嫌いな作業はやらない工場
僕が工場長をやっている水産会社は手造りでエビフライなどを作っているパート従業員10名、社員2名の水産会社です。
3年前より従業員が働きやすい会社を目指し「好きな日に連絡なしで出勤・欠勤できる」などの新しい取り組みを考え実践しています。
今回私が考えたのは、自分の嫌いな作業がはたして他の人も嫌いなのかという素朴な疑問です。
僕は掃除が大嫌いなんですが、「私は掃除が好きです!」というパート従業員が沢山いて、もしかすると他の作業も好き嫌いが分かれるのではと考えたのです。
そこで、アンケートをとると次のような結果になりました。
* 縦軸:従業員の名前(写真左端で半分切れています)
* 横軸:作業の種類
* 好きな作業:〇 嫌いな作業:☓ どちらでもない:空白
すると全員が嫌いな作業など一つもなく、それどころか面白いぐらいに入り乱れていたのです。
例えば「計量・フライ」は〇5人、×3人、空白1人。自分の意志で動くことを基本とした会社では、このような場合は親切心が逆効果となる場合があるのです。


こんなすれ違いになりかねないのです(いや、実際になっていました)。
ですがお互いがどんな仕事が好きか、嫌いかを知っておけば仕事も人間関係もスムーズにいくのです。
最終的にはどんな仕事も〇か空白が多数いるので、嫌いな仕事を頑張ってやる必要など全くないと気づいたのです。その方が働く人も楽だし、好きな人がやれば効率も品質も上がりますしね。
そんなわけでパプアニューギニア海産は「好き嫌い作業表」に×をつけた作業はやってはいけないことになっています。(ここは会社がリードして作業禁止にしないと、皆が気を使いあってアンケートが生かされません。)
嫌いな作業があることは悪いことではない。人間だったら当たりまえ。それを言えない職場であるほうが大きな問題なのです。好きな作業をたくさんやった方が効率も品質もチームワークもあがり、会社にとってもプラスなのですから。
「嫌いな作業をやらなくてよい」という事実よりも、皆で情報を共有しよりよい職場になるように考え動いていることが重要なので、そのように感じて頂けると嬉しいです。
株式会社パプアニューギニア海産
武藤北斗
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