「また明日!」を言わなくなった… 【其のニ・プロポーズ】

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【これがプロポーズ!?】


特別に焦りみたいなものがあったわけでもないですが、男性と女性では「適齢期」に対する考え方も違います。


30までには…と考える女性の方が比較的多いと私の中では認識しています。


現実的には30ちょいで落ち着く人が周りに多いのですが。


ちょうど彼女が29歳になるかならないかの頃だったでしょうか。


どちらからともなく何となく言い出しました。しかし「結婚しようか?」という言葉ではありませんでした。


「住む家でも探そうか?」


「住む家探す?」



後々考えればこれがプロポーズの言葉になっていたのかもしれません。


二人とも面倒なことや大げさなことが嫌いな性格。


そんな二人にとっては結婚式なんて論外なわけです。


ですから式も挙げることはしませんでした。



「式ぐらい挙げてくれないか?」



と互いの両親に面と向かって言われたことはなかったと記憶していますが、内心はどうだったのか…


ただし最低限の礼儀と思い、両親を引き合わせる会食だけはしました。


この会食の際に色々とあったのですがそれはまたいずれ。




さて、話が少し逸れました。


住む家の話に戻りましょう。


まだインターネットを利用した家探しがそれほど活発だった時代ではありません。


ネット環境もISDNだったかなと…



休みの日はデートというより不動産巡りをするようになっていきました。


しかし、不動産屋というのは何となく敷居が高いというか扉の外と中では別世界。


外に張られている物件情報を眺めるだけで踵を返す日々が続いたのです。


こうして何軒か回っていくうちに、ある不動産屋で運命的な出会いをすることになりました。


いつものように眺めていると、中から従業員の女性が出てきて、



「お探しですか?」



と声をかけてきたのです。


こうなったらくるりと背を向けるよりも腹をくくってしまえと開き直り、店内へと足を踏み入れることに決めました。


本格的な「住む家探し」がここから始まったのです。


イラスト/ ©2016 つばめとさくら

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「また明日!」を言わなくなった… 【其の三・疲弊】

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