【社会人編⑤】欲しいものは自分で取りに行け!

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できないことはお客様にフォローしていただく


入社半年。たいした力量もないのに、

高1・高2合計で76人という大所帯を
切り盛りしていた私。


本来やるべき指導の技術も知識もないし、

時間も足りない。


仕方ないので、

先輩先生に頼ることはもちろん、

お客様である親御さんや生徒にも

助けを求めました。

退職した先輩から引き継いだご家庭に

ご挨拶のお電話をするときには

「おうちで変わった様子があれば、
すぐに教えて下さい。

私は、塾にいるときのわずかな時間の
◯◯くんしか知りません。

親御さんのご協力が必要なんです」と。


生徒も、しっかりしてそうな子を捕まえては、

新入生へのオリエンテーションのうち
できそうなことは全部お願い。

予習の仕方や単語テストの勉強の仕方など

普段やっていることは説明できるので。


しっかりしてなさそうな子(笑)には、

クラス運営で協力してもらいました。

Itの用法の係、Thatの示すもの係、分詞構文係など、

得意な英文法分野を作ってもらって、

授業ではその子をいつでも指名できる体制を

整えてもらうのです。


塾講師がこんな頼りないのは

本当は良くないとわかっていたけど、

会えば私は明らかに20代女子だとわかってしまう。


だから、そこはもう変にかっこつけないで、

できないこと知らないことは隠しませんでした。



若手講師でも親御さんから信用してもらえる方法


隠していないので、当然ながら、

私の経験や力量のなさを指摘されました。


そこで、入塾後最初の保護者面談において

生徒の目標設定をすることで、

(塾や私への)評価基準を明確にしました。


親御さんの本音は

「成績を上げること」でしょうが、

私の担当する基礎クラスの子達には

いきなりそれは難しい。


そこで、

おもにこの2つを目標として設定しました。


「塾や勉強を好きになってもらうこと」

「勉強習慣を身につけてもらうこと」


勉強しない子供に

手を焼いているのが現実なので、

これが確実に実現するとなると、

いきなり満足度が急上昇しました(笑)


この2つに特化したことで、

私も「やる気を引き出す指導」に自信が出てきて。


「勉強しないんですね、

でも大丈夫ですよ、お任せください」

保護者面談の時には、

こんなふうにさらっと言い切って、

信頼を勝ち取ることができるようになりました。


この「やる気を引き出す指導」は、

のちに、旗艦校を揺るがす

大きなウエーブへと発展していくのです。





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