偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第3回

前話: 偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第2回
次話: 偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第4回

ええぇっ。。。。。!!

理不尽を何とかしたい!そんな正義感で獣医になろうと決意しました。
まずやることは、どこに獣医学科があり、試験科目は何で、レベルは?ということでした。
さっそく大学進学関連の本を調べ、獣医学科のある大学を調べ始めました。
理系の私立は授業料がかなり高く、卒業まで6年かかります。しかも実家から通える範囲に大学がありません。アパートで独り住まいすると。。。。授業料とアパート代、生活費などで6年間で2000万円超えます。
これはありえない。どう考えても無理です。
ということで、国公立大学に絞りました。
北海道大学、帯広畜産大学、岩手大学、岐阜大学、東京農工大学、東京大学、大阪府立大学、鳥取大学、山口大学、宮崎大学、鹿児島大学。
この11大学に獣医学科がありました。定員は平均30人。。。。全国で330人。
試験科目を見て。。。。。まずいっ。
実は、衝撃の競馬を見るまで「一応文系志望」だったのです。しかも、とりあえず家庭科の教師志望でした。英語や国語がメインの試験科目の世界です。
試験科目を見たとき、選択していない科目がたくさんあり、しかも今さら履修できない単位ばかり。全国で11の大学の中から受験可能な大学が6大学に減りました。
岩手大学、岐阜大学、鳥取大学、山口大学、宮崎大学、鹿児島大学に自動的に絞られました。
そんなことより、大問題は偏差値のギャップでした。
その当時、私の偏差値は32.。。忘れもしない。ひどいもんです。でも、一生懸命勉強はしていたんです。自分でも、なぜこんなに点数に反映されないのか全く意味不明でした。駿台予備校に高校1年から通い、がんばる気はあったのですが、点数が私のやる気に反比例。。。
何をどうすれば、他の人たちのように点数がとれるのか?諦めたくないけれど、だるまさん状態で手も足も出ない。本当につらいですよ。。。。
獣医学科の合格可能な偏差値が63です。東京大学が67です。東京大学が67で地方大学が63。これ、異常ですよ。つまり、思う以上に差がないってことです。安心して合格するためには地方大学受験するつもりでも、東京大学を目指すつもりで行かなくてはアカンということです。定員も少ないから、1、2点差で落ちます。

偏差値は低くても、こんなことだけはよく知っていました。

受験が近くなると、「進路指導」が始まります。勉強ができる人は楽しいですよね。褒められますし、期待もされ応援してもらえます。でも、勉強ができない人には地獄の時間です。。

先生:「行きたい大学決まったか?」
私:「はい。」
先生:「どっち方向。」
私:「獣医学科です。」
先生:「。。。。。。。。。。。。」【この沈黙、永遠と感じるくらい長かった。先生の眼が見開いて、口が半開きだった】
先生:「長い道のりやな。まぁ、頑張って。もういいよ。」

つまり、「期待薄」、「希望薄」、「無謀な挑戦」、「進学率を下げるだけの人」と言われたような気がしました。

進路指導室から出たところで、比較的お話がはずむ先生に会いました。
先生:「がんばってるかぁ?」  私:「がんばりたいで~す。」
としか言いようがなかった。

頭の中で、「長い道のりやなぁ。」。この言葉がこだましていました。
言われなくても、わかってる。自分が一番わかってる。だけど、私には夢を描く権利がある。
そう言い聞かせるしかありませんでした。


ストーリーをお読みいただき、ありがとうございます。ご覧いただいているサイト「STORYS.JP」は、誰もが自分らしいストーリーを歩めるきっかけ作りを目指しています。もし今のあなたが人生でうまくいかないことがあれば、STORYS.JP編集部に相談してみませんか? 次のバナーから人生相談を無料でお申し込みいただけます。

続きのストーリーはこちら!

偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第4回

著者の平松 育子さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。