就活で全滅した元偏差値38の男が世界ランキング8位の大学院に合格するまで

3 / 3 ページ


選ばれなかった人は○○に選ばれている


ある日、新著の広告に目を止めた。


「それでもあきらめない。ハーバードが私に教えてくれたこと」

「就職活動全滅の後、海外大学院留学へ」の文字が。


これはもう、何かのメッセージだと思った。


5分後に家を飛び出し、書店でその本を即座に購入。帰りの電車の中で一気に読み進めた。

自分と全く同じ体験をしている著者の文章は一つひとつが人生の指標となるような言葉で満ち溢れていた。


人目もいとわず大泣きしながらページをめくっていると次の言葉に出会った。









「選ばれなかった人は他の道に選ばれている」








この一節を読んだとき、体全体にメッセージが染みわたるような感覚を覚えた。自分の細胞一つひとつに著者の言葉がしみ込んでくるようだった。涙が止まらなかった。


著者がブログをやっていたので即座に感謝のメッセージを送った。



私と全く同じ状況の中、道を拓いた人いることを知り本当に勇気づけられました。

人生で最も励まされた瞬間でした。

「選ばれなかった人は他の道に選ばれている」という一説を読んだとき涙があふれて止まりませんでした。



すると数日後、何と返信が返ってきた。



著者
頂いたメッセージ、嬉しくて何度も読み返しました。

この本は私と同じような状況にある人たちのために書きました。

人生で最も勇気づけられた瞬間、そんな瞬間を作り出すお手伝いが出来たのであれば、著者として最高の喜びです。


自分の進むべき道は決まった。




海外大学院留学へ


あの本を読んだこと、そして海外に興味があったこともあり、一念発起して海外大学院を目指すことにした。幸い、大学時代に英語は好きで勉強していため、準備の期間が数ヶ月しかなくても何とかなった。ゼミの教授も米国大学院を卒業していたこともあり、推薦状を書くことを快く承諾してくれた。


ゼミの授業、必要書類の作成、英語の勉強などまさに、怒涛のように日々が過ぎていった。書類をすべてそろえて、大学側に提出した時のことは今でもはっきり覚えている。自分の今までの苦悩を全て放出し、希望を全て託すかのようだった。


ずっとため込んでいたもの、緊張感や疲れみたいなものが一気に解放され体中の力が抜けていくのを感じた。一年以上もの間、もてる限りの力を込めて自分を縛っていた縄が一瞬にして緩んだような感覚があった。


あの時の何とも言えない感覚は一生忘れられないと思う。単に気持ちが安らいだというだけでは表現できないものがある。


しかし、書類を提出してからの合否通知までの2ヶ月の間、「俺の将来はどうなるんだろう」という不安は頭から一時も離れなかった。5個の大学院に志望を出したけど、すべて落ちる可能性も十分ある。大学はもう卒業することが決まっていたのでニートになるしかない。


もしそうなったら・・・


自分という人間の存在意義が完全に消し飛んでしまうようで怖くてたまらなかった。


全て不合格になったときには・・・


恐怖感が募り、将来のことを一切考えないようにしていた。




本の著者と実際に会う事が出来た日に


年が明けた頃、あの本の著者が日本に一時帰国して日本で講演をすることになっていることを知った。人数制限ギリギリのところで滑り込んでその日を心待ちにしていた。

講演後に懇親会があったのでそこで御礼を言った。


「あなたの本のおかげで人生が救われました。本当にありがとうございました。人生で最も勇気づけられた瞬間でした。」


話している途中で泣いてしまったが、自分が買った本にサインをしてくれて「毎日、本気で」という言葉をくれた。(この本は今でも宝物だ。)


そして、その日の夜。



驚きの連絡が届く。







合格通知


懇親会が終わった日の夜。


大学院からメールが届いていた。




震えるほどの感動とは、このことを言うのだと思う。



崩れ落ちるように、大泣きした。


嬉しさのあまり足の力が抜けていく感覚、両手が顔を覆った感覚、その瞬間の感情の動きの細部に至るまではっきりと覚えている。


悔し涙を流し続けてきた。

何度も何度も。

しかし、この日は人生で初めてうれし涙を流した。


人生を救ってくれた本の著者に会うことができた。
その日に、合格通知を受け取った。

この時ばっかりは神様を信じた。


合格したのはオーストラリア国立大学の大学院。

志望していた国際関係学の分野では世界ランキング8位に入る大学だ。


ランキングの前後にはスタンフォード大学やプリンストン大学、ケンブリッジ大学などがある。


世界から優秀な人材が集まってくるに違いない。そんな人たちと一緒に学ぶことが出来る。


「今一度、自分の人生をリセットしよう。もう一度、海外で研鑽をつんで自分をゼロから鍛え直そう。

能力値は人よりも劣っているかもしれないが、自分の持てる力を最大限に使って留学体験を人生最高の体験にしよう。」



そう心に固く誓った。




最後に


長い、長い物語を読んで頂き本当にありがとうございました。

長い人生の中で何があるか分からない。

困難に負けるのではなく、ぶつかりながらも乗り越えていける人になりたいですね。

一歩ずつですが、前に進んでいきましょう。


著者のAiba Yuyaさんに人生相談を申込む

著者のAiba Yuyaさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。