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16/5/4

新卒で入社した一部上場企業が民事再生法適用になった話 その3

Image by Olia Gozha

私が会社を去ってからもう一人の同期も会社をを去った。しかし彼は同業の一部上場企業の不動産兼営の堅実な会社へ移って行った。気がつくと株価が額面を割れていた。

株式は言うまでも無く将来の会社の利益、また会社を解散した時の残余財産の価値で決まって来る。

それが額面の50円を割っているのであるから市場にから「退場」と言われている様なものである。

一時は千円以上であったことを考えるとどちらが間違っていたのかわからなくなる。


ところがここで神風が吹いた。中国と言う名の。

北京オリンピックに向けて沿海部で投資が盛んになり、その為に必要な鋼材を生産する為に鉄鋼ミルを次々に拡張。かつて日本の粗鋼生産が一億トンと言われていたのをあっという間に追い越して行った。

そして日本の7倍以上の生産量。つまり原材料の輸入もそれだけ、実は1トンと粗鋼を作るのに石炭と鉄鉱石を合わせて3トン必要になるので、とんでもない量の海上輸送需要が生まれることとなった。

この間まで赤字を垂れ流していた船が大変な稼ぎをする様になる。

当然会社も儲かる。

この時期、同期会をした時の事。話がボーナスに及ぶと翌年分も合わせて貰ったとの事。

また二次会についても皆んな「俺に払わせろ。」

(って、会社につけるんだろうが。)

そんな熱気が続いた時に、親会社でこの「中国ブーム」を予想して親会社を世界一の海運会社に押し上げた人物が社長として天下って来た。

「中国はまだまだこれからだ。

この会社は地味なので不定期船の分野で有名な会社にするぞ。」

実に勇ましい社長就任メッセージだった。


そして取った施策は新造船の大量発注。

売上は2倍、3倍と増えていった。

仕事量も増えてきたので沢山の中途採用を様々な業界から採った。

「創業120年」を数年後に控えて皆んなの希望は限りなく広がって行ったと言う。




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