偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第2回
なぜ獣医学科なのか??
なぜその道を選んだのか?
ズバリ、一生忘れられない「競馬」を見てしまったからです。
日曜日の昼下がり、TVで競馬観戦をするのが楽しみでした。どう考えても高校生らしくない趣味です。でも、馬が地面を蹴って走る地響き、疾走する馬の姿の美しさ。。。心が躍りました。
いつものようにお昼ごはんを食べ、TVの前に陣取りました。
ワクワクしながら見ていたその時、事件が起きました。
騎手が馬から振り落とされるように「落馬」したのです。もんどり打つように馬から落ち、地面に叩きつけられました。落馬した騎手は後続の馬に踏まれるように蹴り飛ばされてしまい、そして、ピクリとも動かなくなりました。
馬も起き上がりたいのに、上手く起き上がれずバタバタするばかり。。。。
その横を、他の馬たちが土を蹴り上げながら走り抜けていく。
正直、怖かった。大好きな馬や、憧れの騎手と言う存在が恐怖の対象になった瞬間でした。
騎手も馬もどうなったんだろう?大丈夫なのか?
毎日、新聞に載っていないかチェックしました。
騎手は、大怪我を負い闘病を余儀なくされました。馬は、前肢を骨折したという理由で安楽死処分と小さな記事が出ました。
その当時は、なぜ前肢骨折で安楽死になるのか?まったく理解ができませんでした。理不尽だろう?
心の中に小さな「闘志」が生まれました。
「馬の獣医になり、そんな理不尽をこの世からなくそう。」
その日から、獣医師という道を歩くことを決意しました。
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