自分らしくを大切にする人生 その4 ~何時間もかかって、初のカミングアウト~

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前話: 自分らしくを大切にする人生 その3 ~罪悪感を感じた大学時代の同性との初体験~
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20歳を過ぎて、大学の同級生にカミングアウトをしました。自分はゲイだということを人生で初めて言いました。



今年の4月に久しぶりに訪れた北海道大学。


1996年4月に入学しました。

それから20年経ちました。


大学に入っても、ゲイであることは隠していて、高校の時からずっと一生隠し続けて死ぬんだと心に決めていました。

大学に入ると飲み会もあり、彼女いないの?とか、どんな女の子がタイプなの?という話になるのですが、僕はゲイだということは隠して、優しい人がいいとか、友だちみたいな関係でいくのがいいとか、適当に話をあわせていました。


竹内って女の子にあんまり興味ないんだねー。

といわれても、

うん、別に付き合わなくても、一人で生きていけるしー。

って答えていました。


でも本音は全然違っていて、男の人に魅力を感じていて、付き合ったりとかできるのであればしてみたいな、そんな気持ち。

それがだせなくて、異性愛者のふりをずっとしていたのでした。


20歳を過ぎて、少しずつゲイの人との出会いが始まり、

初体験をしたりとかいろいろあった中で、

ある日ある男の人を好きになりました。


その人の家にいって泊まったり、一緒にごはんを食べたり、

はじめて人と付き合うということができて、それは本当に楽しい時間でした。


しかしその時間もあっという間に終わりを迎えました。

相手からあまり連絡も来ず、なんだかしっくり来ない感じの二人の関係。


そしてある日地下鉄大通り駅の「ヒロシ」という大きな画面のある待ち合わせのところで、別れ話になりました。

人の迷惑にならないところに座り込んでの話し合い。

(といっても、周りは人が往来していて、20代の男がふたり地べたにすわって話をしているのですから、ちょっと異様な光景ですよね、笑)


結局彼にとっては僕と付き合うのが負担になっていたみたいで、別れよう、ということに。

僕の人生で初めての付き合う関係はあっけなく2週間程度で終わったのでした。


お互いに家に向かって歩き出す僕達。

はー、終わってしまったという寂しい気持ちと、

やっぱり相手に負担だったのかー、しっくり来ない感覚はあたっていたんだなあと納得する気持ち。


僕はテクテク家に向かって歩き始めました。

その時、ふっと自分にもやもやした気持ちが生まれ始めました。


あれ、なんだろう。。。



そのもやもやはだんだん大きくなっていきました。

そしてふと気付いたのが、


「僕って、自己防御ばかりしてないか?」


ということ。


彼との別れ話のとき、もちろん彼もいいかげんな気持ちで軽いノリで付き合おうって、非はあるかもしれないけど、

負担に感じているだろう彼の気持ちとか関係なく、つっぱしっちゃった僕もいました。


でも、なんだか僕は悪くない、

そんな気持ちばかり考えるようになっていて、

それはつまりは自分を守ろう、自分は悪くない、いいやつだ、そんな風に思おうとしている僕に感じました。



「ごめんね、って何でいえなかったんだろう。。。」



そんな気持ちがどんどん大きくなりました。

ようやく念願の人生初の付き合えた人。そんな大切な人に、もしかしたらもう一生会わないかもしれなくなるその別れの時に、ちゃんとごめんねって言えない。

短期間にせよ好きになった相手にごめんって言えない僕ってなんなんだろう。


「何やってんだ僕!」

「ぜんぜんだめじゃん、こんなんじゃだめじゃん!」

っていう気持ちになりました。


いい高校を出て、北海道大学っていう有名な大学に入って、

いい成績を取って、って

そんなことをやっていても、

好きな人に「ごめん」って言えない。自分を防御しようとする。

それってどうなの??

こんないい大学来たって意味ないじゃない!

心の中はそんな声でいっぱいにになりました。


家まで帰る間に、そんなことを考え始め、

家でも自分の事を振り返ってみると、

「よく見せよう」

「いい子でいよう」

「間違いのない、周りの期待を裏切らない子でいよう」

そんな自分であるように思えてきたんです。


これじゃだめ。人生全然だめ。学歴があっても、成績がよくても、意味がない。



変わりたい!


という気持ちがとても強くなったのでした。

そして、じゃあ、そのよく見せよう、いい子でいよう、周りの期待を裏切らないようにしようとしている僕ができていないこと。

よく見せようとしていて、期待にこたえようとしてやっていることって何だろう。



「そうだ、自分がゲイということが言えないことだ」


と思いました。


周りは僕を女性が好きな異性愛者だと見ている。
その周りの目にあわせて行動していて、周りの期待にこたえようとしている。


ここの部分を変えれば、好きな人に「ごめん」って言えなかった僕は変われるんじゃないか。

そう思ったのでした。


こうして、僕はゲイであることをカミングアウトすることを決断しました。

そして、その後、仲がいい同級生の男性I君にカミングアウトをするのでした。



「家でごはん食べない?」

とI君を家に誘い出した僕。

本当はゲイであることをカミングアウトしたくて呼んだのですが、それは隠して。


夕方6時くらいにはI君は家にやってきて、作ったご飯を食べて、

いろいろたわいもない話をしたり、いろいろして、

気付くと9時くらい。

本当はゲイだってカミングアウトしたくて呼んだのに、いざとなると怖くて全然言えない僕。


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