ハゲだっていいじゃない! 【其の三】
【天井が見える…】
床屋と美容室の最大の違い。
察しのよい方であればもうお気づきでしょうが…それは洗髪です。
床屋ではずっと顔を下向きにして、普段自分で行う洗髪スタイルと同じ体勢だったわけですが美容室はその逆なわけです。
仰向けの体勢で天井が見える状態。何とも不思議な感じです。
仰向けの理由を詳しく聞いたわけではありませんが、美容室はやはり女性が多く訪れる場所です。
女性といえばメイクをされている方が大半でしょう。
もし顔を下向けにして洗髪をしたら当然メイクはグッチャグチャになる危険性が高いわけです。
これが仰向けで洗髪をする理由なのでしょう。
幸いにも訪れた美容室の方の洗髪テクニックが優れていたのでさほど負担には感じませんでしたが、慣れていない姿勢ですのでどうしても首のあたりに違和感が。
頭を持ち上げられる形で襟足付近を洗ったりシャンプーを流したり。
そんなことを考えながら身を任せておりました。
1日に何十人という方の頭を洗う作業。手もかなり荒れるでしょうし本当に大変だろうなと。
好きでなければこの仕事は絶対にできないと思った次第です。
さて、美容室の話に終止しておりましたが、このお話は「ハゲ」のお話です。そろそろ軌道修正をかけた方がよいかもしれません。
この美容室で何度かカットをしていただいたのですが、以前から一度やってみようと思っていた「髪を伸ばす」という行為。そこに足を踏み入れることに決めました。
ある程度伸ばせばつむじハゲも隠せるだろうし…
それと時を同じくした頃でしょうか。たまたま物書きの案件で髪の毛やハゲに関する執筆依頼をいただくという偶然が重なりました。
「これはハゲに悩む人達のため以前に自分のためにもなる。」
渡りに船の話だと思い二つ返事をさせていただきました。
発毛に関する情報を調べていく内に、ハゲに対するコンプレックスは主にアジア諸国で強いことや、江戸時代にもちょんまげ専用のかつらが存在していたことなどを知りました。
確かに欧米ではあまりハゲがどうしたこうしたという話で騒がれることは少ないように感じます。
お国柄なのかもしれません。
そして、発毛には男性ホルモンが色々と影響しているという話も拝読しました。
もっとも皆が同じようなソースから話を引き出していたり、時には発毛・育毛を促すアジテート的な内容だったりと、全てが信憑性を得られる話というわけでもないのですが、それなりの知識は得られたような気がしております。
【其の一】でも書き記したように、最終的には「ハゲになったっていいじゃない」という開き直りの気持ちはありつつも、まだ髪があるうちは色々抵抗してみてもよいのではないか。
そんな風に考えておりましたので、ハゲについて調べてみることはそれなりに楽しいものでもありました。
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