50年生きてみて その②
前話:
50年生きてみて ①
大雪の降る帰り道
抱っこひもの中ですやすや眠る長男の顔を見つつ
嬉しくて 泣きながら歩いた
元ダンは 仕事に専念してもらって
わたしが
各サラ金会社と
裁判所で個別に話し合うことになった
10社を超えるサラ金会社
ひとつずつ ひとつずつ 片付けていく感じ
その時は いつも
長男を抱っこひもの中に押し込んで電車に乗り
東京簡易裁判所に行った
1日に 複数社との話し合いがされる日もあって
オムツや ミルクも持参した
調停中にお腹が空いたことを訴えて泣く赤ちゃんに
用意してきたミルクを与えつつ
話し合いを続ける
露骨に嫌な顔をする人もいた
長男に笑いかけながら 話しを進めてくれる人もいた
赤ん坊など視界に入っていないかのように 無表情の人もいた
乳飲み子を連れて 借金の返済交渉
昭和枯れすゝき さながらのシチュエーションを展開し
それは 本当に仕方の無い経緯だったけど
相手方の会社の担当者は 乳飲み子を抱えた若い母親を見て
多少ならず
退いてた と 思う
と 同時に
その光景を目の当たりにして
法外な利息を搾取していたことを心の中で詫び(笑)
きっと 返済に関しての最大限の譲歩をしてくれた ハズだ
そういう意味では with 赤ちゃんin抱っこひも の威力というのは
ある意味
凄まじいものがあったと思う(笑)
すべての会社と話し合いを終え
大幅に減額された残金で 返済計画が決まり
元ダンは ほどなくしてトラックの運転手を辞め
著者の金子 瑞恵さんに人生相談を申込む
著者の金子 瑞恵さんにメッセージを送る
メッセージを送る
著者の方だけが読めます