出来事を「無かったこと」には絶対したくありません。ただ、矛盾するような気持ちですが、時々何も深刻なことは考えたくはない、自分の好きなことだけをやりたいという気持ちに陥ることがあります。無かったことには絶対にしたくない、でも思い出すことは辛い・・・上手く説明できないのですが、日々自分の中でこの相反する気持ちが葛藤していることに気がつきました。
そんなわけで、なかなか気分によっては続きを書くことが難しいのですが、今後もマイペースに時々アップしていきたいと思います。
メルボルンに戻っては来たけれど・・・
Geelongから戻ってきて、すぐにまた授業が始まった。
リフレッシュした気持ちでまた頑張れる・・・と思っていたものの、どういうわけか気持ちは晴れなかった。授業を聞いていると、ふとモヤモヤした得体のわからない気持ちが湧き上がってくる。授業に集中しよう、自分のやるべきことをしよう・・・そう自分に言い聞かせたが、体が言うことを聞いてくれない。頭の中ではわかっているのに思うように行動できない苛立ち、モヤモヤした気持ちの不快感・・・本当に苦しかった。
休み時間にすがる思いでカウンセリングサービスに電話をかけ、カウンセリングの予約を取った。本当はその日のうちにでもカウンセリングを受けたかったが、予約が取れないので翌日Reikoさんのカウンセリングを受けることになった。
翌日、Reikoさんのカウンセリングの前に、私が学んでいたコースのコースコーディネーター(私が在籍していたコースの先生達のトップで、入学許可や退学時関連の業務も担当する責任者)と面談をした。現在の状況を相談するために時間を取ってもらったのだ。
この画像は、面談時にコースコーディネーターが記録用に使用した用紙なのだが、私がインターネット上で中傷を受けたこと、過去に友人関係だった人間がその嫌がらせを行っておりその人物はおそらく精神的に正常では無いこと、既に警察、領事館に報告済みで、日本人カウンセラーのカウンセリングを受けた旨が書かれている。
また、この面談の際に私は授業に集中できず困っていること、領事館や警察に報告に行く為に授業を何回か欠席しており、遅れを取り戻すことに苦労していることを相談したのだが、コースコーディネーターは私の状況に同情的で、他の先生達に課題の期限を特別に延長するよう取り計らってくれた。
コースコーディネーターとの面談の後、Reikoさんとの面談に向かった。
正直なところ、今回ばかりはReikoさんの手に負えない状況だった。これまでの面談の際、どうすれば私の気が晴れるのか、問題を解決する為に学校内で利用できるサービスは無いか手を尽くして調べてくれたのだが、それでも私の状況は改善されなかったのだ。
もうこれ以上方法が無い・・・涙があふれ出てきた。
実際、この期間Deanaが私に引き続きインターネット上で嫌がらせをしていたかはわからない。私があえてFacebookを見ないように努めていたからだ。そもそも出会い系サイトのほうに作られた偽アカウントに関しては私もこの目では確認していなかったのだが(その出会い系サイトを見た人たちからの連絡で存在を知った)、携帯番号も既に変更済みだったので既に出会い系サイトを見た人たちが私に連絡する手段は絶たれていた。Deanaはまだ相変わらず私を中傷していたかもしれない、この間はもう中傷を止めていたかもしれない・・・知る方法は無かった。
Reikoさんは私に「医学の力を借りる」話をしてくれた。もし私が抵抗を感じないのであれば、医者に一度診てもらうのはどうか、薬を処方してもらうことで体調を回復させて学業に集中する・・・これが最後に残った選択肢だった。
今覚えば、この時のReikoさんのアドバイスは正しかったと思う。2週間情緒不安定な状態が続いている・・・明らかに「医学の力を借りる」必要があった。
私が返事をすると、Reikoさんは学校と提携しているクリニックに連絡し、予約を取ってくれた。
翌日、私はクリニックに行くことになった。とにかく早くこの気持ちから解放されたかった。ただ、毎日辛かった。
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